※本記事は、株式会社ネオマーケティング の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ネオマーケティンググループは、「人と企業の架け橋となる価値ある情報サービスを提供し、人々の生活向上と社会発展に貢献する」という経営理念のもと、マーケティング支援事業を展開しています。独自の「マーケティングフレームワーク4K」と生活者パネル「アイリサーチ」を基盤に、クライアント企業のマーケティングプロセス全般を一気通貫で支援することを特長としています。
単体従業員数は121名、連結従業員数は124名です。セグメントはマーケティング支援事業の1つです。
主な国内グループ会社は、パイルアップ(マーケティング支援事業)などです。
当連結会計年度において、ネオマーケティンググループは中期経営計画に沿ってマーケティングコンサルタントの育成・教育に取り組み、中長期的な顧客獲得体制及びサービス受注体制拡充に向けた活動に注力しました。また、一般生活者によるSNS投稿を活用したインフルエンサーマーケティング支援サービス「Looply(ループリー)」の提供を開始しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ネオマーケティングは、マーケティング支援事業を単一セグメントとする企業です。若手社員が多く、比較的短い勤続年数であることから、活発な組織であることがうかがえます。ワークライフバランスを重視した働き方や、個人のキャリア志向に応じた育成制度が整備されている点が特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、比較的若い年齢層の社員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会の多さが推測されます。社員一人ひとりのキャリア形成を支援する制度も整っており、自身の専門性を高めたいと考える方にとって魅力的な環境であると言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,437,406円 |
| 平均勤続年数 | 4.16年 |
| 平均年齢 | 33.74歳 |
| 単体従業員数 | 121人 |
| 連結従業員数 | 124人 |
| 単体のグループ内比率 | 97.6% |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な事業成長のためにサステナビリティを巡る課題を企業の社会的責任と認識し、事業活動を通じて積極的に取り組む方針です。全従業員の共通の価値観として「6つのバリュー」を定め、これを体現できる人材の育成に注力しています。
人材育成方針としては、経営理念やバリューを毎月の全社会議で共有し、バリューに沿った人事評価を設けることで意識統一を図っています。また、キャリアパスの複線化として、マネジメントに特化したマネジメントコースと専門性に特化したエキスパートコースの2種類を用意し、社員の志向や適性に応じたキャリア形成を支援しています。
社内環境整備方針では、社員が社会に貢献する意志を尊重し、スキルを高める機会として社内規程に基づいた副業制度を導入しています。さらに、フレックスタイム制による出勤や育児休業取得の奨励を通じて、社員のワークライフバランス確保を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、記載を省略しています。労働者の男女の賃金の差異については、女性活躍推進法に基づく公表項目として選択しておらず、公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 係長級にある者に占める女性労働者の割合 | 27.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社ネオマーケティングは、マーケティング支援事業を展開し、企業が生活者起点のマーケティング活動を通じて成長できるよう多角的にサポートしています。独自のフレームワークとプラットフォームを活用し、顧客企業の課題解決に貢献しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
ネオマーケティングは、「人と企業の架け橋となる価値ある情報サービスを提供し、人々の生活向上と社会発展に貢献する」という経営理念のもと、マーケティング支援事業を展開しています。同社グループは、独自の「マーケティングフレームワーク4K」を開発し、生活者インサイトの発見から商品開発、プロモーション、効果検証まで、クライアント企業のマーケティングプロセス全般を一気通貫で支援しています。
具体的には、定性調査を核とした「インサイトドリブン」や定量調査を核とした「カスタマードリブン」を通じて、商品やサービスの開発をサポートしています。また、市場に上市された後のプロモーションとして「デジタルマーケティング」や「PR」を提供し、顧客ロイヤリティを高める「カスタマーサクセス」も手掛けています。これらのサービスは、同社グループが運営する73万人規模の生活者パネル「アイリサーチ」を基盤としており、生活者起点のマーケティング支援を実現しています。
収益は、主にインサイトドリブン、カスタマードリブン、デジタルマーケティング・PRといったサービスから得ています。特にカスタマードリブンとインサイトドリブンは、前期から当期にかけて収益を伸ばしています。同社グループは創業以来累計で約3,700社強との取引実績があり、新規顧客だけでなく既存顧客へのクロスセルやアップセルにも注力することで収益を上げています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、直近5期間で変動が見られます。売上高は当期に増加しましたが、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、前期から当期にかけて減少しました。これは、今後の売上増大を見込んだ体制構築に伴う人件費等の増加が主な要因となっています。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 18.3億円 | 22.5億円 | 22.8億円 | 21.0億円 | 23.1億円 |
| 経常利益 | 2.9億円 | 2.8億円 | 3.1億円 | 14百万円 | 8百万円 |
| 経常利益率 | 15.7% | 12.4% | 13.8% | 0.7% | 0.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.1億円 | △2.8億円 | 2.0億円 | 1.5億円 | 27百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 88.79 | △112.35 | 80.50 | 59.68 | 10.76 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から横ばいとなっています。これは、売上高の増加を見込んだ体制構築に伴う人件費等の増加があったことによるものです。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 18.2百万円 | 18.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.1百万円 | 0.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ネオマーケティングの財務状況は、事業活動と投資活動の両面で資金を生み出していることを示しています。これは、事業の成長と資金の健全な循環がうかがえる状態です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ネオマーケティングの自己資本比率は、プライム市場の非製造業平均を上回る水準にあります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は増加傾向を示しており、事業運営における資金の安定性がうかがえます。これらの財務状況は、同社グループの事業継続性や将来的な成長投資の余力に関わるため、雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 8.1億円 | 7.9億円 |
| 自己資本比率 | 48.0% | 44.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 20.2% | 3.3% |
| 現金及び預金 | 7.1億円 | 10.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
ネオマーケティングのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の支出から当期は収入へと転じ、増加しています。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や法人税等の還付があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローも、差入保証金の回収による収入があり、前期に比べて増加しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入があった一方で、自己株式の取得による支出があり、前期から減少しています。その結果、フリーキャッシュフローは前期に引き続きプラスであり、当期は大きく増加しています。これらの資金の流れは、同社グループが事業活動で安定的に資金を生み出し、投資活動も資金収入となっている状況を示しており、将来の成長に向けた余力がある状態です。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △36百万円 | 49百万円 |
| 投資CF | 96百万円 | 2.1億円 |
| 財務CF | 1.9億円 | 48百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 60百万円 | 2.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、自社開発のサイトを用いた生活者パネルの確保が重要であると認識しています。競合他社サイトとの優位性を維持できなければ、生活者パネルの確保が進まず、案件受注や売上高、売上総利益に影響を及ぼす可能性があります。
また、例年2月から3月に売上高が増加する季節変動があり、第2四半期の業績が通期に占める比重が高い傾向にあります。この季節変動が解消されていないため、第2四半期に需要低下等が発生した場合、通期の業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、業容拡大に伴い、専門知識やスキルを持つマーケティングコンサルタントの確保と維持を重要な課題としています。必要な人材の確保が計画通りに進まない場合や、重要な人材が退職した場合には、競争力の低下や事業拡大に制約が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。同社グループでは、新卒・中途採用や社内公募制度を通じて、人材の確保と従業員のモチベーション向上に努めています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ネオマーケティングは、「人と企業の架け橋となる価値ある情報サービスを提供し、人々の生活向上と社会発展に貢献する」ことを経営理念に掲げています。生活者起点のマーケティング支援を通じて、顧客の成功と社会の発展を目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「人と企業の架け橋となる価値ある情報サービスを提供し、人々の生活向上と社会発展に貢献する」ことを経営理念としています。VISIONには「Make everyone Wonderful」(私たちは人の心を満たす商品・サービスがあふれる社会を目指している)を掲げています。
また、IDENTITYとして「Professional team for client success」(私たちは生活者の喜びのために顧客を成功に導くプロフェッショナル集団である)を、CONCEPTとして「Customer driven marketing」(生活者起点のマーケティング支援会社)を定めています。お客様の課題を本質的に解決し、事業を成功に導くサービス開発を通じて、豊かな社会の実現を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、経営理念やビジョンに加え、全従業員の共通の価値観として「6つのバリュー」を定めています。これらのバリューに沿った人事評価を設けることで、目標や行動指針の共通化を図っています。
人材育成方針としては、マネジメントに特化したマネジメントコースと、専門性に特化したエキスパートコースの2種類のキャリアパスを用意しています。社員の志向や適性に応じたキャリア形成を支援する制度を整備しています。
社内環境整備方針として、社内規程に基づいた副業制度を設け、社員のスキル向上と多様な働き方を尊重しています。また、フレックスタイム制の導入や育児休業取得の奨励により、ワークライフバランスの確保を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、事業規模拡大に向けて、採用・教育体制の構築を重点課題としています。優秀な人材の採用と、効率的に戦力化するための教育プログラム開発に取り組んでいます。
また、ブランディングの強化も重要なテーマです。自社メディアを活用した集客導線の強化や、独自サービスの提供を通じた成功事例の発信により、知名度向上とブランディング強化を図っています。
デジタル推進とAI活用も今後の重点テーマです。生成AI等の最新技術を積極的に検討・導入し、業務プロセスの効率化や高度化を進めるとともに、技術革新に柔軟に対応できる人材の育成と確保にも投資を行っています。組織体制の強化や、戦略的なM&A等の推進を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ネオマーケティングは、監査等委員会設置会社として、経営の効率化と透明性の向上、経営監視機能の強化に努めています。取締役会は社外取締役を含む複数の取締役で構成され、ガバナンス体制を推進しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ネオマーケティングの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役の資産管理会社であるエムスリードリームインベスターです。また、代表取締役である橋本光伸氏個人も上位株主として名を連ねています。このように、創業家およびその関連会社が上位を占める資本構成となっており、経営に対する強い影響力を持つことがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| エムスリードリームインベスター | 26.91% |
| 橋本光伸 | 20.72% |
| TRMブラザーズ | 10.30% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は橋本光伸氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 橋本 光伸 | 代表取締役 | 1999年4月 株式会社日本経済広告社入社、2000年10月 有限会社メディアインタラクティブ(現同社)設立 代表取締役、2023年10月 同社代表取締役(営業本部管掌)、2025年4月 株式会社ネオパートナーズ取締役より現職。 |
| 荒池 和史 | 取締役 | 1999年3月 株式会社セブン-イレブン・ジャパン入社、2008年12月 イー・ガーディアン株式会社取締役、2012年6月 イーオペ株式会社(現 イー・ガーディアン東北株式会社)代表取締役、2015年12月 同社入社 事業企画室長、2023年10月 同社取締役(サービス本部管掌)より現職。 |
| 森田 尚希 | 取締役CFO | 1994年4月 ヨシコン株式会社入社、2010年6月 アップサイド株式会社取締役、2014年7月 株式会社レアジョブ入社、2020年4月 同社執行役員CFO、2022年12月 同社取締役CFO(管理本部(現経営管理本部)管掌)、2025年4月 株式会社ネオパートナーズ代表取締役より現職。 |
社外取締役は、三原宇雄氏(三原公認会計士事務所所長・監査等委員)、原島茂雄氏(JGA税理士法人代表社員・監査等委員)、中川達也氏(染井・前田・中川法律事務所パートナー・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は社外取締役が半数を占める構成です。社外取締役はそれぞれの専門知識を活かし、独立した立場から経営の監視・監督機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ネオマーケティングでは、取締役(監査等委員を除く)の報酬は、固定報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬や役員賞与、退職慰労金は支給されていません。譲渡制限付株式報酬は、企業価値の持続的な向上と株主との中長期的な価値共有を目的としています。報酬の決定プロセスは、独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会での審議を経て、透明性と客観性を確保しています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 58百万円 | 19.3百万円 |
| 社外取締役 | 3名 | 12百万円 | 4.0百万円 |
なお、非金銭報酬等は譲渡制限付株式報酬として当事業年度に費用計上された額です。
個人別報酬が開示されている役員は存在しません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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