0 編集部が注目した重点ポイント
① 原料ポジションの劇的な改善で営業利益が63.4%増加する
主原料であるとうもろこしの通関価格下落が配合飼料価格の値下げ幅を上回り、原料ポジションが19.9億円改善しました。コスト低減に加え、製品ラインアップの刷新による付加価値販売が実を結び、売上高が微増ながらも大幅な増益を達成しています。
② 横浜の固定資産売却により約31億円の特別利益を計上する
2026年1月30日に、神奈川県横浜市の物流倉庫賃貸物件の譲渡を決定しました。これにより2027年3月期第1四半期に約31億円の売却益を計上する見込みです。経営資源の有効活用と資産効率の向上を目的とした構造的変化であり、次期の財務基盤を大きく強化します。
③ 環境配慮型飼料の販売が前年比148%と急成長を遂げる
窒素排出抑制や温室効果ガス削減に寄与する「環境に配慮した飼料」の販売指数が24.3期対比で148%まで伸長しました。畜産農家の生産性向上と持続可能性を両立させる高付加価値戦略が、飼料セグメントの新たな収益の柱として確立されつつあります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.4
売上高
1,581億円
+0.4%
営業利益
44.2億円
+63.4%
経常利益
49.0億円
+56.9%
当期純利益
37.2億円
+57.0%
当第3四半期の累計実績は、売上高がほぼ前年並みながら、営業利益が前年同期比1.6倍と極めて好調に推移しています。これは、穀物相場の下落や円高の恩恵を受けた「原料ポジションの改善」が19.9億円のプラス要因となったことが主因です。一方で、ベースアップや人員拡充による人件費の増加、物流コストの上昇といった固定費・変動費の増加要因を、粗利の改善で十分に吸収する収益構造を構築しています。
通期計画に対する進捗率は、売上高が74.6%と概ね順調である一方、営業利益は85.1%と計画を大きく上回るペースで推移しています。経常利益(87.6%)や当期純利益(90.8%)の進捗も極めて高く、通期業績予想の達成に向けた足取りは非常に堅調であると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.5
飼料セグメント
事業内容:牛・豚・鶏などの畜産用飼料、およびウナギ・ハマチ等の水産飼料の製造・販売を主軸とする基幹事業です。
業績推移:売上高は1,437億円(前年同期比0.6%減)ですが、セグメント利益は44.7億円(前年同期比75.4%増)と爆発的に伸長しました。
注目ポイント:畜産飼料では販売量が前年比102.4%と堅調で、特に差別化飼料(高付加価値製品)の提案営業が功を奏しています。水産飼料でも低魚粉飼料などの環境配慮型製品が拡大しており、原料相場に左右されにくい利益構造への転換を急いでいます。専門的な配合技術や、農家の生産性向上を支援するコンサルティング営業のニーズが非常に高まっています。
その他セグメント
事業内容:鶏卵販売、肥料製造、畜産用機器の販売、保険代理業など、畜産関連の多角的な周辺事業を展開しています。
業績推移:売上高は143億円(前年同期比12.5%増)と大幅増収を達成しましたが、利益は7.8億円(前年同期比14.4%減)となりました。
注目ポイント:利益面では前期の大型海外案件の反動で畜産用機器が苦戦しましたが、鶏卵販売は相場高とブランド卵「ごまたまご」等の好調により増益を確保しています。肥料事業も新製品の「たい肥入り有機配合肥料」が堅調で、原価低減と販路拡大の両面で成果が出ています。食品流通や機器エンジニアリングなど、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できるフィールドが広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.22
今後の注目点は、2027年3月期に予定されている約31億円の特別利益の活用方法です。経営資源の有効活用を目的とした横浜の資産譲渡は、単なる資金確保ではなく、将来の成長投資に向けた布石といえます。また、現在実施中の上限15億円の自己株式取得など、資本政策も非常にアグレッシブです。
事業面では、アニマルウェルフェア(動物福祉)対応飼料や温室効果ガス削減飼料といった次世代製品の拡販を加速させる方針です。畜産飼料の市場流通量が減少傾向にある中で、シェア拡大と高付加価値化を同時に進める戦略をとっており、DXを通じた農場支援やサプライチェーン効率化を推進できるIT・企画系人材への期待も高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は現在、伝統的な飼料メーカーから「食のインフラを支える高付加価値企業」への変革期にあります。「環境に配慮した飼料」の148%成長や、ブランド卵の展開など、社会課題解決と利益成長を両立させている点に注目してください。自身の専門性を活かして、いかに日本の畜産・水産業の持続可能性を高められるかを言語化すると、強い志望動機になります。
面接での逆質問例
・「横浜の資産譲渡により得られる約31億円の資金について、具体的にどの領域への成長投資を優先的に検討されていますか?」
・「環境配慮型飼料のニーズが急拡大していますが、開発・営業現場ではどのような新たな専門スキルが求められていますか?」
・「知名度向上に向けた駅広告やSNS施策を強化されていますが、採用市場におけるブランディング戦略の展望を教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
経営陣と現場の状況にギャップが生じる
基本的にトップダウンの体質であるが、経営陣の考える方向性・やり方と実際の現場の状況にギャップが生じることが多々あると感じる。
(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]やる気があればさまざまなことにチャレンジ
社内の風通しがよく、いろいろやらせてもらえるので非常にやりがいはあると思います。やる気があればさまざまなことにチャレンジして仕事ができると思います。
(20代前半・企画営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料
- 固定資産の譲渡および特別利益の計上に関するお知らせ(2026年1月30日公表)



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