0 編集部が注目した重点ポイント
① 経常利益56.8%増で通期予想を上方修正する
2026年3月期第3四半期は、主力の化成品事業や電子材料事業が非常に好調に推移しました。特に半導体向け高純度リン酸や化合物半導体向け素材の販売が伸長し、営業利益は前年同期比47.6%増、経常利益は56.8%増を記録。これを受け、通期の業績予想および配当予想を大幅に引き上げています。
② 台湾子会社の生産能力を4割向上させる
成長事業である半導体向け高純度リン酸において、台湾連結子会社での約30億円の大型設備投資を継続しています。これにより台湾での生産能力が4割アップする見込みで、2026年3月期中の完工を予定。グローバル供給体制の強化により、半導体関連の専門人材にとって活躍の場がさらに拡大しています。
③ 1株を5株にする株式分割を実施する
投資家層の拡大と流動性向上を目的とし、2026年4月1日付で1対5の株式分割を行うことを決定しました。株主還元方針として「配当性向30%以上」を掲げ、年間配当も前期の120円から170円へと大幅な増配を予定。安定した財務基盤を背景に、資本市場を強く意識した経営姿勢を鮮明にしています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.5
第3四半期累計の業績は、化成品事業と電子材料事業が牽引役となり、極めて好調な結果となりました。売上高は352億37百万円となり、特に営業利益は半導体関連製品の海外販売が利益率向上に寄与したことで、前年同期の30億56百万円から約14億5千万円の増益を実現しています。
通期予想に対する進捗率は、営業利益で77.8%、親会社株主に帰属する当期純利益で77.0%に達しており、修正後の計画に対しても順調に推移しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.8
化成品事業
事業内容: リン酸(一般品、高純度品)、凝集剤、消臭剤などの製造・販売。エッチング液向け高純度リン酸は世界トップクラスのシェアを誇ります。
業績推移: 売上高294億46百万円(前年比+4.3%)、セグメント利益41億62百万円(前年比+21.6%)と増収増益を達成しました。
注目ポイント: 汎用品は低調でしたが、半導体向け高純度品が国内の減収を海外販売の好調が補い成長を牽引。上水道向け凝集剤も堅調で、利益率の高い高機能製品へのシフトが鮮明です。台湾工場の増強により、グローバルな営業・生産管理の重要性が増しています。
機械事業
事業内容: 破砕機などの建設機械、上下水道向け掘進機などの土木機械の開発・販売・レンタルを展開しています。
業績推移: 売上高30億22百万円(前年比Δ1.6%)も、利益は2億16百万円(前年同期は赤字1億77百万円)と大幅に改善しました。
注目ポイント: 建設機械は低迷しましたが、土木機械において海外向け販売の伸長とレンタル物件の好調が収益を支えました。前期の棚卸資産評価損という一時的要因が解消されたことも黒字化に寄与。インフラ需要をターゲットにした戦略的な事業展開が進んでいます。
電子材料事業
事業内容: 化合物半導体向け高純度無機素材(ガリウム、インジウム、赤リン等)および放射性ヨウ素吸着剤を扱います。
業績推移: 売上高18億27百万円(前年比+63.7%)、セグメント利益5億56百万円(前年比+456.0%)と爆発的な成長を遂げました。
注目ポイント: 化合物半導体市況の好転に加え、ガリウムのスポット販売が業績を押し上げました。次世代パワー半導体や高速通信への対応など、市場ニーズに直結した素材開発が実を結んでおり、研究開発と市場動向を繋ぐ役割が重要視されています。
その他の事業
事業内容: 石油精製用触媒の再生事業、および不動産の賃貸管理を安定的に行っています。
業績推移: 売上高9億41百万円(前年比Δ3.4%)、セグメント利益5億81百万円(前年比Δ3.9%)と横ばい圏内で推移しました。
注目ポイント: 本業の浮沈に左右されにくい安定した収益基盤として機能しています。環境規制に対応した触媒再生事業は持続可能なビジネスモデルであり、グループ全体の財務的な安全性を支える重要な役割を担っています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.18
2026年3月期の通期予想は、売上高477億円(前期比+5.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益42億円(前期比+34.1%)への上方修正により、過去最高水準の業績を見込んでいます。
成長の主軸は、台湾子会社を中心とした半導体向け高純度リン酸の増産体制構築です。2026年3月期に完工予定の設備投資により、次期以降の収益貢献が期待されています。一方で、建設機械分野の低調や地政学的リスクへの注視は必要ですが、電子材料事業での化合物半導体向け素材の伸長など、成長ドライバーの多角化が進んでいます。DXの推進や人的資本への投資、環境(ESG)への対応も強化されており、変革期にある組織でリーダーシップを発揮できる人材のニーズが高まっています。
4 求職者へのアドバイス
ラサ工業は、伝統的な化学メーカーから「半導体・先端材料のグローバルサプライヤー」へと力強く変貌を遂げています。特に台湾での大規模増産や化合物半導体市場でのシェア拡大は、成長の真っ只中に身を置きたいプロフェッショナルにとって大きな魅力です。単なる既存事業の継続ではなく、「RasaVision2033」の実現に向けた基盤強化に関わりたいという姿勢を、自身の専門スキル(エンジニアリング、海外営業、経営管理等)と結びつけるのが効果的です。
- 「台湾工場の4割増産が完工した際、グローバルサプライチェーンの中で日本本社が果たすべき司令塔としての役割はどう変化していくとお考えでしょうか?」
- 「電子材料事業の爆発的な成長を継続させるために、中途採用人材に期待する『外部の知見』や具体的なミッションは何ですか?」
- 「中期経営計画2026のフェーズ1(種まき)において、DX推進や業務効率化が各現場でどのように評価指標(KPI)に組み込まれていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
若い人に色々と仕事が任される環境にある
自由度高く仕事ができる上、若い人に色々と仕事が任される環境にあるので、やりがいを感じて仕事ができると思う。
(20代後半・代理店営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]能力で評価できる環境になると良い
仕事の評価に関わらず、年功序列で昇給していくので仕事を頑張ってる人にとってはモチベーション低下の恐れもあるので、能力で評価できる環境になると良い。
(20代後半・代理店営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料



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