ハリマ化成グループの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ハリマ化成グループの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

ハリマ化成グループの2026年3月期3Q決算は、営業利益が前年比36.8%増と大幅な成長を遂げました。特に樹脂・化成品事業の利益が8倍超と急拡大し、米国での拡販も加速。「技術経営」への投資を強化する同社で、転職希望者がどの事業でグローバルに活躍できるのか、専門的視点で整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

営業利益が前年同期比36.8%増と大幅に伸長する

2026年3月期第3四半期の営業利益は26億6,200万円に達し、前年同期の19億4,600万円から大きく飛躍しました。原材料価格の高騰という逆風がありながらも、国内での販売数量増加や価格改定が実を結び、収益構造の強化が着実に進んでいることを示しています。転職者にとっては、業績回復局面での挑戦的な機会が豊富です。

樹脂・化成品事業の利益が847.9%増と急拡大する

主力の一角である樹脂・化成品部門の営業利益が、前年の1億1,500万円から10億9,100万円へと驚異的な成長を記録しました。新製品の拡販やディスプレイ用機能性材料、香料原料「ミルセン」の好調が要因です。高付加価値製品へのシフトが進んでおり、化学分野の専門性を活かしたい人材にとって非常に魅力的なフィールドとなっています。

米国市場でのシェア拡大が成長を牽引する

製紙用薬品事業において、米国での販売先増加に伴う販売数量の伸びが顕著です。海外売上高比率は58.7%と高く、特に南北アメリカの売上高は前年同期比で13.8%増加しています。グローバルな事業展開が加速しており、海外拠点との連携や市場開拓に携わるチャンスが拡大しています。

1 連結業績ハイライト

売上・利益ともに前年を上回り、通期利益目標に対して80%を超える高い進捗を達成しています。
2026年3月期 第3四半期 主要財務指標

出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.1

売上高 77,904百万円 (+2.9%)
営業利益 2,662百万円 (+36.8%)
経常利益 2,440百万円 (+63.5%)
四半期純利益 1,804百万円 (+149.2%)

当第3四半期の売上高は779億400万円(前年同期比2.9%増)となり、各利益項目で大幅な増益を達成しました。特に親会社株主に帰属する四半期純利益は18億400万円(同149.2%増)と、過去の低迷を脱する力強い回復を見せています。国内事業の拡販と、北米を中心とした海外事業の好調が全体の底上げに寄与しました。

通期計画(営業利益3,300百万円)に対する進捗率は80.6%に達しており、業績は非常に順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

全4部門中、樹脂・化成品と製紙用薬品の利益貢献が顕著。グローバル拠点Lawterを含む多様な事業領域が魅力です。
部門別売上高・営業利益比較

出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.7

樹脂・化成品事業

事業内容:塗料・印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、香料原料「ミルセン」や機能性材料の製造・販売。

業績推移:売上高 16,227百万円(+1.5%)、営業利益 1,091百万円(+847.9%)。

注目ポイント:国内での新製品拡販が利益を押し上げました。特にディスプレイ向け材料や電子部品関連の成長が期待されており、高機能素材の開発・営業人材への需要が高まっています。利益率の大幅改善は、組織の活力に直結しています。

注目職種:化学品開発エンジニア、テクニカルセールス、生産管理

製紙用薬品事業

事業内容:紙の強度を高める紙力増強剤、インクのにじみを防ぐサイズ剤等の提供。

業績推移:売上高 21,205百万円(+5.1%)、営業利益 1,750百万円(+23.5%)。

注目ポイント:米国での新規顧客開拓が成功し、増収増益を達成しました。国内でも販売価格の適正化が進んでおり、北米を中心としたグローバル展開を担う人材の活躍の場が広がっています。環境負荷低減製品への関心も高く、持続可能な社会への貢献性も高い分野です。

注目職種:海外営業(米国担当)、アプリケーションエンジニア、SCM担当

電子材料事業

事業内容:はんだ付け材料、熱交換器用ろう付け材料、半導体レジスト用樹脂の開発・製造。

業績推移:売上高 10,033百万円(+0.3%)、営業利益 258百万円(△44.2%)。

注目ポイント:利益面は原材料高とはんだ事業の拡大に伴う人員増により一時的に圧迫されていますが、先行投資フェーズにあると言えます。車載向け熱交換器材料や半導体材料など、将来の成長源となる領域での開発経験を積みたいエンジニアには絶好のタイミングです。

注目職種:はんだ・接合材料開発、プロセス技術者、品質保証

ローター(Lawter)

事業内容:粘接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂等をグローバルに展開する海外子会社。

業績推移:売上高 27,375百万円(+3.4%)、営業利益 229百万円(△70.4%)。

注目ポイント:北米の路面標示用樹脂が好調ですが、欧州のインキ需要低迷や製造コスト増が影響しています。現在、グローバルな供給網の最適化を推進しており、国際的な経営管理やコスト改革の経験を持つ人材が求められる局面です。北米・欧州・アジアを跨ぐダイナミックな環境です。

注目職種:海外経営管理、グローバル購買、生産技術(海外駐在可能性あり)

3 今後の見通しと採用の注目点

通期での増収増益を確信し、設備投資を抑制しつつ研究開発には積極的に資金を投入する方針です。
2026年3月期 通期業績計画

出典:2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.5

2026年3月期の通期計画は、売上高1,080億円、営業利益33億円を見込んでいます。第3四半期時点での利益の積み上がりから、計画達成の確度は非常に高い状況です。注目すべきは投資の姿勢で、設備投資額を30億円(前年61.8億円)に抑える一方で、研究開発費には30億円を計上し、前年実績を上回るリソースを投入しています。

これは同社が単なる規模の拡大ではなく、自社独自の技術による「技術経営」へのシフトを鮮明にしている証拠です。R&D(研究開発)から事業化までのスピード感を重視しており、新しい技術を市場に届けるプロセスに深く関与したい技術者にとっては、活躍の好機と言えるでしょう。また、北米を中心としたグローバルな収益力の再構築が継続的なテーマとなっており、国際感覚を備えた管理部門人材の採用も注目されます。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「国内での確固たる収益基盤」と「海外売上比率6割のグローバル性」の両立が同社の強みです。面接では、樹脂・化成品で見せたような高付加価値製品への転換や、米国市場でのさらなるシェア拡大にどう貢献できるかを語るのが効果的です。特に同社が注力する研究開発への熱意や、国際的な供給網の最適化(Lawter)といった具体的な課題解決への関心を示すことが鍵となります。

Q&A

面接での逆質問例

・「樹脂・化成品部門での利益急成長を継続させるため、中長期的にどのような新領域の技術開発を優先されていますか?」
・「北米での製紙用薬品の好調を、今後他地域(アジアや欧州)へ展開するための具体的な戦略を教えてください。」
・「研究開発費の増額に伴い、エンジニアが自らの発想で新しいプロジェクトを立ち上げる機会や文化はありますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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たくさん勉強しなければいけない

自社の製品の特長を知り、相手に説明するためにたくさん勉強しなければいけないですが、知れば知るほど面白い製品を作っている企業だなと実感し、営業先での説明にも熱が入り、契約がいただけるとその苦労した時間に応じてやりがいを感じます。

(20代前半・代理店営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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家賃等に関する福利厚生は非常に優秀

場所によっては両と社宅が完備なため、家賃等に関する福利厚生は非常に優秀であると思う。

(20代前半・空調設備施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • ハリマ化成グループ株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算補足説明資料
  • ハリマ化成グループ株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算短信

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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ハリマ化成グループは東京証券取引所プライム市場に上場し、松から得られるロジンなどを活用したパインケミカル事業を主力とする化学メーカーです。樹脂・化成品、製紙用薬品、電子材料、ローターなどの事業をグローバルに展開しています。直近の業績では、北米での販売好調などにより、増収増益のトレンドとなっています。