0 編集部が注目した重点ポイント
①日本製鉄との合弁会社を設立し新電気炉プロジェクトを本格始動させます
2025年11月に日本製鉄と合弁契約を締結し、2026年3月にNN製鋼合同会社を設立予定です。総投資額最大1,055億円に及ぶ新電気炉建設に向けた構造的変化であり、エンジニアリングや操業管理部門でのキャリア機会が飛躍的に拡大します。2030年のフル操業を目指す国家級の巨大プロジェクトが動き出しています。
②ヨドコウとの業務提携により電気炉鋼材の供給体制と製品開発力を強化します
2025年12月に株式会社ヨドコウと業務提携の基本合意を締結しました。素材製造の強みと表面処理の技術を掛け合わせ、低炭素鋼材のブランド認知向上とサプライチェーンの安定化を図ります。新市場開拓に向けた共同開発が推進されるため、企画・開発職や営業職にとって刺激的なフェーズに突入しています。
③変電所事故から完全復旧し第4四半期での業績挽回へ順調に稼働しています
2025年9月に発生した変電所事故により電気炉が一時停止しましたが、12月24日に操業を再開しました。事故による一過性のマイナス影響16億円を計上したものの、現在は順調に稼働中です。トラブルを乗り越え、保守・メンテナンス体制の強化や再発防止策の徹底が進んでおり、現場の組織力向上が期待される状況です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.4
売上高
1,097億円
前年比 -15.4%
経常利益
29.6億円
前年比 -55.2%
四半期純利益
16.6億円
前年比 -63.2%
2026年3月期第3四半期累計の売上高は1,097億11百万円、経常利益は29億63百万円となりました。建設関連の需要低迷や安価な輸入鋼材の流入、さらに9月に発生した変電所事故による電気炉休止が響き、前年同期比では減収減益となっています。しかし、事故対応費用16億円を計上しながらも、販売価格を上回る鉄源価格の下落によりスプレッド(利ざや)は改善傾向にあります。
通期予想の経常利益40億円に対し、進捗率は74.1%となっており、業績は概ね順調に推移しています。12月末から電気炉がフル稼働に戻っており、最終四半期での巻き返しが確実視されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.3
鉄鋼事業
事業内容:電気炉による鋼材の製造・販売。厚板、棒鋼、平鋼などの幅広いラインナップを建築・製造業向けに提供しています。
業績推移:売上高1,079億円、経常利益26.9億円。事故影響や需要減により前年同期比で減益となりましたが、スプレッドは良化しています。
注目ポイント:日本製鉄とのJV(合弁会社)設立による新電気炉建設が最注力課題です。カーボンニュートラルへの対応として、自動車や家電分野への電気炉材適用拡大を推進しており、脱炭素社会の実現に直結するダイナミックな環境での挑戦が可能です。
エンジニアリング事業
事業内容:海洋構造物(魚礁など)の設計・施工や、連続鋳造機などの製鉄機械のメンテナンス、鋳機製造を担います。
業績推移:売上高12億円、経常利益21百万円。海洋部門の売上減がありましたが、コスト削減により利益は前年比で微増を確保しました。
注目ポイント:「鉄で海を守る」を掲げ、SDGsに関連した海洋環境保全プロジェクトを展開しています。製鉄技術を環境保護に活かすという独自のニッチトップ戦略が強みであり、社会貢献性の高いエンジニアリング業務に携われます。
不動産事業
事業内容:所有不動産の賃貸・管理サービスを提供。グループの安定した収益基盤として機能しています。
業績推移:売上高10億円、経常利益5.1億円。賃貸収入を中心に極めて高い利益率を維持しており、盤石の経営を支えています。
注目ポイント:安定したキャッシュフローを生み出す「攻めの鉄鋼」を支える守りの要です。資産の有効活用を通じ、中長期的な投資原資を供給する戦略的役割を担っています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 第3四半期 決算説明資料 P.14
中山製鋼所は現在、単なる鉄鋼メーカーから脱炭素社会のリーダーへの変革期にあります。注目すべきは、圧延工程へのAIソリューションの本格導入です。韓国INEEJI社らとの概念実証を終え、2025年12月に正式契約を締結しました。これによりエネルギー原単位の約4.2%削減を見込んでおり、デジタル技術と熟練の技を融合させるDX人材の需要が急増しています。
市場環境は依然として厳しいものの、新電気炉建設という1,000億円規模のプロジェクトが動き出したことで、今後数年間にわたり建設・設備投資分野でのエンジニア採用が加速する見通しです。また、ヨドコウとの連携強化により、環境対応型鋼材のマーケティングや新規用途開発に携わる企画職にとっても、非常にやりがいのある環境が整っています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「カーボンニュートラルへの貢献」を軸に据えるのが極めて有効です。特に日本製鉄との新電気炉プロジェクトや、ヨドコウとの提携による低炭素鋼材の普及など、具体的な戦略に対する意欲を示しましょう。また、AI導入に見られるような「伝統的産業への先端技術活用」への関心も高く評価されるポイントです。
面接での逆質問例
「新電気炉プロジェクトにおいて、私の専門性はどのフェーズで最も貢献できると期待されていますか?」
「ヨドコウとの業務提携において、現場レベルでの技術交流や製品開発はどのように進められる予定でしょうか?」
「AIソリューションの導入により、現場の働き方やスキルセットにどのような変化を求めていらっしゃいますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
際限なく労働時間がながくなる
勤務時間や残業時間についての問題点は膨大な非定型業務量に追われることや役員の気まぐれで突然仕事を言いつけられたりすることで際限なく労働時間がながくなること。また独自の勤務制度は存在しない。
(30代・営業 / 非管理職・男性) [キャリコネで給与明細を見る]女性は大切にされ働きやすい
男性中心の会社なので女性は大切にされ働きやすいというのが実感です。本当に実力があり実績を残されている女性もたくさんいらっしゃいます。皆さん比較的長く勤務され、出産後も復帰されています。働きやすい雰囲気です。
(20代後半・営業アシスタント・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社中山製鋼所 2025年度 第3四半期 決算説明資料(2026年2月6日発表)
- 株式会社中山製鋼所 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月5日発表)



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