0 編集部が注目した重点ポイント
①全利益項目で過去最高益を更新する
2025年10月期は、売上高が前年度比13.9%増、営業利益が13.8%増となり、売上・各利益ともに過去最高を更新しました。機械事業の大幅な増益が全体を牽引しており、5期連続の最高益更新という極めて高い安定性と成長力を示しています。転職者にとって、強固な収益基盤は挑戦を支える大きな安心材料となります。
②中国子会社の解散で経営資源を最適化する
当期より、中国の連結子会社である星際化工および星際塑料の解散および清算を決議しました。中国市況の悪化に対応した構造改革の一環であり、今後は成長が見込まれるインドや東南アジア市場への注力を鮮明にしています。グローバル市場のポートフォリオ再編に伴い、新たな海外拠点での事業開発を担う人材の重要性が高まっています。
③新中期経営計画で売上高700億円を目指す
2026年10月期を初年度とする新中期経営計画「Create The New Future」を策定しました。2028年10月期に連結売上高70,000百万円、営業利益7,000百万円を掲げ、環境負荷低減製品や次世代パワー半導体向け部材の拡充を加速させます。変革期にある同社では、既存事業の枠を超えた新しい価値創造に参画できる機会が豊富です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年10月期 決算説明会資料 P.4
当連結会計年度は、機械製造販売事業、化学工業製品販売事業ともに販売が伸長し、売上高は前年比13.9%増と大幅な伸びを見せました。特に利益面では、機械事業の官需・民需向け販売が極めて好調に推移したことが寄与し、全社的な営業利益率も9.0%と高い水準を維持しています。
通期予想に対する進捗状況については、最終的な実績が当初の業績予想および中期経営計画の目標値をいずれも上回る結果となったことから、順調を超えた極めて力強い着地と評価できます。自己資本比率も75.8%に上昇しており、次期への投資余力も十分な、盤石の財務体制を築いています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年10月期 決算説明会資料 P.8
機械製造販売事業
事業内容:独自の遠心分離機等の開発・製造・販売を行うメーカー機能。官需(下水道等)と民需(化学、食品、半導体等)の両輪で展開。
業績推移:売上高15,238百万円(前年比+17.2%)、営業利益1,844百万円(前年比+55.4%)。国内の設備投資需要を取り込み大幅増益。
注目ポイント:国内では大都市圏での元請受注増加に加え、石油化学や医薬向けの中・大型機販売が極めて好調です。また、海外ではインド市場の開拓や、環境対応製品としてバイナリー発電装置の拡販に注力しており、環境・プラントエンジニアリングの経験を持つ人材の需要が急増しています。
化学工業製品販売事業
事業内容:樹脂添加剤、電子材料、工業材料など多岐にわたる化学製品を取り扱う専門商社機能。独自のネットワークでニッチな高付加価値品を提供。
業績推移:売上高44,127百万円(前年比+12.8%)、営業利益3,508百万円(前年比0.2%減)。売上は伸長したものの人件費増が利益を圧迫。
注目ポイント:中国の輸出規制による影響から樹脂向け添加剤(三酸化アンチモン)が大きく伸長しました。今後は次世代パワー半導体向け部材やUV硬化樹脂原料などの高付加価値商品の拡充が戦略の核となります。専門知識を活かした提案型営業や新規商権獲得を担う人材が、収益性改善のキーマンとなります。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年10月期 決算説明会資料 P.12
2026年10月期の通期連結業績は、売上高63,200百万円(前期比+6.5%)、営業利益5,750百万円(前期比+7.4%)と、3期連続の過去最高更新を見込んでいます。新中期経営計画の初年度として、積極的な成長投資を継続する姿勢を明確にしています。
機械事業では「海外市場の深耕」を最優先課題とし、特にインドでの現地法人を活用した化学工業市場の開拓を加速させます。化学事業においては、東南アジア諸拠点の連携を強化し、欧州ではチェコを拠点にパワー半導体商材の販売を伸ばす方針です。また、バイナリー発電装置などの「第三の柱」となる新規事業の育成を推進中であり、グローバル展開やSDGs関連事業に携わりたい求職者にとって、挑戦しがいのあるフェーズにあります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
メーカー機能と商社機能を併せ持つ同社の「多角的な視点」に注目してください。新中期経営計画では「環境」と「次世代技術」がキーワードとなっています。例えば、機械部門なら「バイナリー発電など未利用熱の有効活用を通じた社会貢献」、化学部門なら「次世代パワー半導体向け材料の安定供給を通じた技術革新の支援」といった、具体的かつ戦略的な目標と、自身のスキルを結びつけた動機形成が有効です。
面接での逆質問例
- 「新中期経営計画の最重点地域とされるインド市場において、具体的にどのような現地営業戦略の強化を予定されていますか?」
- 「化学部門での高付加価値商品の拡販にあたり、商社としての提案型営業スキルを磨くための社内教育体制についてお聞かせください。」
- 「機械事業の元請受注増加に伴い、プロジェクト管理や顧客との折衝において期待される役割の変化はありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
- 巴工業株式会社 2025年10月期 決算説明会資料
- 巴工業株式会社 2025年10月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。