0 編集部が注目した重点ポイント
① 売上収益は過去最高を更新し成長を加速させる
2025年12月期の売上収益は415億円(前年比10.9%増)に達し、過去最高を更新しました。主力のコンサル・クラウド事業が成長を牽引しており、人的資本経営への注目度の高まりを確実に収益へ繋げています。転職者にとっては、業界のパイオニアとして圧倒的な顧客基盤を持つ環境で挑戦できる絶好の機会と言えます。
② Unipos社の完全子会社化で採用DX領域へ本格参入する
2025年8月より「ピアボーナス」を展開するUnipos株式会社を完全子会社化しました。さらに2026年4月には採用支援のクラウドサービス「エントリーマネジメント」をリリース予定です。既存の組織診断に加え、採用から定着までをカバーする「人的資本経営の総合パートナー」へと進化を遂げており、新たなキャリア機会が大きく広がっています。
③ キャリアスクール事業の構造改革で将来のリスクを低減する
オンライン化へのシフトを加速させるため、キャリアスクール事業におけるのれんの全額減損を決定しました。これは将来の不確実なコストを現時点で整理する戦略的な決断です。今後は収益性の高いオンライン講座に注力する方針であり、グループ全体の利益体質はより強固なものへと改善されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.8
売上収益
41,522百万円
+10.9%
営業利益
4,204百万円
-23.4%
売上総利益率
54.4%
上昇
2025年12月期は、売上収益が415億円(前年比110.9%)となり、過去最高の売上を更新しました。特に利益率の高いクラウドサービス「モチベーションクラウド」や、オープンワークを中心とした人材紹介事業が想定通りに成長し、売上総利益は226億円(前年比113.7%)と大幅に伸長しています。
一方で、営業利益については42億円(前年比76.6%)に留まりました。これは将来の成長に向けた「キャリアスクール事業ののれん全額減損(約15億円)」を計上した一時的な要因によるものです。この減損を除いた本業の収益性は極めて高く、次期以降の利益拡大に向けた地盤固めは順調に進んでいると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.9
組織開発Division
【事業内容】
企業に対してコンサルティングとクラウドサービスを提供し、人的資本経営の実践を支援。主力の「モチベーションクラウド」を展開。
【業績推移】
売上収益は168億円(前年比+13.4%)と過去最高を記録。クラウド化による収益のストック化が着実に進行中。
【注目ポイント】
大手企業からの引き合いが強く、人的資本情報の開示義務化を背景に「診断から変革までをワンストップで支援できる」唯一無二の強みが発揮されています。2025年8月に連結されたUnipos社とのシナジーにより、今後はピアボーナスを通じた組織風土改革の支援も加速します。
個人開発Division
【事業内容】
大学生・社会人向けのスキル開発(キャリアスクール)や、小・中・高校生向けの学習塾「SS-1」等を展開。
【業績推移】
売上収益は60億円(前年比5.3%減)。構造改革を優先し、既存教室の整理を進めたことが影響。
【注目ポイント】
通学型からオンライン講座へのシフトを鮮明にしています。オンライン講座の売上は前年比117.0%と大幅に伸長しており、場所を選ばない学びの提供による収益改善が期待されています。「挫折させないサポート」を武器に、デジタル時代に即した新たな教育モデルの構築が急務となっています。
マッチングDivision
【事業内容】
ALT配置事業(リンク・インタラック)や、クチコミを活用した「OpenWork」等の人材紹介事業を展開。
【業績推移】
売上収益は193億円(前年比+14.7%)と大幅増収。グループ成長の新たな柱へと成長。
【注目ポイント】
特に「OpenWorkリクルーティング」の売上高が前年比134.2%と爆発的に成長しています。企業の組織状態をクチコミで可視化し、志向性のマッチした人材を繋ぐ「フィッティング支援」は、定着率向上を求める企業のニーズに合致しており、採用市場におけるゲームチェンジャーとして躍進しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.29
同社は2030年に向けた長期計画として、営業利益150億円(2025年比約3.5倍)という野心的な目標を掲げました。この成長を支える柱となるのが「ストック売上の拡大」です。具体的には、既存のエンゲージメント支援に加え、2026年内には「採用支援」と「マネジメント支援」の2領域で新クラウドサービスをリリースする方針を公表しています。
また、海外展開も加速しており、アジア5か国での「モチベーションクラウド」月会費売上は前年比約450%と驚異的なスピードで拡大しています。国内の成功モデルを横展開するためのコンサルティングノウハウと、テクノロジーを融合させた「コンサルティングのクラウド化」がさらに進むことで、専門性の高い人材の需要が全職種で高まっています。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
「人的資本経営」のパイオニアとして、単なる診断ツールではなく、組織変革まで完走するモチベーションエンジニアリングの独自性に共感することが第一歩です。また、2026年4月開始の新規クラウドサービス(採用支援領域)の立ち上げや、海外5か国での展開加速など、会社の変革期における貢献意欲を伝えると高い評価に繋がりやすいでしょう。
Q&A 面接での逆質問例
- 「Unipos社の完全子会社化により、既存のコンサルティング提案の幅はどう広がりましたか?」
- 「2026年リリースの採用支援クラウドにおいて、既存の人材紹介事業との棲み分けや相乗効果をどう想定していますか?」
- 「2030年の営業利益目標を達成するために、現在現場で最も強化が必要だと感じている組織課題は何ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
研修や業務は厳しい部分もある
研修や業務は厳しい部分もありますが、メンターやチームリーダーがしっかりと成長を支えてくれます。ただし、会社の理念や事業内容に共感できることが重要で、そこが一致していることが前提です。ロジカルシンキングが苦手な私にとっては、少し苦労する場面もあります。
(30代後半・人事・女性) [キャリコネの口コミを読む]柔軟な働き方ができる点は評価できる
リモートワークは週に3回可能で、出社は週に2回と柔軟な働き方ができる点は評価できますが、実際の業務量を考えると、裁量に任される部分が多く、自己管理が求められます。
(30代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社リンクアンドモチベーション 2025年12月期 決算説明資料
- 株式会社リンクアンドモチベーション 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)



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