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編集部が注目した重点ポイント
① 京都マイクロコンピュータを完全子会社化し事業基盤を強化する
2025年10月1日付で、開発環境に強みを持つ京都マイクロコンピュータ株式会社を完全子会社化しました。これにより、組込みソフトウェア事業における「フルスタックエンジニアリング」の提供価値をさらに高める体制が整いました。前連結会計年度末には未連結であったため、2025年12月期の業績には第4四半期から寄与しており、エンジニアリング領域でのキャリア機会が大きく拡大しています。
② 売上高が過去最高を更新しビジネスの拡大基調を継続する
2025年12月期の売上高は12,129百万円(前年同期比1.9%増)と過去最高を記録しました。前期に発生した一時的なライセンス収入の剥落や積極的な研究開発投資により利益面では減益となったものの、主力のエンジニアリングサービスが大きく伸長しており、2期連続の安定的な黒字を確保しています。市場の需要に対して着実に事業規模を拡大させている点は、求職者にとって大きな魅力です。
③ SDV時代を見据えた新中期経営計画で成長を加速させる
2025年4月に発表した中期経営計画「eSOL Reborn 2030」に基づき、2027年に売上高150億円、2030年に250億円以上を目指す野心的な目標を掲げています。特に自動車市場におけるSDV(ソフトウェア定義型自動車)関連の開発需要をターゲットとしており、OSからアプリケーションまでを統合的に提供する戦略を推進しています。成長領域への集中投資により、先端技術に携わる機会が豊富に存在します。
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連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.4
売上高
12,129百万円
+1.9%
営業利益
815百万円
▲26.8%
経常利益
863百万円
▲25.7%
当期純利益
598百万円
▲33.0%
2025年12月期は、売上高が過去最高を更新する一方で、利益面は前年同期比でマイナスとなりました。これは主に、前期にあった一時的な自動車向けライセンス収入が発生しなかったこと、および将来の成長に向けた研究開発投資(432百万円)を継続したことによるものです。しかし、本業の勢いを示すエンジニアリングサービスは2桁増収となっており、ビジネスの基盤は極めて堅実です。
通期予想に対する進捗状況については、売上高で計画達成率95.5%、営業利益で88.7%となりました。一部採算の低い案件が発生したものの、全体としては概ね順調に推移しており、翌期に向けた増収増益の計画へとつなげています。
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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.6
組込みソフトウェア事業
事業内容:リアルタイムOS(eMCOS等)の開発・販売、および自動車・産業機器向けなどの高度なエンジニアリングサービスを提供。
業績推移:売上高11,525百万円(前年同期比3.4%増)、セグメント利益808百万円(同11.2%減)。
注目ポイント:エンジニアリングサービスが11.7%増と大きく伸長しており、顧客のシステム開発を深く支援する体制が評価されています。2025年10月には京都マイクロコンピュータを完全子会社化し(注:前年同期は未連結)、開発環境を含めた包括的なソリューション提供が可能になりました。特にSDV関連の開発プロジェクトが拡大しており、OSから上位層までを網羅するフルスタックな技術知見を持つエンジニアが求められています。
センシングソリューション事業
事業内容:物流・流通業界向けに、車載プリンタやハンディターミナルなどのハードウェア販売と関連システムを提供。
業績推移:売上高603百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益6百万円(同81.2%減)。
注目ポイント:売上高は横ばいでしたが、車載プリンタの販売減などが響き利益面では苦戦しました。現在は食肉市場や物流業界への深耕を図っており、センサネットワークを組み合わせたICT提案を強化しています。特定の業界に特化したソリューション営業や、ハード・ソフトを融合させたフィールドエンジニアリングの経験を活かせる領域です。
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今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.10
2026年12月期は、売上高14,731百万円(前期比21.4%増)、営業利益1,093百万円(同34.1%増)という大幅な増収増益を計画しています。この成長の鍵を握るのが、自動車市場におけるSDV関連開発の加速です。イーソルは、独自OS「eMCOS」やエンジニアリングサービスを包含した「フルスタックエンジニアリング」を提供することで、他社との差別化を図っています。
また、中長期的な財務目標として2027年に売上高150億円、営業利益率10%を目指しており、積極的な採用とM&Aによる規模拡大を継続する方針です。最近では独ETAS社のAUTOSAR(車載ソフトウェア標準規格)製品の販売店契約を締結するなど、パートナーシップ戦略も加速させています。先端の自動車開発に深く関わりたい技術者にとって、今が非常にエキサイティングな参画タイミングと言えるでしょう。
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求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「OSからアプリケーションまで一貫して手掛けるフルスタックエンジニアリング」という強みに着目しましょう。特にSDV(ソフトウェア定義型自動車)という自動車業界の歴史的転換点において、世界屈指のOS技術を持つ同社で、次世代の社会インフラ作りに貢献したいという熱意は非常に強力なアピールになります。また、京都マイクロコンピュータの子会社化に見られるような、技術基盤を広げる攻めの姿勢に共感を示すことも有効です。
面接での逆質問例
- 「SDV関連のエンジニアリングサービスが急成長していますが、入社後に携わるプロジェクトではどのレイヤーの技術を最も深く学べる環境でしょうか?」
- 「京都マイクロコンピュータとのシナジー創出が進んでいますが、現場レベルでの技術交流や共同開発はどのような体制で行われていますか?」
- 「中期経営計画で掲げている2030年のビジョン達成に向けて、現在エンジニア組織に最も不足している、あるいは強化したい専門性は何ですか?」
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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
非常に安心して仕事に取り組める
私が所属している部署の残業はほぼ無い。あったとしても個人的に調整しているレベルで、日に溢れるほどの仕事は与えられないので、その点は非常に安心して仕事に取り組める。休日出勤は他部署のヘルプで就く事もあるが、出勤はもちろん任意。出勤すれば代休がきちんと与えられる。労務関係は非常に整っている。
(30代前半・総務・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- イーソル株式会社 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- イーソル株式会社 2025年12月期 決算説明資料



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