0 編集部が注目した重点ポイント
① 創業80周年の節目に自己資本比率が63.1%に向上する
2025年10月に創業80周年を迎え、財務基盤の強化が一段と進みました。利益剰余金の積み上げと借入金の返済により、自己資本比率は前年末の56.8%から63.1%へ大幅に改善。安定した経営環境下で、次なる成長投資に向けた余力が拡大しており、中長期でのキャリア形成を目指す求職者にとって安心感のある指標です。
② 2027年蛍光灯製造禁止を追い風にLED需要が拡大する
政府のカーボンニュートラル施策に加え、2027年の蛍光灯製造禁止という明確な市場変化が到来しています。民間設備向けのLED照明器具が堅調に推移しており、照明機器事業の利益は前年同期比8.9%増と成長を牽引。更新需要の取り込みに向けた製品ラインアップ拡充により、営業・開発両面での活躍機会が広がっています。
③ 高速道路インフラ更新で情報機器事業の底堅さが続く
情報機器事業では、一般道路向けが減少した一方で、高速道路向けの道路情報表示システムが増加しました。受注高は期中に減少したものの、90億円を超える豊富な受注残高を抱えており、2026年度も確実な生産と品質確保が重要課題となります。社会インフラを守る「製販連携」の強化が進んでおり、工程管理や品質管理の経験者が求められる局面です。
1 連結業績ハイライト
出典:決算補足資料 P.1
2025年12月期の連結業績は、売上高が0.7%増の253億85百万円となり、概ね前年並みの水準を維持しました。利益面では、配線保護機材や道路情報表示システムの減少、原材料価格や労務費等の影響を受け、営業利益は7.0%減となりました。しかし、自己資本比率は63.1%まで上昇しており、財務健全性は非常に高い水準にあります。
通期予想に対する進捗状況については、最終的な売上高実績は期初予想(255億円)に対して99.5%とほぼ計画通りに着地しました。利益面での課題は残るものの、次期は売上高260億円、営業利益15.2%増の19億円を掲げており、成長軌道への復帰を明確に打ち出しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算補足資料 P.3
照明機器事業
事業内容:産業用照明器具、道路・トンネル照明、LEDモジュール等の開発・製造販売を行う主力事業です。
業績推移:売上高は前年比3.9%増の99億5百万円、セグメント利益は8.9%増の19億86百万円と増収増益を達成しました。
注目ポイント:民間設備向けの需要が非常に強く、LED化促進が追い風となっています。特に新製品のLEDトンネル照明器具などの受注確保に注力しており、環境配慮型製品の開発スピードを加速させるためのエンジニアや、ソリューション提案を行う営業職の重要性が高まっています。
情報機器事業
事業内容:道路情報表示システムやトンネル防災システムなど、社会インフラに不可欠な情報通信機器を提供しています。
業績推移:売上高は前年比0.6%減の95億31百万円、セグメント利益は3.9%減の13億13百万円となりました。
注目ポイント:一般道路向けが苦戦する一方、高速道路向けは増加しており、選択と集中が進んでいます。受注残高が90億円と高水準にあるため、大型プロジェクトを完遂させるプロジェクトマネジメント能力が現場で強く求められています。
コンポーネント事業
事業内容:配線・配管保護機材、電磁波環境対策部品(ノイズ対策)等の製造販売を行っています。
業績推移:売上高は3.1%減の54億20百万円、セグメント利益は4.6%減の3億32百万円となりました。
注目ポイント:建設需要の影響を受ける保護機材は減少しましたが、電磁波環境対策部品は増加。電波暗室を活用した「ソリューション営業」という独自のスタイルで、新市場の開拓を進めており、専門知識を活かした技術営業のポテンシャルが非常に大きい領域です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算補足資料 P.7
2026年度は売上高260億円(+2.4%)、営業利益19億円(+15.2%)と、大幅な増益を計画しています。この強気な見通しの背景には、公共設備におけるLED化の加速と、民間設備投資の持ち直しがあります。
特に照明事業においては、2030年度までの道路照明LED化に伴う受注対応体制の整備を急いでいます。全社方針として「生産性の向上とコスト削減による収益性の改善」を掲げており、これまでの技術力に加え、製造現場のDX化や効率化を推進できる人材への期待が大きくなっています。インフラ整備という安定した基盤と、脱炭素という成長トレンドの両方を享受できるフェーズにあります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「社会インフラの老朽化対策」と「脱炭素社会の実現」という、日本が抱える2大課題に直結する事業を展開しています。特にLED化への強制的な切り替え(2027年問題)は、営業職にとっては「明確なターゲットと納期がある」非常に提案しやすい環境です。また、創業80周年の節目に行われた記念配当の実施など、株主やステークホルダーを大切にする姿勢は、社員への還元文化にも繋がっているポイントです。
面接での逆質問例
・「2027年の蛍光灯製造禁止に向けたLED需要の急増に対し、生産・供給体制の強化において現在どのような課題を感じられていますか?」
・「情報機器事業での製販連携の強化を掲げられていますが、現場レベルで部門間の連携をスムーズにするために取り組んでいる具体的なプロジェクトはありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 星和電機株式会社 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 星和電機株式会社 2025年12月期 決算補足資料



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