イーサポートリンクの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

イーサポートリンクの転職研究 2025年11月期決算に見るキャリア機会

イーサポートリンクの2025年11月期決算は、売上高19.7%増の大幅増収となりました。青果売場構築事業の譲受による店舗数3倍増、人事制度刷新、そして30億円の成長投資。システム開発から現場運営まで、「食のDX」を支える同社で今、どのような専門人材が求められているのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

青果売場構築支援の事業譲受で規模を拡大する

2024年12月に青果売場構築支援事業を譲受し、サービス導入店舗数が約430店舗から約1,350店舗へと約3倍に増加しました。さらに2025年12月には機能を統括する新会社「株式会社マルシェプラス」を設立しており、ドラッグストア等での食品販売強化という市場ニーズを捉えたキャリア機会が拡大しています。

成長加速に向けた報告セグメントの再編を実行する

当連結会計年度より、従来「農業支援事業」に含まれていた国産野菜向けのオペレーションシステム事業等を「オペレーション支援事業」へ移管する組織変更を断行しました。機能別組織体制への移行により、システム開発から業務受託までの一貫した支援体制が強化され、DX推進を通じた構造改革が加速しています。

3か年で30億円規模の積極投資を継続する

中期経営計画において、持続的な企業成長のために3年間で30億円の積極投資を掲げています。ITインフラの整備や新規事業開発、海外事業投資に加え、人員計画も2027年11月期までに正社員数を約22%増加させる計画であり、組織の若返りと専門性の向上を図るための採用活動が活発化しています。

1 連結業績ハイライト

売上高は前年比19.7%増と大幅な増収を達成。事業譲受と新規顧客の獲得が寄与する一方、先行投資により利益面は次期での回復を見込みます。
2025年11月期連結業績のポイント

出典:2025年11月期 決算説明会資料 P.3

売上高

6,470百万円

+19.7%

営業利益

141百万円

▲13.6%

親会社株主帰属純利益

146百万円

+8.5%

2025年11月期の売上高は、新規顧客への生鮮MDシステム導入開始や事業譲受による店舗数拡大により、過去実績を大きく上回る成長を見せました。営業利益については、事業譲受に伴う統合費用の発生や、農業生産事業における天候不順・虫害等による生産量の未達が響き減益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券の評価等の影響もあり増益を確保しています。

通期予想に対する進捗状況については、当初計画の売上高を達成しており、業績は概ね順調に推移しています。次期2026年11月期は、新会社設立によるオペレーション効率化により、営業利益で前年比56.2%増という大幅なV字回復を計画しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

システム開発から店舗運営まで、青果流通の全工程を支える2つの事業を展開。組織再編により専門職の重要性が高まっています。
オペレーション支援事業の概況

出典:2025年11月期 決算説明会資料 P.9

オペレーション支援事業

【事業内容】

青果物流通のEDIシステム開発や業務受託(BPO)を提供。小売店向けの生鮮MDシステムや青果売場構築支援も展開しています。

【業績推移】

売上高4,015百万円(前年比11.3%増)、営業利益1,308百万円(同8.2%増)と増収増益を達成しました。

【注目ポイント】

ドラッグストア各社が展開する「ドラッグ&フード」戦略に呼応し、青果売場の運営統括を担う新会社を設立しました。パートナー企業の管理や人材マネジメントの改善を急いでおり、店舗運営の効率化を推進できるマネジメント人材の重要性が極めて高まっています。

注目職種:システムエンジニア、BPOマネージャー、店舗運営コンサルタント

農業支援事業

【事業内容】

りんご、さつまいも、有機農産物等の仕入販売および自社農園での生産事業。リモートセンシング等の次世代農業投資も行います。

【業績推移】

売上高2,454百万円(前年比36.3%増)。営業損失199百万円と、事業規模は拡大するも赤字幅も増加しました。

【注目ポイント】

主力のさつまいも事業は、協業先との連携強化により調達・販売が極めて好調です。一方、自社生産事業(りんご・有機)の収益改善が急務となっており、栽培管理体制の再構築やコスト管理を担う専門人材が求められています。バナナ農園向け遠隔監視システムの有償化など新規事業も始動しています。

注目職種:アグリビジネス営業、生産管理スペシャリスト、新規事業開発(スマート農業)

3 今後の見通しと採用の注目点

2027年11月期に売上高80億円を目指す中期計画が進行中。人的資本への投資を経営の最重要事項に据えています。
2027年11月期業績計画

出典:2025年11月期 決算説明会資料 P.22

同社は2026年11月期において、売上高7,033百万円(前年比8.7%増)、営業利益221百万円(同56.2%増)と大幅な利益成長を計画しています。特に新会社「株式会社マルシェプラス」の立ち上げと安定運営の確立により、これまで分散していた青果売場構築のノウハウを集中させ、平均日販の向上と収益改善を図ります。

採用面では「人的資本の拡充」を掲げ、2025年12月から人事制度改革を実行しました。挑戦する企業文化を醸成するため、能力発揮の場を提供し、やり切る人材を透明性高く評価する仕組みへ移行しています。フィリピンでのバナナ農園支援といった海外事業への投資も加速しており、グローバルな視点でのキャリア形成も期待できるフェーズにあります。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は生鮮EDIシステムで国内最大級のシェアを持ちつつ、自社農場や店舗運営まで垂直統合を進める独自のモデルを構築しています。「食のインフラをDXで守る」という視点や、ドラッグストアとの協働による「地域活性化・小商圏ビジネス」への関心を伝えるのが有効です。また、新設された人事制度への期待感や、自律的に挑戦したい意欲も高く評価されるポイントです。

Q&A

面接での逆質問例

・「株式会社マルシェプラスの設立により、現場のオペレーションやパートナー企業との関係は具体的にどう変化していく予定でしょうか?」
・「農業支援事業での収益構造の改善に向け、現場レベルで現在最も注力している取り組みは何でしょうか?」
・「人事制度改革によって、中途採用者に期待されるパフォーマンスや役割に変化はありましたか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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制度の活用に対しての上司の意識も高い

在宅勤務制度、時短勤務などの家庭の状況に応じた制度は整っており、制度の活用に対しての上司の意識も高く、理想的だと言える。

(20代後半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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若い優秀な社員がどんどん辞めていく

生え抜きの社員が役職をもらえる可能性は非常に低く、社長または役員の知り合いが部長以上の役職に就くことが慣例となっている。そのため、若い優秀な社員がどんどん辞めていくという実態がある。

(20代後半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • イーサポートリンク株式会社 2025年11月期 決算説明会資料(2026年1月27日公開)
  • イーサポートリンク株式会社 2025年11月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年1月14日公開)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。