※本記事は、ユーソナー株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ユーソナーは、「固有名詞で社会を支える」を企業理念に掲げ、データベースを活用したサービスを提供しています。法人データの専門商社として、情報の集約やデータクレンジング、名寄せといった技術を活かし、企業の営業活動を支援するデータベースマーケティング事業を展開しています。
単体従業員数は228名です。同社はデータベースマーケティング事業の単一セグメントです。
ユーソナーは、法人データベース「LBC」を核とした「ソナーサービス」を主力商材とし、データベースマーケティングによる企業の営業活動を支援しています。営業はクライアントへの直接販売が主体ですが、システムインテグレーターを販売代理店とする間接販売も行っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ユーソナーは、データベースマーケティング事業を展開し、社会に効率と安全、プライバシーを提供することを目指しています。同社では、多様な人材が活躍できる環境づくりに力を入れており、特に女性が働きやすい環境整備に注力しています。従業員の健康を重視する健康経営にも取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ユーソナーでは、従業員の平均年齢が比較的若く、活気ある職場環境がうかがえます。平均勤続年数からは、一定の定着傾向が見られ、キャリアを築きやすい環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,309,000円 |
| 平均勤続年数 | 6.7年 |
| 平均年齢 | 34.1歳 |
| 単体従業員数 | 228人 |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ユーソナーは、「固有名詞で社会を支える」という企業理念のもと、人材を最も重要な経営資源と位置づけています。多様なサービス展開に対応するため、国籍、学歴、年齢、障がいの有無、性別、雇用形態等に関わらず多様な人材を採用し、互いを理解・尊重し高めあえる企業風土の醸成に取り組んでいます。
特に、ライフステージの変化がある中でも従業員が働きやすく、働きがいのある環境整備に注力しており、子供がいる女性が働きやすい環境づくりを重視しています。具体的には、正規雇用の女性労働者の産休・育休からの復帰率は100%であり、認可外保育園の保育料補助やオフィス内キッズスペースの開設といった支援を行っています。また、従業員の健康を重視し、健康経営優良法人2026(大規模法人部門)に認定されるなど、心身の健康を整えるための取り組みも積極的に進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。賃金差異の主な要因としては、上位役職者が少ないことや、近年女性社員の採用を積極的に行った結果、平均勤続年数が男性より約3年少なく相対的に賃金水準の低い労働者が多いことが挙げられます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 7.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 68.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 70.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 81.3% |
人材育成・エンゲージメント
離職率は、提出会社における直近2年間(2024年1月1日から2025年12月31日)の平均値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 離職率 | 9.8% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ユーソナーは、「固有名詞で社会を支える」という企業理念のもと、データベースを活用したサービスを提供しています。同社は「法人データの専門商社」のような存在として、情報の集約、データクレンジング、名寄せといった長年培った技術を活かし、付加価値を高めた上で顧客に最適な形でデータを提供することを目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社はデータベースマーケティング事業の単一セグメントで事業を展開しています。主力商品である「ソナーサービス」をはじめ、データベースを活用した多様なサービスを提供し、顧客のビジネスを支援しています。
特に、独自に構築した法人企業データベース「LBC」は、約30年間にわたり人の手で収集・蓄積されたデータを含んでおり、当時のアナログ媒体から取得した現在では入手不可能な情報も含まれています。この点は、Webから最新のデジタルデータを取得して解析を行うAIとは異なる独自のポジショニングを確立しており、生成AIの台頭を商機と捉えています。
収益は、主に「ユーソナー」の継続利用に対する売上や、継続的な「データ提供」に対する売上の増加によって得られています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績を見ると、同社の売上高は前年同期から増加しています。営業利益、経常利益、当期純利益もそれぞれ前年同期から大きく増加する結果となりました。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社はデータベースマーケティング事業の単一セグメントで事業を展開しており、2025年12月31日現在の単体従業員数は228人です。平均年齢は34.1歳、平均勤続年数は6.7年となっています。平均年間給与は6,309千円です。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | - |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ユーソナーの経営の安定性について、財務基盤と資金の流れから現状を把握します。同社は本業で安定的に資金を稼ぎ出し、事業拡大のための投資も行いながら、手元資金を厚くしている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ユーソナーの財務基盤は、自己資本比率が当期で58.4%と、前期の53.8%から増加しています。これはプライム市場の非製造業平均と比較しても高い水準を示しており、安定した財務体質であることがうかがえます。
手元資金である現金及び預金は、当期末に45.0億円となり、前期末の32.2億円から増加しました。この潤沢な手元資金は、事業運営における不測の事態への耐性や、今後の事業投資の余力があることを示しています。
これらの状況から、同社は堅実な財務基盤を築いており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産合計 | 26.6億円 | 42.8億円 |
| 自己資本比率 | 53.8% | 58.4% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金 | 32.2億円 | 45.0億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
ユーソナーのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に17.1億円の資金を獲得しており、前期の12.5億円から増加しています。これは税引前当期純利益の計上や前受収益の増加が主な要因です。
投資活動によるキャッシュフローは、当期に11.8億円の資金を使用しており、前期の2.3億円の使用から大きく増加しました。これは主に定期預金や長期預金の預入、新オフィスの敷金差入、無形固定資産の取得など、将来に向けた投資を活発に行っているためです。
財務活動によるキャッシュフローは、当期に7.5億円の資金を獲得しており、前期の2.3億円の使用からプラスに転じました。これは自己株式の処分による収入や社債の発行による収入が、長期借入金の返済を上回ったことによるものです。
これらの結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュフローは、当期に5.3億円のプラスとなっています。同社は本業で安定的に資金を創出し、成長のための投資も積極的に行いながら、財務面でも資金調達を進めている状況です。これは、同社が事業拡大フェーズにあり、雇用や給与の安定性、そして今後の成長性にも期待が持てる状況を示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 12.5億円 | 17.1億円 |
| 投資CF | △2.3億円 | △11.8億円 |
| 財務CF | △2.3億円 | 7.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 10.3億円 | 5.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
ユーソナーは、IT事業、特にソフトウェア開発分野において、参入障壁が比較的低いことから、常に多くの新規参入者との競争に晒されています。また、潤沢な資金力を持つ大手企業が低価格化等の競争を仕掛けてきた場合、事業計画及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
同社の売上は、主力製品である「ユーソナー」を主としてBtoB企業向けが中心です。企業側のIT投資予算が抑制された場合や、外的環境の変化への対応が適切でない場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
ユーソナーは、事業の継続的な発展のため、優秀な人材の獲得・育成及び長期雇用が重要であると認識しています。需要に対する十分な人材確保ができない場合や、人材不足を起因として労働力の単価が高騰した場合、事業計画及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ユーソナーは、「非競(ひきょう)」という独自の経営方針を掲げ、無益な競争を避け、得意領域に特化する戦略を推進しています。同社は「固有名詞で社会を支える」という企業理念のもと、効率的で安全なデータ活用を通じて社会に貢献することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ユーソナーは、「固有名詞で社会を支える」という企業理念を掲げています。同社は2015年から「非競(ひきょう)」を経営方針とし、「日本で最も非競な会社」を目指しています。この「非競」とは、無益な過当競争を避け、自社の得意領域に特化し、近接分野は他の強みのある会社に任せるという方針です。同社は、膨大なデータの中から外部環境の変化やターゲット企業を探知できるソリューションを提供し、効率的なBtoBマーケティングの実現を追求しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ユーソナーは、経営方針である「非競」を通じて顧客満足と従業員満足の両立を重視しています。同社は「どこにもない会社」になることを目指し、常に良いものを模索し実践する姿勢を大切にしています。多様なサービスを展開するため、従業員にも多様性を求め、国籍、学歴、年齢、障がいの有無、性別、雇用形態等に関わらず採用し、互いを理解・尊重し高めあえる企業風土の醸成に取り組んでいます。特に、ライフステージの変化があっても働きやすい環境整備に注力しており、健康経営優良法人にも認定されています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ユーソナーは、競争しない競争戦略「非競」の徹底を重要な課題としています。また、情報セキュリティの強化にも継続的に取り組んでおり、ISO27001の認証を取得しています。組織体制の強化も重点テーマであり、管理職向け研修の定期的な実施や組織再編を適宜行っています。さらに、優秀な人材の獲得・育成と長期雇用の促進も重視しており、働き方の多様化や福利厚生の充実、給与水準の向上に努めています。サステナビリティの観点からは、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、環境課題解決への取り組み、管理体制の整備を進めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ユーソナーは監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化と業務執行の迅速性・柔軟性の両立を図る体制を採用しています。社外取締役を含む多様な取締役によって構成される取締役会を中心に、経営の透明性と意思決定の実効性を高めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ユーソナーの筆頭株主は代表取締役会長である福富七海氏です。同氏が発行済株式の約半数を保有しており、創業家による安定した経営基盤がうかがえます。上位株主には、三井物産企業投資投資事業有限責任組合や日本政策投資銀行といった機関投資家も名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 福富七海 | 49.32% |
| 三井物産企業投資投資事業有限責任組合 | 9.52% |
| 日本政策投資銀行 | 8.02% |
| MSI P CLIENT SECURITIES | 3.49% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 3.44% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は12名(男性8名・女性4名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長CEOは長竹克仁氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 福富 七海 | 代表取締役会長 | 1986年11月カルチュア・コンビニエンス・クラブ入社。1990年9月同社設立、代表取締役社長就任。2022年9月同社代表取締役会長就任より現職。 |
| 長竹 克仁 | 代表取締役社長CEO | 2000年4月同社入社。2019年2月同社代表取締役社長兼COO就任。2026年3月同社代表取締役社長CEO就任より現職。 |
| 置田 富士夫 | 取締役CTO | 1987年1月カルチュア・コンビニエンス・クラブ入社。1991年3月同社入社。2000年1月同社取締役CIO就任。2026年3月同社取締役CTO就任より現職。 |
| 鈴木 彩乃 | 取締役COO | 2010年4月同社入社。2020年6月同社営業本部企画グループ執行役員就任。2026年3月同社取締役COO就任より現職。 |
| 北澤 光剛 | 取締役CFO | 2003年4月同社入社。2024年8月同社入社管理本部執行役員就任。2026年3月同社取締役CFO就任より現職。 |
社外取締役は、富永新氏(元日本銀行金融機構局上席考査役)、河合浩代氏(アイビーエス・ソフトウェア・ジャパンAccount Director)、DORFF JOHN CHRISTOPHER氏(チームドーフ代表社員)、小林仁子氏(小林仁子公認会計士事務所所長・報酬委員)、黒須篤夫氏(元東京海上日動火災保険理事内部監査部長)、清水陽平氏(法律事務所アルシエン共同代表パートナー)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化と業務執行の迅速性・柔軟性の両立を図っています。社外取締役は、企業法務や会計、経営に関する専門的な知見に基づき、客観的な視点から経営監督を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ユーソナーの役員報酬は、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)に対しては固定報酬と譲渡制限付株式報酬(RS)を組み合わせた体系を採用しています。その割合は概ね固定報酬が8割、譲渡制限付株式報酬が2割を目安としています。監査等委員である取締役と社外取締役の報酬は、職務内容を踏まえた固定報酬のみで構成されています。報酬額は、取締役会の任意の機関である報酬委員会で審議・決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 96百万円 | 19.2百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 6百万円 | 5.9百万円 |
| 社外役員 | 8名 | 18百万円 | 2.2百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
💬キャリコネで会社の実態を確認する
決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。
ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。