0 編集部が注目した重点ポイント
① 構造改革「PHOENIX PROJECT」で高収益体質へ転換する
2026年1月期より、2年間にわたる「構造改革期間」を開始しました。目先の利益水準に固執せず、将来の現金創出力を最大化するための投資を優先する方針です。AI活用による生産性の極大化や、中核事業BUYMAの再成長に向けた基盤構築にリソースを集中させており、エンジニアやデータ活用人材にとって挑戦的なフェーズにあります。
② 旅行事業が売上高前年比211.8%増と急成長を遂げる
Travel Platform事業において、2025年中にFormal Trans LLCの取得や株式会社ゲツラクの連結子会社化を完了しました。M&Aを積極的に活用し、第三の収益源を確立する動きが加速しています。ファッション以外の領域での事業開発や、グループ入りした企業のバリューアップに携わるチャンスが大きく広がっています。
③ 最重要KPIを調整後EPSに一本化し資本効率を改善する
企業の真の実力を測る指標として、のれん償却費などを調整した「調整後EPS(1株当たり利益)」を経営の軸に据えました。2028年1月期には現在の約2.5倍となる40円超を目指しています。株主還元もこの指標に連動させる仕組みを導入しており、経営陣と従業員、株主が同じ方向を向いて企業価値向上に取り組む環境が整っています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年1月期 決算補足説明資料 P.06
売上高
6,295百万円
前年比 +6.2%
営業利益
46百万円
計画比 153.6%
調整後EPS
17.79円
最重要KPI
※調整後EPS = (親会社株主に帰属する当期純利益 + のれん償却費 + 無形資産償却費 + M&A関連一時費用 + その他非現金支出項目) ÷ 期中平均株式数
当連結会計年度の売上高は、主要なマーケットプレイス事業での円安に伴う購買行動の変化を受けつつも、新規連結効果により増収を達成しました。営業利益については、構造改革に伴う一時費用約1.7億円を投じたものの、徹底したコスト管理により当初計画の30百万円を大幅に上回る形で着地しています。
通期予想に対する進捗評価は、利益面で計画を大きく超過しており「順調」と言えます。売上高は計画比96.7%とわずかに届かなかったものの、質的な改善が進んでいる点は求職者にとっても安心材料となります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年1月期 決算補足説明資料 P.07
Fashion Platform事業(BUYMA)
事業内容: 世界各国のパーソナルショッパーからファッションアイテムを購入できる「BUYMA」の運営。
業績推移: 売上高 5,375百万円(前年比4.7%減)。会員数は1,201万人を突破し、基盤は維持。
注目ポイント: 円安の影響で一時的に取扱高が減少したものの、1人当たり平均取扱高(ARPU)は53,137円と過去最高水準を更新しています。AI検索による購入率2倍達成など、テクノロジーによる体験革新が加速しており、最先端のプロダクト開発に携われます。
Travel Platform事業(BUYMA TRAVEL)
事業内容: 海外在住日本人によるプライベートツアー提供や、現地アクティビティサービスの展開。
業績推移: 売上高 906百万円(前年比211.8%増)。M&Aにより供給網を劇的に拡大中。
注目ポイント: 日本人に人気のあるハワイやグアムを中心に、送迎やアクティビティを内製化する垂直統合戦略を推進しています。急速な事業拡大に伴い、現地のオペレーション改善やグローバルな事業開発スキルを持つ人材への期待が高まっています。
その他事業(新規事業)
事業内容: 人材領域の株式会社ゲツラク(20代ハイクラス転職支援)や不動産テックのHOUSE REVO社を展開。
業績推移: 2026年1月期より株式会社ゲツラクを連結対象に追加。本格的な収益化フェーズへ。
注目ポイント: 既存のBUYMA会員基盤を活かし、ヘルスケア市場への参入も2026年夏に予定されています。複数の新規事業が同時並行で立ち上がる刺激的な環境であり、スタートアップ的なスピード感でキャリアを築けます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年1月期 決算補足説明資料 P.11
2027年1月期は、売上高7,267百万円(前期比15.4%増)を計画しており、さらなる成長を加速させます。特に注目すべきは、約5億円規模の戦略投資を継続することです。これらはAIを活用した生産性向上や、BUYMA VINTAGE、BUYMA TRAVELといった成長領域への「仕組みの導入」に充てられます。
また、政策保有株式の売却により、2027年1月期には約8億円の売却益を計上する見込みです。これを原資に、さらなるM&Aや新規事業開発への再投資を行うサイクルが確立されています。質疑応答でも言及された通り、コーポレートガバナンスを重視した資産効率の向上は、財務体質の強化だけでなく、攻めの投資を支える強固な基盤となっています。
4 求職者へのアドバイス
同社は今、第2の創業期とも言える「構造改革フェーズ」にあります。単なる保守的な運営ではなく、AI実装による業務の劇的な効率化や、M&Aによる多角化など、ダイナミックな変化の真っ只中にいます。「既存の成功モデルに甘んじず、自らの手で事業を再定義したい」という姿勢を示すことが、強力なアピールに繋がります。
- 「PHOENIX PROJECTにおけるAI実装の進捗について、私の職域では具体的にどのような変化が期待されていますか?」
- 「M&Aでグループ入りした子会社とのシナジー創出において、現在の最大の課題は何ですか?」
- 「調整後EPSを最重要KPIとする中で、個々の現場の施策はどのように評価と連動していますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社エニグモ 2026年1月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社エニグモ 2026年1月期 決算補足説明資料



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