0 編集部が注目した重点ポイント
①スマートファクトリー事業の伸長で国内利益率が向上する
国内の労働人口減少を背景に、工場内外の物流を自動化するAMR(自律走行搬送ロボット)や付随するネットワークシステムの需要が急増しています。2026年8月期第2四半期において、日本セグメントの利益は前年同期比47.6%増と大幅な伸びを記録。エンジニアリング機能の強化が、高利益率な事業構造への転換を牽引しています。
②次世代半導体向け装置Quspaの展開がAI市場で加速する
自社開発の超精密塗布装置「Quspa(クスパ)」の新モデルを投入し、AIやデータセンター向けの販売拡大を推進しています。GPU(画像処理半導体)のインターポーザーやパワー半導体デバイスなど、最先端プロセスでの評価がスタート。2028年の量産開始を見据えた次世代実装の中核を担う技術として、半導体業界でのプレゼンスを急速に高めています。
③総額55億円規模の新事業所着工で供給体制を強化する
増加する自動化ニーズに応えるため、2026年4月に春日井第2事業所(仮称)を着工しました。総投資額は約55億円にのぼり、2027年夏の竣工を予定しています。また、2026年夏にはベトナム現地法人の開設も控えており、グローバル規模でのエンジニアリング拠点拡充により、キャリア機会が劇的に拡大しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年8月期(第76期)第2四半期 決算説明資料 P.2
売上高
44,771百万円
+6.1%
営業利益
2,913百万円
+27.2%
経常利益
3,012百万円
+22.2%
2026年8月期第2四半期の連結累計実績は、売上高44,771百万円、営業利益2,913百万円と、前年同期比で大幅な増益を達成しました。特に、スマートファクトリーイノベーション事業が好調に推移し、付加価値の高いソリューション提供が利益を押し上げています。売上総利益率も17.0%(前年同期比+0.9ポイント)と改善傾向にあり、収益性の高い事業体質への転換が進んでいます。
当期の中間期実績は、修正後の通期利益計画(営業利益4,300百万円)に対して67.8%と、進捗は非常に順調です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年8月期(第76期)第2四2半期 決算説明資料 P.3
日本(進和、進栄、アイシン、ダイシン)
【事業内容】
自動車・電機メーカー向け生産設備、ロボットシステム、AMR等の設計・販売。エンジニアリング機能の拠点。
【業績推移】
売上高34,671百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益2,173百万円(同47.6%増)。
【注目ポイント】
スマートファクトリー化の流れを受け、AMRや生産管理ネットワークシステムの売上が寄与。電機業界(車載電池等)向けも32.9%増と伸びており、「商社からエンジニアリング企業へ」の進化が鮮明です。新設される春日井第2事業所を中心に、国内での技術人材の需要が急拡大しています。
米州(米国、メキシコ、ブラジル)
【事業内容】
日系自動車メーカー向け検査装置、生産ライン設備の販売および現地サポート。
【業績推移】
売上高6,057百万円(前年同期比19.5%増)、セグメント利益295百万円(同44.1%減)。
【注目ポイント】
大型プロジェクトの売上が寄与し大幅増収ですが、利益面では高採算案件の反動減が見られます。しかし、空調機メーカーの新工場プロジェクトなど非自動車分野の開拓が進行中。北米でのサプライチェーン拡充に向けたグローバル対応人材のニーズが高まっています。
アジア・パシフィック(タイ、インドネシア、インド等)
【事業内容】
日系および現地メーカー向け設備、材料の販売。メンテナンス拠点の運営。
【業績推移】
売上高2,749百万円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益415百万円(同31.8%増)。
【注目ポイント】
インド市場での受注が110億円見込まれるなど、グローバルサウスでの成長が加速。タイの拠点をハブとしたワンストップサービスの展開が奏功しています。2026年のベトナム拠点開設を控え、海外拠点の立ち上げや拡大を担うアグレッシブな人材が求められています。
中国
【事業内容】
中国系・日系自動車メーカー向け設備の販売、メンテナンス。
【業績推移】
売上高1,084百万円(前年同期比50.2%減)、セグメント損失29百万円。
【注目ポイント】
地場メーカーの台頭による日系メーカーの苦戦を受け、業績は低迷。現在は中国の有力サプライチェーンを他地域で活用する「OUT-OUT戦略」へ舵を切っており、地域を跨いだ物流・調達の最適化を担う人材が戦略の鍵を握っています。
その他(欧州現地法人)
【事業内容】
英国日系空調機器メーカー等への設備、合金材料の提供。
【業績推移】
売上高207百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント損失18百万円。
【注目ポイント】
規模は小さいものの、日系企業の欧州展開を材料・設備の両面から支えています。グローバルネットワークの一翼として、ニッチな需要に応え続ける重要拠点です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年8月期(第76期)第2四半期 決算説明資料 P.17
2026年8月期の通期見通しについて、同社は当初予想(売上高870億円、営業利益43億円)を据え置いています。中東情勢などの外部環境リスクを警戒しつつも、過去最高水準の設備投資を断行。特にAI技術のコアとなるGPU開発やデータセンター用パワー半導体向けに、自社製品「Quspa」の超精密塗布技術を中核に据えるなど、成長分野へのリソース集中が鮮明です。
経営課題として「人的リソースの不足(人的資本投資の充実)」を明示しており、旺盛な引き合いを確実に利益に変えるための体制構築が急がれています。エンジニア、海外拠点管理、事業開発など、多方面で「中途採用者が主役になれる」フェーズに突入しており、積極的な採用が継続される見込みです。
4 求職者へのアドバイス
進和は「商社機能」と「メーカー機能」を併せ持ち、現在はスマートファクトリー化という巨大な潮流の最前線にいます。単なる設備の販売ではなく、ロボットの導入からネットワーク構築までをトータルで支えるエンジニアリング機能の強化を志望動機の核に据えましょう。また、「人的リソース不足」という課題を逆手に取り、即戦力として貢献できる姿勢を具体的に示すことが高い評価に繋がります。
・「春日井第2事業所の竣工に向け、エンジニアリング部門に求められる新たなスキルセットにはどのようなものがありますか?」
・「ベトナム法人の開設など、グローバルサウスでの事業拡大において、中途入社者が早期にプロジェクトに参画できる機会はありますか?」
・「次世代半導体向けQuspaの展開において、顧客との共創やカスタマイズ開発で苦労されている点、あるいは挑戦的な課題は何でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
1週間の休暇がもらえて会社から報奨金も
入社が数年すればリフレッシュ休暇という1週間の休暇がもらえて会社から報奨金ももらえるようになっています。リフレッシュ休暇や家族手当など、家族の人数に合わせてらえるため、家庭を持っている人の方がより多くの手当てをもらえるようになっています。
(30代前半・建築・設備関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]月の半分以上は土日出勤する人が多かった
基本的に何件かの案件を掛け持ちすることになるので、月の半分以上は土日出勤する人が多かったです。土日が仕事でつぶれる可能性があることを十分に理解した上で入社を検討することをおすすめします。
(30代前半・建築・設備関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年8月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年8月期(第76期)第2四半期 決算説明資料



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。