ベルクの転職研究 2026年2月期決算に見るキャリア機会

ベルクの転職研究 2026年2月期決算に見るキャリア機会

ベルクの2026年2月期決算は、営業収益4,234億円と過去最高を更新。35期連続増収を達成し、ホームデリカ第三工場の新設など製造小売への深化を加速させています。「なぜ今ベルクなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

35期連続の増収で営業収益が過去最高を更新する

2026年2月期は営業収益が4,234億円(前年比109.2%)に達し、35期連続の増収および7期連続の増益を達成しました。既存店の売上高が前年比104.7%と大きく伸長しており、物価上昇やコスト高騰の中でも、標準化されたチェーンオペレーションによる高い競争力を維持し続けています。

垂直統合による圧倒的なサプライチェーンを構築する

2025年8月にナカムラ米販をグループ化したほか、2026年2月にはホームデリカ第三工場を新設しました。原料調達から製造・物流までを一気通貫で担う「製造小売業態」への発展を加速させており、他社にはない独自商品の供給体制を強化することで、店舗運営の効率化と差別化を同時に推進しています。

賃金上昇と生産性向上を両立し経営基盤を堅持する

社員のベースアップを実施しながら、販管費率は前年並みの24.2%を維持しました。従業員1人当たり売上高は業界平均の1.4倍という極めて高い生産性を実現しています。2030年の売上高5,000億円突破に向け、AI・デジタルの活用や店舗作業の抜本的な見直しを継続し、人材への投資を強化しています。

1 連結業績ハイライト

主力であるスーパーマーケット事業の成長が加速し、全段階利益で増益を達成。強固な「標準化」の原則に基づき、コスト増を上回る売上成長を実現しています。
2026年2月期 連結経営成績

出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.4

営業収益 4,234億円 +9.2%
営業利益 179億円 +5.2%
経常利益 181億円 +4.5%
当期純利益 126億円 +2.4%

当連結会計年度は、原材料高や光熱費の上昇が続く厳しい環境下でしたが、営業収益が初めて4,000億円を突破し、増収増益の決算となりました。特に下半期から店舗ごとの価格政策を見直したことで、荒利率が回復傾向にあります。既存店売上高が堅調に推移したことが最大の成長ドライバーとなりました。

期初計画に対する達成状況についても、経常利益が181億円と概ね計画通りに推移しており、通期実績としての着地は非常に「順調」であると評価できます。不透明な消費環境においても、相対的な安さを実現する販売戦略が顧客に支持されています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

ベルクはスーパーマーケットの単一セグメントですが、エリア展開の加速とグループ会社の機能強化により、多様な専門性が求められるフィールドが広がっています。
エリア別店舗数と出店戦略

出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.12

店舗運営(関東1都6県)

【事業内容】

埼玉・群馬・千葉・東京など関東全域で151店舗を展開。標準化された売場と高い作業効率を追求しています。

【業績推移】

既存店売上高は前年比104.8%と好調。年6〜8店舗のペースで着実に新規出店を続けています。

【注目ポイント】

「標準化」の徹底により、無駄を削ぎ落とした効率的な運営が強みです。現在はフルセルフレジや電子棚札の導入を推進しており、テクノロジーを活用した次世代店舗モデルの構築に関わる機会が増えています。接客力のさらなる向上を目指す「プラス一声運動」など、人の温かさを活かす領域での活躍も期待されています。

注目職種:店長・マネージャー候補、デジタル推進担当、店舗開発

ホームデリカ(惣菜・製造)

【事業内容】

ベルクの惣菜製造を担う中核子会社。2026年2月に最新鋭の「第三工場」を稼働開始しました。

【業績推移】

売上高は128億円(前年比131%)と急拡大。次期は売上309億円を目指す計画です。

【注目ポイント】

生産拠点の集約化と機械化により、店舗の負担を減らす「製造小売業への深化」において最も重要な部門です。新工場の本格稼働に伴い、生産管理や品質管理の専門職のニーズが高まっています。魚・肉惣菜など、工場でしかできない高付加価値な商品開発に注力しており、開発から物流までを繋ぐ戦略的なキャリアが築けます。

注目職種:食品開発、生産管理、品質管理、工場マネジメント

サプライチェーン・物流

【事業内容】

原料調達から配送までを担う垂直統合組織。マルイチ水産LTDやナカムラ米販を含みます。

【業績推移】

2025年8月にナカムラ米販を新規連結(注:前年同期比の単純比較は不可)。グループ一体でのシナジーを追求。

【注目ポイント】

産地やメーカーからの大量一括調達と、自社物流による配送効率化が「Better Quality & Lower Price」の源泉です。物流クライシスに対応するため、ドライバーの自社化や配送ルートの最適化を推進中。原材料の調達から手掛ける「川上から川下まで」のサプライチェーン構築は、小売業界の枠を超えたダイナミックな専門性を発揮できる領域です。

注目職種:バイヤー、物流企画、SCMスペシャリスト

3 今後の見通しと採用の注目点

2027年2月期は「2030年の飛躍に向けた準備の年」と位置づけ、新工場の本格稼働と店舗の更なる効率化を同時並行で進める挑戦的なフェーズに入ります。
2027年2月期 連結業績予想

出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.17

次期の連結業績予想は、営業収益4,345億円〜4,546億円と、さらなる増収を見込んでいます。ホームデリカ第三工場のフル稼働に向けた先行経費(約2.7億円の営業赤字計画)を織り込んでおり、短期的な利益率よりも将来の成長基盤構築を優先する構えです。これは、採用面では「新しいオペレーションを共に創り上げる人材」が必要とされていることを示唆しています。

また、中期経営計画(2030年2月期目標)では、売上高5,000億円以上、180店舗以上という高い目標を掲げています。質疑応答資料等でも言及されている通り、物流機能の拡充や従業員の賃金上昇、AIの限界突破活用など、構造的な改革を加速させる方針です。気候変動や労働力不足といった外部環境に左右されない「強いサプライチェーン」の構築が、今後の最重要課題となります。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

ベルクの最大の武器は、徹底した「標準化」から生まれる高い生産性です。単なる小売業としての経験だけでなく、「効率的な仕組みをどう維持し、デジタルで進化させるか」という視点を持つことが重要です。また、自社ブランド「くらしにベルク」や垂直統合型のサプライチェーンへの関心は非常に喜ばれます。「安定供給と低価格でお客様に貢献したい」という軸を、同社の強固な経営モデルと結びつけて語るのが効果的です。

Q&A 面接での逆質問例

・「ホームデリカ第三工場の本格稼働により、店舗運営のオペレーションには具体的にどのような変化を期待されていますか?」
・「AI・デジタルの活用による『限界の突破』において、中途採用者に求められる具体的な役割や専門性は何でしょうか?」
・「2030年の売上高5,000億円目標に向け、現在の自社物流体制が解決すべき最大の課題を教えてください。」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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効率化の提案制度があり採用されれば賞金

社内での残業抑制、効率化のための提案制度があり、採用されれば賞金が支給されます。土日は休めませんが、平日にしっかり休めます。

(20代前半・フロアスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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制度がないので出産する場合退職となる

パートさんの場合、制度がないので出産する場合退職となります。グロサリーは結構動き回るので無理。

(20代前半・フロアスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社ベルク 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 株式会社ベルク 2026年2月期 決算説明会資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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