0 編集部が注目した重点ポイント
① 積極的なM&Aでグループ規模を大幅に拡大する
2026年2月期において、子会社4社の新規連結(SPIN TECHNOLOGY、悟空テクノロジーズ、ONE-TECH、リクソル)を完了しました。これにより連結売上高は前年比+49.6%と飛躍的な成長を遂げています。ITインフラ領域への専門特化を維持しつつ、グループ全体でのエンジニア基盤を強化しており、転職者にとっては大規模プロジェクトへの参画機会やキャリアパスが急速に広がっています。
② 東証プライム市場への移行と配当開始を決定する
2025年3月に東証プライム市場への区分変更を果たし、社会的信頼性を一段と高めました。これに合わせ、無配から有配(年間7.58円)への転換を決定し、株主還元と市場流動性の向上を同時に推進しています。経営基盤が強固になったことで、若手育成への先行投資や先端技術分野への積極的なリソース投入が可能となっており、安定性と成長性を兼ね備えた環境が整っています。
③ 中期経営計画を上方修正し高成長を継続する
2029年2月期に向けた中期経営計画の目標値を更新し、売上高397億円(修正前比+約50%)を目指す強気な姿勢を示しました。特に「高度専門人材」を2029年までに570名(2026年実績比で約2倍)へ増員する計画を掲げています。社内研修制度「ボードルアカレッジ」を通じた育成型モデルが確立されており、エンジニアとして市場価値を高めたい層にとって、非常に魅力的なフェーズにあります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 通期決算補足説明資料 P.14
2026年2月期の業績は、売上・利益ともに過去最高を大幅に更新しました。特に売上高は4期連続で30%以上の成長を維持しており、ITインフラストラクチャ市場における専門特化戦略が奏功しています。下期にかけて大型案件の検収が進む「下期偏重」の季節性は例年通りですが、今期はM&Aによる4社の新規連結が上乗せされ、成長スピードが加速しました。営業利益率についても、買収直後の子会社のPMI(買収後の統合プロセス)を進めつつ、連結で19.5%という高い水準を確保しています。
通期業績予想に対する進捗状況は、売上高で101.9%、営業利益で104.3%に達しており、期中での上方修正値をさらに上回る形で着地したことから、極めて順調と評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 通期決算補足説明資料 P.28
ITインフラストラクチャ事業(中核領域)
事業内容:サーバー、ネットワーク、セキュリティ、クラウド、仮想基盤など、システムの土台となるITインフラの設計・構築から運用・保守までを請け負う専門事業。
業績推移:単体・連結ともに大幅増収。特にセキュリティ案件がSASE(クラウド型セキュリティ)導入ニーズの拡大により、前年比で売上比率を大きく伸ばしています。
注目ポイント:「生成AIに置き換えられない領域」への特化が戦略の核心です。物理的な設置作業や、複雑に絡み合った既存環境の把握など、AIが苦手とするミッションクリティカルな現場作業に強みを持ちます。転職者にとっては、AIを「競合」ではなく「補助ツール」として使いこなしつつ、物理環境と論理環境の両方に精通した希少性の高いエンジニアを目指せる環境です。
先端技術分野(クラウド・セキュリティ等)
事業内容:SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)、パブリッククラウド、無線LAN、ロードバランサーなど、高成長が期待される次世代技術に特化したサービス。
業績推移:先端技術分野の売上割合は単体ベースで63.3%に達しており、IT市場全体の成長率を大きく上回るペースで拡大を続けています。
注目ポイント:一般のエンジニアに比べ、同社では平均32歳で高度な専門スキルを習得できるカリキュラムが用意されています。今期は特に「高度専門人材」の育成に注力しており、前年の223名から297名へと大幅に増加。中途採用者も、入社後の研修を通じてモダンな技術スタック(AWS/Azure、Palo Alto、Cisco等)へのリスキリングが積極的に推奨されています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 通期決算補足説明資料 P.23
次期の2027年2月期は、売上高235億円(前年比+34.9%)、営業利益44.1億円(前年比+30.0%)と、引き続き30%以上の高い成長を目指す計画です。成長戦略の要となるのは、直近で買収した4社のPMI(統合プロセス)の完遂です。買収時は赤字または低収益だった子会社に対し、ボードルア独自の教育カリキュラムや案件移管を適用することで、グループ全体の営業利益率を24〜26%の水準へと引き上げる計画を推進しています。
採用面では、2029年までに専門人材1,485名、高度専門人材570名という野心的な目標を掲げており、中途採用の重要性がこれまで以上に高まっています。特にマネジメント層やリーダー候補への還元を強化するため、従業員向けの株式報酬やコールオプション(譲渡予約権)の付与も実施済みです。経営陣のメッセージからは、エンジニアの「定着率」と「市場価値」の双方を向上させることで、持続的な成長を実現する強い意志が感じられます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社の最大の特徴は、ITインフラに特化することで「AI時代でも代替されないスキル」を短期間で習得できるモデルを確立している点です。「物理と論理の両面からインフラを支えたい」という視点や、「M&Aで急拡大する組織でリーダーシップを発揮したい」という意欲は、現在のフェーズに合致し、高い評価を得やすいでしょう。
面接での逆質問例
- 「直近で新規連結された4社との連携において、技術共有やナレッジ移転はどのようなスキームで運用されていますか?」
- 「高度専門人材の目標達成に向け、中途採用者へのリスキリング支援や評価制度のアップデート予定はありますか?」
- 「プライム市場への移行に伴い、より大規模なエンタープライズ顧客への深耕が強化される中で、現場に求められる資質の変化はありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
プライベートとの両立は容易い
現場次第だが、営業が調整に走ることもあり、高稼働が続くことはほとんどなかった。難易度の低い現場も多く、資格取得などプラスアルファの努力をやめれば、プライベートとの両立は容易い。
(30代前半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ボードルア 2026年2月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社ボードルア 2026年2月期 通期決算補足説明資料



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