0 編集部が注目した重点ポイント
① 主力のkintoneが前年比20.4%増と力強く成長する
看板製品である「kintone(キントーン)」の連結売上高が5,994百万円に達し、前年同期比で20.4%増の大幅成長を記録しました。クラウドサービス全体でも売上比率が91.7%まで高まっており、ストック型のビジネスモデルが強固に確立されています。導入社数も70,000社を突破し、国内屈指のSaaSプラットフォームとしてキャリアの安定性も魅力です。
② 30億円規模の自社株買いにより資本構成を再構築する
2026年5月14日の取締役会にて、上限30億円(300万株)の自己株式取得を決議しました。2026年5月15日から7月31日にかけて実施されるこの施策は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環です。株主還元を強化しつつ、強固な財務基盤を活かした攻めの経営姿勢を鮮明にしており、転職者にとっても経営の信頼性が高まるニュースです。
③ グローバル展開を見据え研究開発と広報へ積極投資する
将来の成長に向け、研究開発費を前年比34.0%増、広告宣伝費を28.4%増と大幅に拡大させています。これは「グローバルを見据えた新規事業の創出」を目的とした長期的な投資活動の活性化を意味します。既存製品の改良に留まらず、新たな市場を切り拓くフェーズにあるため、エンジニアやマーケターにとって挑戦の機会が豊富に存在します。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年12月期第1四半期 決算補足資料 P.4
売上高
10,246百万円
+17.0%
営業利益
3,014百万円
+15.3%
経常利益
3,084百万円
+22.1%
2026年12月期第1四半期の連結業績は、売上高が10,246百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益が3,014百万円(同15.3%増)となりました。クラウドサービスの継続的な積み上がりに加え、契約社数が70,000社、契約ユーザー数が380万人を突破するなど、顧客基盤が着実に拡大しています。
利益面では、新規採用に伴う人件費の増加や、積極的な広告宣伝投資、さらには「愛媛オレンジバイキングス」の運営費といった売上原価の増加を吸収し、増益を確保しています。自律的な組織文化を背景に、成長への再投資を惜しまない姿勢が鮮明です。
通期予想に対する第1四半期時点の進捗率は、売上高で24.3%、営業利益で28.7%となっており、業績は順調に推移していると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年12月期第1四半期 決算補足資料 P.7
kintone(キントーン)
事業内容:開発の知識がなくても業務アプリを作成できるクラウドサービス。企業のDX推進のプラットフォームとして活用。
業績推移:売上高 5,994百万円(前年同期比+20.4%)。連結売上高の約58%を占める最大の成長ドライバー。
注目ポイント:20%を超える高成長を維持しており、エコシステムの拡大が加速しています。カスタマイズ性の高さから、導入企業の業務を深く理解し、最適な解決策を提示できるコンサルティング営業やカスタマーサクセスの重要性が増しています。
サイボウズ Office
事業内容:中小企業向けグループウェア。スケジュール、掲示板、ファイル共有など、日本の商習慣に最適化した機能を提供。
業績推移:売上高 1,764百万円(前年同期比+6.6%)。長年の信頼を背景に安定した推移。
注目ポイント:クラウド版への移行がほぼ完了しつつあり、安定したストック収益源となっています。膨大なユーザー数を抱えるため、使い勝手を極めるプロダクト改善や、長期間利用を支援するサポート体制の強化が続けられています。
Garoon(ガルーン)
事業内容:中堅・大企業向けグループウェア。高度な管理機能や多言語対応を備え、大規模組織のチームワークを支える。
業績推移:売上高 1,643百万円(前年同期比+8.5%)。大企業のクラウドシフト需要を捉えて成長。
注目ポイント:エンタープライズ市場における需要が堅調です。他社ツールとの連携やセキュリティ要件が複雑化する中で、大規模導入をリードできるPMやセールスエンジニアの手腕が問われるフィールドです。
Mailwise(メールワイズ)
事業内容:チームでのメール共有・管理を効率化するサービス。対応漏れや二重返信を防ぐ機能を提供。
業績推移:売上高 302百万円(前年同期比+16.1%)。ニッチながら高い成長率を維持。
注目ポイント:問い合わせ管理の重要性が高まる中で、着実に導入が進んでいます。ユーザーの現場感覚に寄り添った機能拡張が継続されており、小規模チームでも大きな価値を実感できるプロダクト開発が特徴です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年12月期第1四半期 決算補足資料 P.9
2026年12月期の連結業績予想は、売上高42,168百万円(前期比12.7%増)、営業利益10,514百万円(同4.1%増)と、増収増益の継続を見込んでいます。第1四半期時点で既に営業利益の約29%を達成しており、非常に底堅い進捗となっています。配当予想についても、前期の40円から50円へと増配を予定しており、利益成長を株主に還元する姿勢も明確です。
採用面での注目点は、研究開発体制の強化です。グローバル市場での競争力向上を目指し、新規事業創出を目的とした長期的なR&D(研究開発)活動を活性化させています。これにより、従来のグループウェアの枠を超えた次世代のチームワーク支援ツールに携われるチャンスが広がっています。また、上海、ホーチミン、サンフランシスコなど海外拠点も多岐にわたり、グローバルに活躍したい人材にとっても魅力的な環境が整いつつあります。
4 求職者へのアドバイス
主力のkintoneが20%以上の成長を続けている事実に注目しましょう。「単なるツールの提供ではなく、企業のDX基盤を支えるエコシステムの構築に携わりたい」という視点は非常に評価されます。また、30億円規模の自社株買いに見られるような、安定した財務基盤を背景とした挑戦的な経営姿勢に共感を示すことも有効です。研究開発への積極投資についても触れ、「次世代のチームワークを創りたい」という未来志向の動機がフィットします。
「研究開発費の大幅な増額は、具体的にどのような新規事業やグローバル展開を見据えたものですか?」といった、戦略の具体性に踏み込む質問が推奨されます。また、「人件費や広告宣伝費が増加する中で、組織文化の維持と成長のスピードをどう両立させていますか?」という問いは、同社の「自主自律」や「対話と議論」という文化を理解しようとする姿勢として好印象を与えます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
グローバルな環境で働けることが魅力
アメリカの拠点に転籍し、現地での販売活動を経験しました。英語が公用語となるチームもあり、様々な国籍のメンバーと共に働くことで多様な視点を学べました。また、キャリア採用者には手厚いオンボーディング研修が用意されており、新しい環境にスムーズに適応できるようサポートが充実しています。挑戦と成長を実感できる企業です。
(40代後半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]金銭的な部分での補助は皆無
金銭的な部分での補助は皆無です。あるとしたら、持ち株の補助くらいです。ただ、退職金がないので、退職金代わりの感じがします。待遇は年功序列、且つ開発の方が、給与が高いです。お金が欲しい人は、出て行く感じです。
(30代前半・システムコンサルタント・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- サイボウズ株式会社 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- サイボウズ株式会社 2026年12月期 第1四半期 決算補足資料



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