0編集部が注目した重点ポイント
①オフィスの管理体制を刷新する
2026年12月期第1四半期より、保有オフィスビルの算出対象定義を「竣工後1年未満の物件は除外」に変更し、平均賃料を「賃貸借契約ベース」の表示へ刷新しました。この事業の管理体制変更により、実態に即したデータ戦略の構築が可能となり、オフィス営業や企画職において専門性を磨く好機となります。
②大規模再開発が竣工を迎える
東京駅直結の大規模なフラッグシップ再開発プロジェクト「TOFROM YAESU TOWER」が2月に無事竣工を迎えました。さらに「京橋三丁目東地区第一種市街地再開発事業」の権利変換計画が3月に認可されるなど、都心中心部での優良な賃貸資産の拡充が着実に進んでおり、不動産開発における確固たるキャリアを築ける環境です。
1連結業績ハイライト
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.4
営業収益
98,619百万円
前年同期比 ▲22.1%
営業利益
12,645百万円
前年同期比 ▲46.7%
事業利益
12,317百万円
前年同期比 ▲49.4%
※事業利益 = 営業利益 + 持分法投資損益等 + 固定資産売却損益(持分法投資損益等には、海外事業における受取配当金、受取利息および投資ビークルへの出資持分の売却損益を含む)
当第1四半期連結累計期間は、主軸である住宅事業において分譲マンションの引き渡し時期の偏りによる計上戸数減少(前年同期772戸から当期235戸へ減少)が響き、一時的な減収減益となりました。しかし、これは期初計画通りであり、ビル事業での投資家向け物件売却が前年同期を大幅に上回る204億円を計上するなど、多角的なポートフォリオがグループの業績を下支えしています。
通期業績予想(営業収益5,240億円、営業利益1,000億円)に対する1Q時点の進捗率は営業収益で19%、営業利益で13%にとどまっており、単純計算の数値上では進捗が遅れている状況に見えます。ただし、引き渡しに季節性のある不動産デベロッパーの特性を考慮する必要があり、会社側も「通期業績予想に対して概ね想定通り順調に進捗している」と明記していることから、転職を検討する上で過度な懸念は不要と評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.5
ビル事業
【事業内容】 オフィスビルや商業施設、ホテル、物流施設などの開発、賃貸、運営、建物管理受託業務を展開しています。
【業績推移】 営業収益は529億15百万円(前年同期比+41.2%)、事業利益は108億95百万円(前年同期比+14.6%)と、大幅な増収増益を達成しました。
【注目ポイント】 大規模再開発「TOFROM YAESU」の竣工費用が発生したものの、保有オフィスの稼働率が98.8%と高水準を維持したほか、物流施設や商業施設などの投資家向け物件売却が大きく利益を牽引しました。同社は安定収益基盤のさらなる強化に向け、オフィス一辺倒から物流やホテル、商業へと長期保有アセットの多角化を推進しています。リスク耐性の強い次世代ポートフォリオを構築するため、多様なアセットの開発・運営を主導できる多角的な開発プロフェッショナルが必要とされています。
住宅事業
【事業内容】 分譲マンション「Brillia」シリーズや戸建住宅の開発・販売、住宅賃貸、マンション管理受託を展開しています。
【業績推移】 営業収益は250億94百万円(前年同期比64.9%減)、事業利益は28億40百万円(前年同期比80.6%減)と、一時的な減収減益となりました。
【注目ポイント】 計上戸数の減少が主因ですが、2026年12月期計上予定戸数に対する1Q末時点の契約進捗率は80%に達しており、極めて順調です。建築費高騰が続く厳しいインフレ局面において、同社はブランドの優位性を活かし、富裕層向けの商品企画や実績豊富な再開発プロジェクトをさらに強化することで高い粗利益率を維持していく方針を掲げています。ランドバンクを約7,300戸確保する中で、付加価値の高い住まいを具現化できる専門性の高い住宅事業人材の獲得が急務となっています。
アセットサービス事業
【事業内容】 不動産の売買・賃貸仲介、アセットソリューション(買取再販など)、賃貸管理、駐車場(NPC)運営などを担います。
【業績推移】 営業収益は152億87百万円(前年同期比+25.8%)、事業利益は20億41百万円(前年同期比17.4%減)と、増収減益の着地となりました。
【注目ポイント】 アセットソリューションにおいて投資家向け物件売却が活発化し増収となった一方、仲介事業の大型案件反動減などが利益面に響きました。駐車場事業では車室数が91,404車室と堅調に推移しています。不動産取引市場が好調を維持する中、同社は独自の取得ノウハウや情報ルートを活用し、都心部を中心とした仕入れをさらに加速させる方針です。市場の微細な変化を察知し、的確なバリューアップ手法を提示して利益を最大化できる目利き力のある営業人材への期待が膨らんでいます。
その他事業
【事業内容】 温浴施設やゴルフ場などの体験型施設運営事業、不動産ファンド事業、および海外事業を展開しています。
【業績推移】 営業収益は53億22百万円(前年同期比4.5%減)となり、事業損失は43百万円(前年同期は11億69百万円の事業利益)と赤字転落となりました。
【注目ポイント】 体験型施設運営は堅調だったものの、前期に発生したファンド事業における一時的報酬の反動減や、海外事業における持分法投資損失(▲8億円)が下押し要因となりました。同社は中長期的な利益成長ドライバーとして先進国を中心とした海外市場への投資を拡大しており、米国では賃貸住宅、タイや豪州では分譲住宅や物流施設を鋭意開発中です。リスク管理を徹底しながら現地パートナーとの協業を主導できる、グローバル対応可能な投資・開発人材の活躍の場が用意されています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.9
経営環境の認識として、建築費の高騰や人件費の上昇トレンド、工期の長期化傾向が継続しているほか、金利の上昇局面にともなう有利子負債の支払利息増加が当面の変動要因として注視されています。これに対し同社は、新規プロジェクトの取得検討において物価上昇トレンドを厳格に織り込んだ投資価値判断を実施するとともに、施設計画の効率化や工事範囲の縮小といった徹底的なコストマネジメントに注力することで、規律あるリスク管理を行っています。
今後の事業成長において、2月に竣工した「TOFROM YAESU TOWER」を皮切りに、「呉服橋プロジェクト」「京橋三丁目プロジェクト」「渋谷二丁目プロジェクト」といった、国際都市東京の競争力を高める都心最一等地のメガ再開発が目白押しです。これら高付加価値なまちづくりを的確にハンドリングし、再開発組合等の権利者間調整やコスト・スケジュール管理を徹底できる建築マネジメントや開発推進職の需要は非常に高く、入社後すぐに日本の都市景観を変える主役として大いに手腕を発揮できる環境が続く見通しです。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社への志望動機を構築する際は、単に「総合デベロッパーとして華やかな街づくりに携わりたい」とするだけでなく、同社が経営方針に掲げる「資産回転型事業の加速・拡大」や「賃貸資産ポートフォリオの多様化」に深く共感していることを示すのが効果的です。自身のこれまでのキャリア(例えば、他用途不動産の開発、法人営業、M&Aやアセットマネジメント、あるいはDXやコストマネジメントなど)と結びつけ、マテリアリティである社会価値と経済価値を両立させながら、厳しいインフレ環境においても規律ある採算性を重視してグループの成長にコミットできる姿勢を具体的に示すと、非常に説得力のある志望動機になります。
面接での逆質問例
- 「当第1四半期より保有オフィスビルの算出対象定義を竣工後1年未満の物件は除外する形へと変更され、賃料単価も『賃貸借契約ベース』へ刷新されるなど、管理体制の高度化を推進されています。この新しい基準の導入によって、営業現場における提案手法のブラッシュアップや、データドリブンな意思決定のスピード感に具体的にどのような変化や成果が生まれていますでしょうか?」
- 「物価上昇や金利動向といった市場環境の変化を見据え、新規プロジェクト取得の投資価値判断を厳格化されていると拝読しました。今後、さらなる難易度の高まりが予想される都心大規模再開発やアセット多様化の現場において、中途採用のプロフェッショナルに対して特に期待される『コストマネジメント能力』や、他社人材と一線を画す専門スキル・人間力の具体的なイメージを教えていただけますでしょうか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
残業も増える
地権者、団体に対しての説明にも頻繁に訪れる必要があり、残業も増える。一方で用地取得が落ち着いている時期は概ね定時で仕事が進んで行く印象。
(20代後半・用地仕入・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年12月期 第1四半期 決算説明資料
- 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。