0 編集部が注目した重点ポイント
①ポーラが希望退職を実施し16億3百万円の構造改善費用を計上する
当第1四半期に連結子会社の株式会社ポーラは希望退職制度を実施し、特別損失として1,603百万円の事業構造改善費用を計上しました。前年同期比の業績において一時的な利益圧迫要因となりますが、中長期的な収益性改善と組織最適化を目指す構造的変化です。人員体制刷新に伴い、サロンやECのオムニチャネル化を推進する企画職や管理部門でのキャリア機会が新たに創出される可能性があります。
②オルビスが中国法人清算を背景に営業利益29.2%増を達成する
オルビスブランドは当第1四半期において中国法人の清算影響により海外事業が前年同期を下回ったものの、国内直販チャネルの購入単価上昇や外部チャネルの大幅伸長に集中した結果、ブランド営業利益は前年同期比29.2%増の2,837百万円と高成長を記録しました。不採算領域の整理という構造改革の実行により、国内成長フィールドにおけるマーケティングやCRM専門人材の活躍機会がより強固に拡大しています。
③Jurliqueが構造改革の推進により営業損失を2億32百万円改善する
海外ブランドのJurliqueは、当第1四半期に事業・組織の最適化を目的とした構造改革費用451百万円を特別損失に計上しました。店舗閉鎖等の影響で売上高は前年同期比2.7%減となりましたが、徹底した販管費の適正化を推進したことで、ブランド営業利益は前年同期の赤字から232百万円の大幅な改善を達成しています。不採算からの脱却フェーズにおいて、グローバルな事業再生や業務効率化を担う人材の重要性が増しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年12月期 第1四半期決算補足資料 P.3
売上高
40,829百万円
前年同期比:-1.2%
営業利益
4,925百万円
前年同期比:+18.7%
経常利益
6,257百万円
前年同期比:+153.2%
四半期純利益
2,463百万円
前年同期比:+88.0%
当第1四半期連結累計期間の売上高は、主に基幹ブランドであるPOLAブランドの国内出荷抑制強化やインバウンド客数の減少が響き、前年同期比1.2%減の40,829百万円となりました 。一方で、営業利益は適切な費用コントロールを徹底したことで前年同期比18.7%増の4,925百万円と大幅な増益を達成しています。経常利益は為替差益1,325百万円を計上した恩恵もあり、前年同期比153.2%増の6,257百万円に伸長しました。親会社株主に帰属する四半期純利益については、子会社の事業構造改革に係る費用を特別損失として計上したものの、前年同期比88.0%増の2,463百万円と高い成長率を示しています。
第1四半期時点における通期連結業績予想に対する進捗状況を評価すると、通期予想の営業利益17,300百万円に対する進捗率は28.5%に達しており、経常利益ベースでは36.2%と、第1四半期単体として非常に順調な進捗を見せています。売上高も通期目標173,000百万円に対し23.6%と計画の範囲内で推移しており、通期業績予想の達成に向けて確かな土台が築かれています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年12月期 第1四半期決算補足資料 P.7
ビューティケア事業
事業内容
基幹ブランドであるポーラやオルビスをはじめ、海外・育成ブランドの化粧品開発、国内外でのダイレクトセリングやマルチチャネル販売を一手に担うグループの中核事業です。
業績推移
当1Qの売上高は前年同期比1.3%減の39,277百万円と微減したものの、適切な販管費抑制やオルビスの大幅成長により、営業利益は前年同期比20.3%増の4,973百万円と強い伸びを達成しました。
注目ポイント
ポーラの希望退職実施に伴う人員の適正化や、オルビスの通販・外部チャネルでの高付加価値スキンケア提案による顧客LTV(顧客生涯価値)の向上など、収益性を最重視した構造改革が急ピッチで進んでいます。特にオルビスの外部チャネルは前年同期比+27.7%と高成長を維持しており、店舗・パートナー企業との連携を最適化する営業・企画、およびデータを活用してリピート率を高めるデジタルマーケター、CRM領域での専門人材の確保が急務とされています。
不動産事業
事業内容
都市部におけるオフィスビルの賃貸・運営管理を通じて安定収益の確保に努めているほか、独自の子育て支援に特化した賃貸マンション事業も展開しています。
業績推移
当第1四半期の売上高は前年同期比5.3%増の776百万円、営業利益は前年同期比18.0%増の244百万円を記録し、オフィスビルの賃料増加が寄与して堅調な増収増益となりました。
注目ポイント
魅力的なオフィス環境の整備による既存テナントの維持・賃料向上と、徹底した空室率低下への取り組みが実を結んでいます。グループの安定的なキャッシュカウとして収益を支える強固な事業基盤であり、物件価値を最大化するプロパティマネジメントや、社会課題対応と独自性を両立させる新たな不動産活用の企画・開発において、中長期的な視点でじっくりと専門性を発揮できる環境が整っています。
その他(ビルメンテナンス事業)
事業内容
報告セグメントに含まれない独立部門であり、各種ビルの運営管理からリニューアル工事、設備保守点検にいたるまで総合的なファシリティマネジメントを提供しています。
業績推移
当第1四半期の売上高は前年同期比1.4%増の775百万円、営業利益は前年同期の1百万円から大幅増となる41百万円(40百万円増)を達成し、黒字幅を拡大しました。
注目ポイント
リニューアル工事の件数増加が主な利益改善ドライバーとなっており、ビルの資産価値を維持・再生する工事需要を確実に捉えています。グループ全体のサステナビリティ強化の方針に伴い、建築物における省エネ対応や環境負荷低減の提案力も重視される中、施工管理や設備維持の現場を統括できる有資格者の存在感が飛躍的に増しています 。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年12月期 第1四半期決算補足資料 P.14
2026年12月期の通期連結業績予想は、当初の公表通り売上高173,000百万円(前期比1.6%増)、営業利益17,300百万円(同10.2%増)の計画に変更はなく、第1四半期の順調な業績を踏まえて増収増益の達成に自信をのぞかせています。中期経営計画(2024〜2026年)の最終ステージとして、ポーラでは新「B.A」シリーズをフックとしたクロスセルの促進や、エステを通じた来店促進により顧客エンゲージメントを強固に構築する方針です。オルビスでもクレンジングやスペシャルケアを中心とした高付加価値商材のクロスセルを進め、獲得効率と定着率を意識した高度なマーケティング費用の執行を徹底していきます。さらに、敏感肌研究を強化するためにポーラ化成工業内に「DECENCIA Sensitive Skin Science Center」を設立するなど、最先端の生化学的知見を用いた新価値創出に向けた研究開発戦略も本格化しています。不採算の整理から持続的な高収益体質への転換を進める今、バリューチェーン全体を最適化し、ブランド価値を世界に発信できる高度専門人材への採用ニーズが引き続き高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社が掲げるマルチブランド戦略と、データとリアルな接客の融合によるダイレクトセリングの強みを深く理解することが選考突破の鍵です。オルビスが実証した「獲得効率と定着率を踏まえた投資効率重視のマーケティング」や、ポーラが推進する「サロンとECチャネルを繋ぐクロスセル戦略」など、単なる売上拡大ではなく顧客エンゲージメントをデータと接客の双方から変革する方針に対して、自身の持つデジタルマーケティング、CRM企画、あるいはリテールマネジメントの経験が、いかに「収益体質の強化とLTV向上」に定量的な成果をもたらすことができるかを具体的に語ることで、強い志望熱意として評価されます。
面接での逆質問例
「第1四半期決算にて、オルビスブランドの国内外部チャネルが前年同期比+27.7%と非常に高い売上成長を継続していますが、今後のさらなる店舗網の拡充や取扱商材の展開において、外部パートナーとの関係深化やデジタル連携をどのように加速させていく計画でしょうか?」
「ポーラにおいて希望退職制度の実施やサロンチャネルの二次流通抑制の徹底など、利益重視の抜本的な構造改革が進んでいますが、この新たな体制下において、現場のサロンチャネルやECのシームレスな体験価値を高めるために、新体制下で現場の専門人材に最も期待される役割やスキルは何でしょうか?」といった、決算書から読み解いた戦略の本質に切り込む質問を用意することで、高いビジネス感度を効果的にアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
ワークライフバランスもとれる状態
残業時間も決算を除くとも少なく、有給もとれたことから、ワークライフバランスもとれる状態でしたので、そこの兼ね合いでこのぐらいの給料なら悪くはないでしょうか。
(30代前半・経理・男性) [キャリコネの口コミを読む]評価には十分に反映されない
株式公開等をするにあたって新卒採用の人だけで組織が回らなくなったときに中途の募集をかけるのですが、採用は狭き門となり、入社しても、新卒の人以上にハイレベルなことをやらされる割に評価には十分に反映されないようなところはあります。
(30代前半・経理・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ポーラ・オルビスホールディングス 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- ポーラ・オルビスホールディングス 2026年12月期 第1四半期 決算補足資料



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