0 編集部が注目した重点ポイント
①次なる成長エンジン分野が24.5%増を記録し全体を牽引する
次なる成長エンジン分野である金融・情報通信・組み込みの売上高が12,240百万円と前期比24.5%増を記録しました。旺盛なDX需要を背景に、金融業界のモダナイゼーション投資などが活発化しており、同社全体の成長を力強く牽引しています。専門性の高いエンジニア人材の需要が大きく高まっています。
②代表取締役の異動を発表し新たな経営体制の構築へ舵を切る
2026年5月11日付で代表取締役の異動に関するお知らせを公表しました。良好な市場環境のもとで増収増益を達成するなか、経営体制の大幅な刷新を行うことで、中長期的な社会インフラを支える企業としてのさらなる進化と持続的な成長を目指します。組織の活性化による新たなキャリア機会が期待されます。
③自動生成サービスコマ助を投入しD2C事業を拡大する
ソリューションビジネスの拡大に向け、新製品として時間割自動生成サービス「コマ助」をリリースしました。独自の価値をエンドユーザーに直接提供するD2C事業を展開し、数理最適化手法を用いた自動化で各教育機関のDXを支援します。課題解決力を持つ人材の育成と付加価値向上を推進しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.3
売上高
40,722百万円
前期比 +5.8%
営業利益
4,945百万円
前期比 +11.8%
経常利益
5,110百万円
前期比 +12.5%
当期純利益
3,750百万円
前期比 +16.8%
当事業年度の業績は、企業の活発なIT投資やAI技術を活用したビジネス創出の本格化を背景に、非常に堅調に推移しました。売上高は40,722百万円(前期比5.8%増)、営業利益は4,945百万円(前期比11.8%増)となり、体制拡充やベースアップに伴う売上原価の増加を売上高の伸長で吸収し、売上高営業利益率は12.1%(前期比0.7ポイント上昇)へと改善しています。
期初に掲げていた通期業績予想(売上高40,000百万円、営業利益4,800百万円、当期純利益3,300百万円)に対する達成率は、売上高が101.8%、営業利益が103.0%、当期純利益が113.6%となり、すべての項目で予想を上回るクリアな達成となりました。良好な事業環境を捉えた積極的な営業活動が功を奏しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.4
通信
[事業内容] コアネットワーク(基幹通信網)やモバイルネットワーク、ネットワークマネジメントなど通信インフラを支えるソフトウェア開発を行う領域です。
[業績推移] 売上高は7,204百万円で、前期比59百万円減(0.8%減)となりました。通信インフラに対する低調な投資が継続したことが影響しています。
[注目ポイント] 全体としては微減であるものの、ネットワークマネジメント領域ではサービス基盤関連の売り上げが9.5%増と伸長しています。既存通信インフラに対する更新需要が底堅く存在しており、基盤の高度化に対応できるインフラ開発スキルを持つ人材が安定して求められています。
公共
[事業内容] 官公庁や自治体、社会インフラ分野向けのシステム開発を行うオープンシステム領域の一部です。
[業績推移] 売上高は8,268百万円で、前期比79百万円増(1.0%増)となりました。大型案件が収束したことによる反動減が発生したものの、これをカバーして増収を確保しました。
[注目ポイント] エネルギー関連のシステム開発案件が増加したことで、全体として増収を維持しています。安定性と信頼性が極めて重視される社会基盤システムの開発において、プロジェクトを確実に遂行できる経験豊富なマネジメント人材や確かな技術力を持つエンジニアが活躍できる環境です。
流通・サービス
[事業内容] 流通業界やサービス業向けのシステムを開発する、オープンシステム領域に属する事業です。
[業績推移] 売上高は8,997百万円で、前期比112百万円減(1.2%減)となりました。基幹業務システム関連は増加した一方で、Eコマース関連が減少したことが要因です。
[注目ポイント] Eコマース関連の投資が一服したものの、企業の基盤となる基幹業務システムの刷新・効率化需要は根強く継続しています。顧客の業務プロセスを深く理解し、利便性と業務効率を高めるための最適なシステム設計を行える人材が必要とされています。
金融
[事業内容] 銀行や金融機関向けの決済システム、クラウド基盤構築などを担う「次なる成長エンジン分野」の中核です。
[業績推移] 売上高は5,737百万円で、前期比1,379百万円増(31.7%増)と、驚異的な成長を遂げました。
[注目ポイント] 金融業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)やモダナイゼーション投資が極めて活発です。決済中継システム関連や金融系クラウド基盤関連の大型案件が伸長しており、最先端の技術を用いてミッションクリティカルなシステムを構築できる高い専門性を持つエンジニアが渇望されています。
情報通信
[事業内容] 通信事業者向けの社内業務システム開発や、最先端のAI研究開発などを手がける領域です。
[業績推移] 売上高は4,073百万円で、前期比645百万円増(18.8%増)と大幅な伸びを見せました。
[注目ポイント] 通信事業者の社内DXや、非通信事業(新規ビジネス)に対する投資が非常に好調です。AIをはじめとした最先端の技術研究やプロセスの高度化案件が増加しており、トレンド技術に深く関わりながら企業の変革を支えるという挑戦的なキャリアを築くことが可能です。
組み込み
[事業内容] 計測制御機器や車載関連機器向けの組み込みソフトウェア開発を行う成長分野です。
[業績推移] 売上高は2,428百万円で、前期比380百万円増(18.6%増)と、二桁成長を記録しています。
[注目ポイント] 自動車のスマート化や高度な計測制御技術の需要拡大を背景に、車載関連が引き続き拡大基調にあります。高品質な制御が要求されるハードウェア連動開発において、ハードとソフトの両面を見据えて最適な実装ができるスペシャリスト人材の価値が高まっています。
製造業等
[事業内容] 一般製造業向けの社内システム構築やクラウド化などの支援を行うオープンシステム系の事業です。
[業績推移] 売上高は2,765百万円で、前期比167百万円増(6.4%増)と、着実に実績を伸ばしています。
[注目ポイント] クラウド化案件や製造業関連の案件が堅調に増加しており、ビジネスの拡大に寄与しています。製造現場のDXを具現化するにあたり、顧客に最適なクラウドインフラの提案と構築を行えるソリューション提供力を持つエンジニアの活躍の場が広がっています。
プロダクト・サービス
[事業内容] 各教育機関を対象とした自社開発ソリューションビジネスを展開するセグメントです。
[業績推移] 売上高は1,245百万円で、前期比242百万円減(16.3%減)となりました。文教ソリューション関連の売上減少が響いています。
[注目ポイント] 全体数値は減少傾向にあるものの、時間割自動生成サービス「コマ助」といった新製品の投入により、独自の価値を直接提供するD2C事業へのシフトを推進しています。教育現場の課題を深く理解し、数理最適化手法などの高度なアルゴリズムを製品へ落とし込めるプロダクト開発人材への注目が高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.14
2027年3月期の業績見通しについて、同社は売上高42,500百万円(前期比4.4%増)、営業利益5,100百万円(前期比3.1%増)と、さらなる増収増益を見込んでいます。国内のDX需要は引き続き極めて旺盛であり、特に金融や情報通信、組み込みといった急成長分野が引き続き堅調に推移し、業績拡大の軸となる展望です。目標を達成するため、開発体制の強化やプロジェクトの確実な遂行を掲げており、中途採用におけるエンジニアの獲得が重要な鍵となります。
また、中長期的な経営戦略として、生成AIなどの「AIの動向や影響」の注視を挙げています。情報漏洩や権利侵害などの活用リスクを管理・低減させつつ、コンプライアンスを意識したAI教育を徹底し、社員のリテラシーを向上させる方針です。事業と業務プロセスの両面でAIの進化に対応し、付加価値の向上とリスク管理の両立を目指す戦略を進めています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は「社会インフラを支える企業」として、通信システムや金融決済システムなどの極めてミッションクリティカルな社会基盤の構築を担っています。志望動機を構築する際は、こうした社会貢献度の高い大規模な開発環境で自身の技術力を発揮したいという想いをアピールするのが効果的です。また、足元では金融や情報通信などからなる「次なる成長エンジン分野」が2年間で39%アップの成長を計画しているため、この成長領域の最前線で先端技術(クラウドやモダナイゼーション)を扱い、組織の拡大に貢献したいという未来志向のナラティブを絡めると、評価に繋がりやすいでしょう。さらに、自社プロダクト「コマ助」によるD2C事業への挑戦など、従来の受託開発にとどまらないソリューションビジネスの拡大に共感する姿勢も、強いアピールとなります。
面接での逆質問例
・「次期業績見通しにおいて、次なる成長エンジン分野(金融・情報通信・組み込み)のさらなる堅調な拡大が予想されていますが、この急成長を支えるための開発体制の強化において、具体的に中途入社者にはどのような役割やスキルが最も期待されていますでしょうか?」
・「新製品の時間割自動生成サービス『コマ助』を皮切りにソリューションビジネスを直接展開するD2C事業を拡大されていますが、こうした自社サービスビジネスの領域において、エンジニアが企画やアルゴリズム実装にどのように関わっていけるのか、現状のチームの体制を教えていただけますでしょうか?」
・「経営戦略の中で『事業と業務プロセスの両面でAIの進化に対応する』という方針が掲げられていますが、実際の開発現場や日々の業務において、エンジニアのAI技術の正しい活用(リテラシー向上)やコンプライアンス教育はどのように推進されているのでしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
会社の人間関係のわずらわしさはあまりない
仕事は仕事、プライベートはプライベートで皆切り分けており、会社の人間関係のわずらわしさはあまりないと思います。
(20代後半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]数年試験工程のみ実施しているケースもある
配属される部署によるが、様々な言語で一連の開発工程を経験出来る人もいれば、数年試験工程のみ実施しているケースもある。
(30代後半・プログラマ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社アルファシステムズ 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
- 株式会社アルファシステムズ 2026年3月期 決算説明会資料



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