メンバーズの転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

メンバーズの転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

メンバーズの2026年3月期通期決算は、売上収益・付加価値売上高ともに過去最高を更新。高付加価値なDX現場支援への戦略的転換やアジケの子会社化、代表1名体制への刷新を実行しています。「なぜ今メンバーズなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

連結決算への移行を完了し算出範囲が変化する

当社は2024年11月の子会社合併により一時的に非連結(個別決算)となっていましたが、2026年1月の子会社化を経て2026年3月期通期よりグループ全体をまとめた連結決算への移行を完了しました。前年同期比データは単純比較できない参考値となりますが、売上・利益ともに過去最高を更新しており、転職希望者は個別の成長指標を注視する必要があります。

代表取締役1名体制へ移行しガバナンスを刷新する

業績回復に目処が立ったことを受け、サクセッションプランに基づき2026年4月より代表取締役1名体制へ移行するガバナンス刷新が実行されました。新長期ビジョン「FUTURE VISION」の達成に最適な体制を構築し、社外取締役比率71.4%という高い独立性を維持しています。迅速な意思決定体制が整ったことで、現場中心の全員参加型経営がさらに推進されます。

アジケを子会社化しUIUXデザイン領域を強化する

2026年1月1日付で金融・公共領域に強みを持つ株式会社アジケを子会社化し、サービス高度化に向けた投資を加速させています。高度な専門スキルを持つクリエイターの人員・組織体制が拡大したことにより、需要が旺盛なDX現場支援への転換が大きく前進しました。入社後のメンバーにとって、より市場価値の高い最先端案件に挑戦できる絶好のキャリア機会が広がっています。

1 連結業績ハイライト

売上収益および付加価値売上高ともに過去最高を更新し、各段階利益は当初の通期計画を上振れて着地しました。
2026年3月期 通期連結 P/L

出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.4

売上収益

24,424百万円

(計画進捗率: 100.1%

付加価値売上高

23,507百万円

(計画進捗率: 99.5%

営業利益

1,600百万円

(計画進捗率: 114.3%

※付加価値売上高 = 売上収益 - 外注・仕入(社内リソースの活用によって生み出された売上高を表す重要指標)

当期の連結業績は、需要の拡大が続く高付加価値なDX領域への転換を戦略的に進めた結果、売上収益が24,424百万円、営業利益が1,600百万円となりました。高単価化へのシフトと稼働率の大幅な改善に成功したことで、売上総利益率は前年同期比で5.5ポイント上昇の26.4%へと大きく向上しています。将来の成長を支えるための教育体制拡充や中途採用などの投資コストを十分に吸収し、大幅な利益拡大の達成に成功しました。

通期計画に対する進捗状況を評価すると、売上収益は100.1%、営業利益は114.3%、当期利益は130.5%に達しており、すべての利益項目で目標値を大きく上振れて着地したため、業績は極めて順調であると評価できます。過去2期にわたる収益性改善の取り組みが想定通りに進捗し、次期のさらなる成長に向けた強固な事業地盤が整備されました。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力であるDX伴走支援サービス事業において、専門カンパニー制を通じた高度な専門スキルの提供体制が網羅されています。
各事業領域 付加価値売上高・DC数

出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.8

制作 / UIUX領域

【事業内容】

Webサイト制作増やUIUXデザインを通じて、企業の変革をハンズオンで支援する領域です。

【業績推移】

通期の累計付加価値売上高は3,193百万円、四半期末の人員数は1,184名となりました。(注:2026年1月に子会社化した株式会社アジケは前年同期は未連結のため単純比較不可)

【注目ポイント】

従来型の大型Web運用は想定通りAIによる代替が進む一方、新規子会社である株式会社アジケの知見が加わり高付加価値化が進行しています。単なる制作受託から脱却し、顧客の内製化チームに参画してビジネス成果の創出を共に追求する役割へのポジション転換が進んでおり、高度な設計力を持つクリエイターの需要が一層高まっています。

注目職種:UIUXデザイナー、Webクリエイター

デジタルサービス開発領域

【事業内容】

アジャイル開発(俊敏な開発手法)をベースとした、顧客企業のプロダクトや新規サービスの内製開発を支援する領域です。

【業績推移】

通期の累計付加価値売上高は814百万円(前年同期比+19.7%)、四半期末の人員数は23名(前年同期比+21.9%)と拡大しています。

【注目ポイント】

2026年4月、企業のAIエージェント実装を支援する専門組織「AI-PROXカンパニー」を新設し、旺盛な需要を取り込んでいます。日テレWandsの事例では、概念的なアイデアからわずか1ヶ月で生成AIを用いた具体的なサービス構築を高速アジャイルで推進し、クライアント組織の内製化に向けた土台を確立したことで高い評価を獲得しました。最先端技術の実装を担うエンジニアの役割が重要視されています。

注目職種:AIエンジニア、ソフトウェアエンジニア

マーケティングDX領域

【事業内容】

企業のデジタルマーケティング手法そのものを抜本的に脱炭素型・社会課題解決型へと変革する領域です。

【業績推移】

通期の累計付加価値売上高は1,882百万円(前年同期比+13.9%)、四半期末の人員数は44名(前年同期比+14.4%)となりました。

【注目ポイント】

顧客のDX現場支援における推進役として、データ活用やサービス開発と並び全体成長を力強く牽引しています。1社あたりの取引最大化に向けた個別アプローチ営業(ABM)に注力しており、主要取引先における1社あたりの付加価値売上高は過去最高を更新しました。戦略を実働レベルの企画へ落とし込み、長期に伴走できるアカウント管理のプロが強く求められています。

注目職種:マーケティングDXコンサルタント、アカウントマネージャー

データ活用支援領域

【事業内容】

企業の統合データ基盤構築から、BIツールなどを用いた収集・分析・可視化の内製化を常駐型で伴走支援する領域です。

【業績推移】

通期の累計付加価値売上高は533百万円(前年同期比+42.7%)、四半期末の人員数は99名(前年同期比+35.4%)と急伸しています。

【注目ポイント】

各部署のデータ集計の属人化やツールの使いこなしに悩む企業に対し、専門家が「協業するパートナー」として参画しています。阪急阪神不動産の事例では、わずか1年で効率的にデータ基盤の内製運用体制を確立し、自走できる環境を実現する成果を出しました。専門的なデータ活用知見を持つ人材は、市場全体で最も希少価値が高いフィールドと言えます。

注目職種:データサイエンティスト、データエンジニア

3 今後の見通しと採用の注目点

2035年に向けた新たな長期ビジョン「FUTURE VISION」のもと、高単価・高成長・高報酬の好循環を強力に追求します。
事業ポートフォリオ転換による高成長シナリオ

出典:2026年3月期 通期決算説明資料 P.30

国内におけるAI利活用などの専門デジタル人材は、2040年に339万人も不足するという深刻な需給ギャップが予測されています。当社はこの市場環境を確固たる優位性を築く好機と捉え、希少な人材を自社で育成・輩出する体制強化に向けて積極的な人的資本投資の拡大を決定しました。中長期的には営業利益100億円の達成を掲げ、高成長モデルへの転換をさらに加速させる方針です。

次期となる2027年3月期の連結業績予想は、売上収益26,866百万円(前期比10.0%増)、営業利益2,500百万円(前期比56.2%増)と、大幅な増益を計画しています。全社に占めるDX人材比率の目標値を90%へと引き上げる「SINCA90」プロジェクトを推進し、低単価案件からの計画的撤退と人員ローテーションを連動させた育成計画を徹底的に推進します。生産性向上を給与改定へと還元する仕組みを強化し、クリエイターの成長と幸せを同時に実現していく構えです。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

当社は単なる外部開発ベンダーではなく、顧客専任チームの長期伴走を通じて「クライアント組織の内製化を支援する」という非常にユニークな立ち位置を強みとしています。面接では、一方的な成果物の納品に留まらず、顧客と同じチームとなって「自走できる仕組み作り」までを共にやり抜きたいという熱意をアピールすることが、大きな評価に繋がります。

Q&A

面接での逆質問例

「次期計画では全社に占めるDX人材比率を90%に引き上げる『SINCA90』プロジェクトが掲げられていますが、私がこれまで培ってきた専門スキルを活かし、具体的にどのような実践的教育プログラムを経て現場への早期稼働へ繋げていくことができるか、育成体制のリードタイム短縮の取り組みについて詳しくお聞かせいただけますでしょうか」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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子育て支援にはかなり注力している

福利厚生の中でも特に子育て支援にはかなり注力しているように見受けられる。

(40代前半・制作ディレクター・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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現場の想いに温度感を感じる時がある

女性管理職の比率を上げるような動きがあるが、周りの女性はあまりマネジメントに興味がない人も少なくなく、会社が目指すところと現場の想いに温度感を感じる時がある。

(40代前半・制作ディレクター・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社メンバーズ 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
  • 株式会社メンバーズ 2026年3月期 通期決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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