※本記事は、株式会社ブルーゾーンホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ブルーゾーンホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は4名、グループ連結従業員数は5,766名です。
同社グループは、食品を中心とした小売業を主要業務としています。子会社10社および関連会社3社で構成されており、スーパーマーケット事業を展開しています。
主な国内グループ会社は、当社、食品を中心としたスーパーマーケット、クックマートの経営管理、各種店舗関連業務、飲食料品等の卸売及び輸入業などです。
ブルーゾーンホールディングスは2025年10月1日に単独株式移転によりヤオコーの完全親会社として設立されました。同日付でデライトホールディングスと文化堂を連結子会社としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、人材を企業価値創造の根幹と位置づけ、従業員一人ひとりの成長と活躍を重視しています。地域社会とともに持続的に成長する企業グループとして、「働きやすさ」と「働きがい」の両立を目指し、多様な人材が能力を最大限発揮できる環境づくりに取り組んでいます。健康経営の推進にも力を入れ、従業員の心身の健康を企業の持続的成長の前提としています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が30代半ばであり、比較的若い年齢層で構成されています。平均勤続年数は7年を超えており、一定の定着傾向が見られます。若手から中堅層が中心となって事業を推進していることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,059,000円 |
| 平均勤続年数 | 7.3年 |
| 平均年齢 | 35.4歳 |
| 単体従業員数 | 4人 |
| 連結従業員数 | 5,766人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.1% |
なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。
| 会社名 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ヤオコー | 40.2歳 | 11.4年 | 6,573,000円 |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。これらの制度は国内グループ会社に適用されます。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は54.3億円、年金資産は4.9億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「人材」を企業価値創造の根幹と位置づけ、「自ら動いて強みを磨き続ける人材」の育成を重視しています。従業員の給与および報酬は、各人が担う職務の内容と責任の範囲、成果と貢献度を基礎として決定され、役割と成果に見合った処遇の実現を目指しています。基本給は職務内容、責任の程度、能力、経験等を総合的に勘案して決定されます。
昇給や賃金改定は個人の評価に加え、会社の業績、経済情勢、物価動向を総合的に判断して行われます。賞与は会社の業績を基礎としつつ、各部門および個人の成果を反映して支給される仕組みです。
同社グループは「自律と連帯」の考え方に基づき、各事業会社や店舗が主体的に考え行動する経営を重視しています。従業員一人ひとりが自ら考え、行動し、チームとして成果を創出できる人材へと成長することが、企業価値向上の源泉であると位置づけています。
「働きやすさ」と「働きがい」の両立を実現し、多様な人材が成長できる組織風土の醸成にも取り組んでいます。グループ内で学び合う機会や人材交流を通じた次世代経営人材の育成、階層別教育、次世代リーダー候補の選抜教育、国内外流通視察などを実施しています。また、ダイバーシティ推進専担部署の設置、仕事と育児・介護の両立支援、健康経営の推進、障がい者雇用の推進、正社員転換制度等によるキャリア機会の拡充といった社内環境整備も進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社ヤオコー
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 8.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 30.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 56.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 77.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 104.5% |
▼ 株式会社エイヴイ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 4.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 51.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 83.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 96.8% |
▼ 株式会社せんどう
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 7.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 42.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 55.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 77.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 100.0% |
人的資本に関する指標・目標(株式会社ヤオコー)
これらの指標に関する目標および実績は、連結グループにおける主要な事業を営む株式会社ヤオコーのものです。
| 指標 | 目標(2031年3月期) | 実績(当事業年度) |
|---|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 20.0% | 8.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 85.0% | 30.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異 | 55.0% | 56.1% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社ブルーゾーンホールディングスは、食品を中心とした小売業を主要業務とする持株会社です。子会社を通じてスーパーマーケット事業を展開し、グループ全体で収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、株式会社ヤオコーを完全親会社として設立された持株会社であり、子会社10社と関連会社3社で構成されています。食品を中心とした小売業、すなわちスーパーマーケット事業を主要業務としています。
具体的には、株式会社ヤオコー、株式会社エイヴイ、株式会社せんどう、デライトホールディングス株式会社、株式会社フーコット、株式会社文化堂といった子会社が、それぞれの強みを活かして事業を展開しています。収益は主にスーパーマーケット各店での食品や日用品等の商品販売から得ています。
また、仕入先に代わって商品供給を行う配送代行収入などの営業収入も収益源となっています。これらの収益は、商品を顧客に引き渡した時点やサービスを提供した時点で認識されています。
同社グループはスーパーマーケット事業の単一セグメントで事業を行っており、海外での事業展開は行っていません。そのため、海外の外部顧客からの売上高や海外に所在する有形固定資産はありません。特定の外部顧客への売上高が連結売上高の10%以上を占める相手先もありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは2025年10月1日に設立されたため、前連結会計年度以前の業績比較は行われていません。当連結会計年度(2026年3月期)が設立後最初の連結会計年度となります。
当連結会計年度の売上高は7,834億円、経常利益は357億円、親会社株主に帰属する当期純利益は236億円となりました。ディスカウント業態を中心に既存店売上高が大きく増加したことが、売上高および利益の増加に寄与しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 7,834億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 357億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 4.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 236億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 115.91 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、当連結会計年度の数値が示されています。同社グループは設立後最初の連結会計年度であるため、前期との比較は行われていません。
従業員1人あたりの売上高は、連結ベースで135.9百万円となっています。また、従業員1人あたりの営業利益は、連結ベースで6.3百万円となっています。これらの数値は、同社グループの事業規模と従業員数から見た生産性の一端を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 135.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 6.3百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動で得た資金を成長投資に充てつつ、安定した資金繰りを維持していることを示しています。入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で、財務基盤の健全性は重要な要素となります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均に近い水準にあり、安定した経営を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を上回る水準で、効率的な資本活用が行われています。手元資金である現金及び預金も潤沢であり、事業環境の変化に対する耐性がある状態です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性につながる要素と言えます。
| 指標 | - | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 純資産 | 1,859億円 | 2,060億円 |
| 自己資本比率 | - | 46.6% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 12.4% |
| 現金及び預金 | 485億円 | 543億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローがプラスとなっています。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費によるものです。一方、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、新規出店や既存店改装、子会社株式の取得といった成長投資に資金を積極的に投じている状況がうかがえます。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはプラスを確保しています。財務活動によるキャッシュフローもプラスで、長期借入金の増加と配当金の支払が主な要因です。これらの資金の流れは、本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資を継続していることを示しており、雇用や給与の安定性、そして今後の成長性につながるものと言えます。
| 項目 | - | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 470.7億円 |
| 投資CF | - | △464.0億円 |
| 財務CF | - | 36.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | 6.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであり、国内外のマクロ経済の不透明感や消費の二極化、他業態との競争激化に直面しています。これらの変化への対応が遅れた場合、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、労働集約産業であるスーパーマーケット事業において、生産年齢人口の減少に伴う労働力不足や人件費増加のリスクを認識しています。人材確保に向けた取り組みが計画通りに進まない場合、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ブルーゾーンホールディングスグループは、地域社会の健康と食文化を大切にし、多様なステークホルダーとの共創を通じて持続的な成長を目指す企業です。地域に根差した事業展開を通じて、社会に貢献する企業集団としての存在感を高めています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ブルーゾーンホールディングスグループは、「地域のお住まいのすべての方が、健康に毎日を楽しめる世界(ブルーゾーン)を実現する」ことをミッションに掲げています。健康の基盤である食と、各地の多様な食文化を尊重する経営方針です。従業員、生産者、消費者、株主など、すべてのステークホルダーが価値を生み出し分かち合える「地域の共通資本」となることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ブルーゾーンホールディングスグループは、「地域の共通資本(コモンズ)になる」ことをビジョンとしています。嘘偽りのない正直な商売と風通しの良い健全な経営を実践し、グループ各社が互いに切磋琢磨する企業風土です。各事業会社が自律的に価値を創出する経営を志向し、「自ら動いて強みを磨き続ける人材」の育成を重視しています。同社グループでは、「おかげさま」「自分事」「こだわる」「楽しむ」「進化する」というバリューを大切にしています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ブルーゾーンホールディングスグループは、労働力不足を優先的に対処すべき課題としています。従業員が「働き甲斐」を持てる企業集団を目指し、適切な賃上げ、労働環境の改善、勤務制度の整備を継続的に進めています。また、グループ共通機能の強化として、経営人材の育成や人材交流・学び合いに取り組んでいます。主要子会社であるヤオコーでは、「シン・ヤオコー:昭和モデルから令和モデルへの構造転換」をメインテーマに掲げ、地域社会への価値創造、人が価値を生む仕事に集中できる仕組みづくり、働きやすさの実現、次世代リーダーの育成を重点施策としています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ブルーゾーンホールディングスは監査役会設置会社であり、取締役会が経営に関する重要事項を決定し、業務執行を監督する体制です。また、取締役会の諮問機関として指名委員会と報酬委員会を設置しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ブルーゾーンホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は川野商事であり、次いで川野パートナーズが続きます。これらの企業は同社グループの創業家に関連する企業と考えられ、資本構成において創業家およびその関連会社が上位を占める特徴があります。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ傾向が見られます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 川野商事 | 18.33% |
| 川野パートナーズ | 10.10% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 7.62% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役社長は川野澄人氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 川野 幸夫 | 代表取締役会長 | 1969年1月有限会社八百幸商店入社、1974年3月株式会社ヤオコー設立取締役、1985年1月同社代表取締役社長、2007年6月同社代表取締役会長、2025年10月同社代表取締役会長より現職。 |
| 川野 澄人 | 代表取締役社長 | 2001年4月株式会社新生銀行退職、2001年4月株式会社ヤオコー入社、2009年6月同社取締役、2013年4月同社代表取締役社長、2025年10月同社代表取締役社長より現職。 |
| 上池 昌伸 | 取締役管理本部長兼グループ運営部長 | 2005年1月株式会社ヤオコー入社、2008年6月同社取締役、2022年3月同社専務取締役、2025年10月同社取締役より現職。 |
| 石塚 孝則 | 取締役 | 1996年4月株式会社ヤオコー入社、2015年6月同社取締役、2022年3月同社常務取締役、2025年10月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、斉藤麻子氏(株式会社BLOOM代表取締役)、葛原孝司氏(株式会社パック・エックスホールディングス社外取締役)、鎌田由美子氏(株式会社ONE・GLOCAL代表取締役社長)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名と社外監査役3名を選任しています。社外取締役は経営者としての経験や見識を活かし、業務執行の監督を担っています。社外監査役は専門的な見識に基づき、客観的かつ公正な監査を実施することで、経営の監視機能の客観性と中立性を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ブルーゾーンホールディングスの役員報酬は、固定報酬と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は、短期の業績に連動する賞与と中長期の業績に連動する株式報酬に分かれています。社外役員に対しては、その職務に鑑み固定報酬のみが支払われる仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 2.2億円 | 55.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 15百万円 | 15.0百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 39百万円 | 6.5百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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