バンダイナムコホールディングスの転職研究 2026年3月期決算に見るキャリア機会

バンダイナムコホールディングスの転職研究 2026年3月期決算に見るキャリア機会

バンダイナムコホールディングスの2026年3月期決算は、売上高・全利益で過去最高を更新。新設の「CW360」始動や音楽事業再編など全方位のアライアンスを強化しています。「なぜ今バンダイナムコなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0編集部が注目した重点ポイント

新設のCW360が全方位での協業を本格化させる

2025年度より持株会社の新設部門「CW360」が本格始動しました。あらゆるパートナーとの協業やアライアンスを360度・全方位で推進し、事業へとつなげる体制を構築しています。万博出展や戦略的提携を主導しており、中長期的な視点で求職者への広範なキャリア機会の拡大をもたらす可能性があります。

音楽事業の組織再編により三位一体の体制を構築する

2026年4月に音楽事業に関する組織再編を実施しました。バンダイナムコミュージックライブを中心に、音楽制作、音楽出版、ライブの三位一体での成長を目指すため、創通音楽出版を「バンダイナムコミュージックフロンティア」へ商号変更するなどの効率化を推進しています。グループ横断での新規ビジネス創出が期待されます。

過去最高売上高1兆3482億円で中期計画をスタートさせる

当連結会計年度は売上高1兆3,482億円、営業利益1,895億円となり、過去最高業績を更新しました。中長期ビジョンのもと、世界中のファンとつながる取り組みが成果を結び、3ヵ年の中期計画初年度を最高の形で開始しています。強固な経営基盤を背景に、さらなる規模拡大へ向けた積極的な事業展開が進んでいます。

1連結業績ハイライト

売上高とすべての利益項目において過去最高業績を更新し、中期計画の初年度を非常に良い形でスタートさせています。
2025年度業績のポイント

出典:2025年度(2026年3月期)決算説明会資料 P.2

売上高

1兆3,482億円 前期比 +8.6%

営業利益

1,895億円 前期比 +5.2%

経常利益

2,019億円 前期比 +8.3%

当期純利益

1,406億円 前期比 +8.8%

当連結会計年度の連結業績は、売上高1兆3,482億円、営業利益1,895億円となり、過去最高業績を更新しました。定番IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の世界観を活かした「IP軸戦略」を推進した結果、トイホビー事業やアミューズメント事業が大きく収益を伸ばしています。

2025年2月公表の通期計画(売上高1兆3,000億円、営業利益1,810億円)に対して、実績はいずれも計画を上回る100%以上の達成率を記録しており、業績は極めて順調に推移したと評価できます。次期中期計画に向けた強固な経営基盤が確立されています。

2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

多彩なIPポートフォリオと各事業の連携により、多様なフィールドで専門人材が活躍できる機会が広がっています。
2025年度業績-事業別-

出典:2025年度(2026年3月期)決算説明会資料 P.3

トイホビー事業

事業内容:玩具、カプセルトイ、カード、プラモデルなどの企画・開発・製造・販売をグローバルに展開しています。

業績推移:売上高は6,739億円(前期比12.9%増)を記録し、セグメント利益は1,269億円(前期比24.2%増)と大幅な増益を達成しました。

注目ポイント:大人向けのハイターゲット層向け商品やトレーディングカードが好調を維持しています。プラモデル新工場の稼働により23年度比35%の増産体制を構築するなど、将来の成長を見据えた生産体制強化が進んでおり、戦略的な流通・製造を担う専門人材の獲得が急務となっています。

注目職種:グローバルマーケティング、生産管理・製造エンジニア、商品企画

デジタル事業

事業内容:家庭用ゲームやネットワークコンテンツ(スマートフォン向けアプリ等の配信サービス)の企画・開発を行っており、収益基盤の核を担っています。

業績推移:売上高は4,765億円(前期比4.6%増)となった一方、セグメント利益は566億円(前期比17.3%減)と前年を下回る結果となりました。

注目ポイント:新作アプリタイトルが好調に推移し収益の厚みが増した一方、家庭用ゲームでは前年の大型大ヒットタイトルとの編成の違いが利益に影響しました。クオリティを重視した最適なタイトルポートフォリオの構築に向けて、内製ゲームエンジンの活用や継続的なファンコミュニケーションを推進できる開発・運営人材が必要とされています。

注目職種:ゲームディレクター、アプリ運営プランナー、サーバーエンジニア

映像音楽事業

事業内容:アニメーション等の映像・音楽コンテンツの企画・製作、著作権管理、およびライブエンターテインメント事業を推進しています。

業績推移:売上高は955億円(前期比5.3%増)となり、セグメント利益は121億円(前期比3.4%増)と堅調な拡大を維持しています。

注目ポイント:新作映像作品が新たなファン層を獲得し、劇場興行や配信、商品ライセンスへ波及しました。バンダイナムコフィルムワークスによる映像資産の活用に加え、音楽制作・出版・ライブの三位一体の成長に向けた組織再編や、外部事務所との戦略的パートナーシップなど、新たなエンタメ創出を牽引するプロデュース人材が強く求められています。

注目職種:映像・音楽プロデューサー、イベント制作、海外ライセンス営業

アミューズメント事業

事業内容:アミューズメント施設の企画・運営、および業務用ゲーム機の開発・販売を通じて、ファンとのリアルなタッチポイントを提供しています。

業績推移:売上高は1,527億円(前期比8.0%増)、セグメント利益は101億円(前期比19.8%増)と高い成長率を記録しました。

注目ポイント:国内既存店売上高が前年同期比107.0%と極めて好調であり、IPの世界観を融合させた体験型ショップや複合店舗が支持されています。独自の強みを活かした施設展開の海外拡大や、新しい遊びの提供を担う空間プロデュース・店舗運営人材の重要性が増しています。

注目職種:店舗開発・プロデューサー、施設運営マネージャー、プランナー

その他事業

事業内容:グループ各社へ向けた物流事業や管理業務などのグループサポート関連業務を効率的に行っています。

業績推移:売上高は389億円(前期比7.6%増)、セグメント利益は28億円(前期比68.6%増)と収益性が大幅に向上しました。

注目ポイント:グループ全体の事業好調に伴い、物流や管理業務の効率的な運営体制の構築が進められています。持続的な事業拡大を裏方から支え、組織の盤石な経営基盤を強化できるバックオフィス専門人材の活躍フィールドが存在します。

注目職種:物流管理、人事・総務、財務会計スペシャリスト

日本(地域)

事業内容:国内市場における各事業の連携によるIP軸戦略の推進と、安定的な商品・サービスの提供を行っています。

業績推移:外部顧客への売上高は7,799億円を計上し、グループ全体の最大市場として機能しています。

注目ポイント:雇用や所得の改善が見られる中、定番IPのグループ横断展開や博覧会出展との連動により強固なファンベースを維持しています。成熟した国内ビジネスをさらに磨き上げ、付加価値を高めるための多様な人材が活躍しています。

注目職種:国内営業、マーケティングプランナー、店舗マネジメント

アメリカ(地域)

事業内容:北米市場においてトイホビー商材のカテゴリー拡大や、映像音楽ビジネスのローカライズを展開しています。

業績推移:外部顧客への売上高は2,291億円となり、中期計画における最重点エリアの一つに位置付けられています。

注目ポイント:カード商材などの新カテゴリーが好調に推移しているほか、現地に映像音楽事業会社を設立するなど積極的な投資が行われています。全世界公開に向けた大型映像プロジェクトの推進や海外ライセンスを強化できる、グローバル事業開発人材の重要性が極めて高くなっています。

注目職種:海外事業開発、現地マーケティング、ライセンス交渉担当

ヨーロッパ(地域)

事業内容:欧州エリアにおける家庭用ゲームソフトの販売や、現地ファン向けのIP展開を行っています。

業績推移:外部顧客への売上高は1,575億円を記録し、グローバルポートフォリオの重要拠点を構成しています。

注目ポイント:日米欧が連携してワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制の刷新が進められています。意思決定と情報共有のスピードアップをはかる中で、現地市場のトレンドを捉えたプロモーション戦略の立案に携わるチャンスがあります。

注目職種:海外営業、現地プロモーション企画、ローカライズコーディネーター

アジア(地域)

事業内容:中国内地を含むアジア地域でのトイホビー商品の販売拡大や、直営店舗の運営を行っています。

業績推移:外部顧客への売上高は1,815億円に達し、前年比で著しい成長を記録しました。

注目ポイント:上海に中国初の総合店舗をオープンするなど、ファンとのタッチポイント拡大が急ピッチで進んでいます。現地の熱量高いファンに向けて、現地IPの商品化など地産地消の取り組みを推進できる、エリア戦略マネジメント人材の採用が注目されます。

注目職種:アジア事業マネージャー、海外店舗開発、MD(マーチャンダイザー)

3今後の見通しと採用の注目点

原材料価格や物流コスト上昇への対応を迅速に行い、売上高のさらなる過去最高更新を目指します。
2026年度 通期業績予想

出典:2025年度(2026年3月期)決算説明会資料 P.7

次期の通期業績予想として、売上高1兆3,500億円、営業利益1,850億円を見込んでいます。中東情勢の影響による原材料価格や物流コスト上昇の影響を一定程度織り込んでいますが、仕様変更や生産効率向上などスピーディーに対応することで吸収し、売上高は過去最高更新を目指す計画を掲げています。

家庭用ゲームにおいては新作タイトルが下期中心の発売となることから開発費の償却が先行するほか、映像音楽事業では劇場大型作品の償却やライブホールの本格稼働に伴う初期費用を見込んでいます。一時的なコスト要因をこなした先での中長期での成長を重視した投資が進められており、挑戦に満ちたフィールドが広がっています。

4求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

中長期ビジョン「Connect with Fans」を掲げ、世界中のファンやパートナーと広く、深く、複雑につながる存在を目指す同社。単一の事業にとどまらず、持株会社に新設された「CW360」や再編された音楽事業のように、全方位でのアライアンスや事業間連携が加速しています。自身の専門性を活かして、IPの価値をグローバルに最大化させる一翼を担いたいという熱意を伝えることが、強力な志望動機となるでしょう。

Q&A

面接での逆質問例

「新設されたCW360が推進する全方位のアライアンス戦略において、私が志望する職種が他事業や外部パートナーと連携してシナジーを最大化するために、最も重視されるスキルやマインドセットは何でしょうか。」

5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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仕事のモチベーションにも繋がる

何と言っても、エンタメ業界。自分の考えた企画、商品がヒットする、それが如実に見え、仕事のモチベーションにも繋がることでしょうか。ヒットする企画を探す意識につながります。

(30代後半・商品企画・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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新たなビジネスモデルの構築が急務

パッケージ産業は斜陽になってきているので新たなビジネスモデルの構築が急務です

(30代後半・商品企画・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社バンダイナムコホールディングス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • バンダイナムコグループ 2025年度(2026年3月期) 決算説明会資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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