0 編集部が注目した重点ポイント
① 前払償却方法を変更し利益が88億円増加する
2026年3月期より部品代の一部前払に関する償却方法をライフサイクル期間での償却に変更し、営業利益が8,800百万円増加しました。この変更は当期から反映されており、前年同期比データへの影響を考慮する必要があります。開発・生産プロセスの最適化を担う管理系や財務専門人材において、新たなキャリア機会が拡大する可能性があります。
② 次期営業利益は1500億円と大幅増益を見込む
2027年3月期の通期業績予想において、営業利益1,500億円(前期比191%増)と大幅な増益を見込んでいます。新型CX-5のグローバル展開本格化や構造的原価低減の進展を成長ドライバーとして掲げており、不確実な環境下でも商品主導での成長を牽引できる商品企画や販売戦略の専門人材が強く求められています。
③ 北米の関税影響を克服し下期営業黒字へ反転する
2026年3月期は米国の関税政策により厳しい局面となり、関税影響がマイナス1,549億円に達しました。しかし、メキシコ製車種の生産抑制や原価低減により、下期は1,055億円の営業利益を確保し黒字化へ反転しました。外部環境に左右されない強靭な事業構造を構築するため、サプライチェーンや営業戦略の専門人材が必要です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会 P.7
売上高
4兆9,182億円
前期比:-2.0%
営業利益
516億円
前期比:-72.3%
経常利益
1,318億円
前期比:-30.2%
当期純利益
351億円
前期比:-69.2%
当連結会計年度の業績は、売上高が4兆9,182億円(前期比2.0%減)、営業利益が516億円(前期比72.3%減)となりました。米国の関税政策や地政学的リスク、原材料・物流費の高騰といった極めて不確実性の高い外部環境の影響を受け、前年同期と比べて減益を余儀なくされました。しかし、下期にかけては台数・構成の改善や原価低減の積み上げ、為替の寄与などにより収益が大きく反転し、強固な経営体質の構築が進んでいます。
2月に公表された通期予想に対する達成度を見ると、営業利益は2月公表の500億円を16億円上回る516億円、経常利益は公表値を538億円上回る1,318億円となり、通期予想に対して順調な成果を収めました。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会 P.6
日本地域
【事業内容】国内における自動車の生産・販売管理体制を基礎とした事業運営を担っています。
【業績推移】売上高は3,357,878百万円(前期比10.0%減)、セグメント利益は161,820百万円となりました。
【注目ポイント】国内市場の再成長に向けた構造変革を推進しており、首都圏などの重点市場へ新世代店舗を集中のうえ販売網を再構築しています。全国の販売店で高質な顧客体験を提供する「マツダブランドスタンダード」の導入を進めており、国内販売の質の改善と底上げを主導できるリテールマーケティングや販売ネットワーク戦略の専門人材が求められています。
北米地域
【事業内容】米国、カナダ、メキシコにおける自動車の生産・販売事業の管理および運営を行っています。
【業績推移】売上高は2,953,449百万円(前期比10.3%減)、セグメント利益は167,536百万円(前期比150.2%増)となりました。
【注目ポイント】日本からの輸入車に対する関税リスクに対応するため、メキシコ製「CX-30」の販売を抑制する一方、米国製「CX-50」などの販売を加速させる柔軟な需給コントロールを実行しています。ブランド価値経営のもとで高質な顧客体験を維持しつつ、関税リスクを回避する高度な営業戦略や需給管理の専門人材が必要です。
欧州地域
【事業内容】欧州地域における自動車の販売およびマーケティング活動を一元的に管理しています。
【業績推移】売上高は888,921百万円(前期比16.0%増)、セグメント利益は18,026百万円(前期比5.9%減)となりました。
【注目ポイント】マルチソリューション戦略のもと、欧州市場のニーズに対応すべく電動化ラインナップを大幅に強化しています。長安汽車との協業バッテリーEV第一弾「MAZDA6e」を導入したほか、新型「CX-5」の立ち上げを順調に進めて販売の反転攻勢を図っています。急進する電動化市場において、独自のブランド価値を明確に打ち出し、市場開拓を推進できるマーケティング・営業人材が不可欠です。
その他の地域
【事業内容】中国、オーストラリア、ASEANなど、主要地域以外の国と地域における自動車事業を一元的にマネジメントしています。
【業績推移】売上高は661,069百万円(前期比2.1%増)、セグメント利益は32,712百万円(前期比41.9%増)となりました。
【注目ポイント】中国市場において長安汽車との協業新型電動車「EZ-6」「EZ-60」をスピーディに投入したほか、タイでの次期「CX-3」生産計画を進める「ライトアセット・協業戦略」を推進しています。限られた資源で最大の市場カバー率を実現するため、海外合弁パートナーとの共同開発や地域特有の生産・販売網立ち上げを牽引できるプロジェクトマネジメント人材が強く求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会 P.12
次期(2027年3月期)の業績予想は、売上高5兆5,000億円(前期比11.8%増)、営業利益1,500億円(前期比190.8%増)と、大幅な増収増益を見込んでいます。新型「CX-5」のグローバル展開本格化による商品主導での10万台の成長と、累計600億円を超える構造的原価低減効果が大きな原動力です。質疑応答で言及された内容によると、グローバル販売10万台増の内訳は、CX-5が約半分、残りの半分は欧州での電気自動車(MAZDA6eや今後導入予定のCX-6e)の本格導入が占める見込みです。一方で、原材料費等の高騰影響としてマイナス817億円を織り込んでいるほか、中東の地政学リスクや通商環境の変化、インフレなどの重要な不確実性リスクを認識し、自らがコントロールできる領域での固定費削減や原価低減を徹底する強靭な経営方針が示されています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
マツダが推進する「マルチソリューション戦略」と「ライトアセット・協業戦略」を理解することが鍵となります。単一の電動化技術に依存せず、各地域の規制や顧客ニーズに合わせて電動化、ハイブリッド、内燃機関を組み合わせる多様性そのものをアセットとしています。さらに、自社で全方位の投資を行うのではなく、長安汽車などのパートナーとの協業を通じて、最小の投資で最大のマーケットカバレッジを達成する事業構造への転換を模索しています。この外部環境変化に左右されにくい強靭な事業構造の構築や、限られた経営資源で多様な選択肢を成立させる競争優位の創出に、自身の専門性を活して貢献したいという意欲を示すことで、説得力のある志望動機が完成します。
面接での逆質問例
・地政学リスクや関税政策など、極めて不確実性の高い外部環境が続くなかで、自らがコントロールできる領域を磨き抜く方針が掲げられています。この構造的な固定費削減やビジネスの構造的な効率化を進めるにあたり、中途採用の専門人材に対して現場で最も期待されている役割や具体的なアクションを教えていただけますでしょうか。
・すでに強固な販売ネットワークや顧客基盤を持っている地域でのビジネス強化に向けて、長安汽車との共同開発電動車を順次投入する計画が進行中と伺いました。このライトアセット戦略のもとでの海外市場開拓において、現地の合弁パートナーや販売網とのシナジーを最大化する上で、現在直面している最大の課題や、それを突破するために求めるスキルセットについてお聞かせください。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
プライベートの時間も確保しやすい
勤務時間に関しては、比較的柔軟に対応できる環境です。残業は月平均で45時間程度ですが、有給休暇は年間20日ほど取得できるため、プライベートの時間も確保しやすいです。休日出勤が発生する場合もありますが、その際はしっかりと手当が支給されるので、収入面でも安心です。全体として、ワークライフバランスを重視しつつ、しっかりと稼ぎたい方には向いている職場だと感じます。
(40代後半・コンサルティング営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]時折不適切な発言が問題になる
職場内でのコミュニケーションには注意が必要で、時折不適切な発言が問題になることもあります。セクハラに関しては、発生することがあるため、適切な距離感を保つことが重要です。
(40代前半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- マツダ株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- マツダ株式会社 2026年3月期 決算説明会資料
- マツダ株式会社 2026年3月期 決算説明会(アナリスト向け)主な質疑応答



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