0編集部が注目した重点ポイント
① オーガニックビジネスの成長で過去最高売上を達成
主力3製品「レケンビ」「レンビマ」「デエビゴ」の牽引により、売上収益が過去最高の8,254億円に到達しました。医薬品事業の営業利益貢献も大幅に拡大し、本質的な収益力を示すコア営業利益は前年比110.7%増の501億円と飛躍的な成長を見せています。
② エコナビスタ社の完全子会社化を完了
2025年6月、SaaS型高齢者見守りサービスを展開するエコナビスタ株式会社を完全子会社化しました。同社の「ライフリズムナビ」を中核に据え、日常領域から医療領域をつなぐ認知症プラットフォームの構築とエコシステムの拡大を加速させます。
③ 次世代成長に向けたパイプライン拡充を実行
オンコロジー領域のさらなる強化のため、Nuvation Bio Inc.からROS1キナーゼ阻害剤「タレトレクチニブ」、Shanghai Henlius Biotech, Inc.から抗PD-1抗体「serplulimab」を導入しました。資金調達の多様化も図り、積極的な成長投資を展開しています。
1連結業績ハイライト
出典:4523_260515.pdf P.2
- 売上収益 825,378百万円 +4.6%
- 営業利益 44,138百万円 -18.8%
- コア営業利益 501億円 +110.7%
- 当期利益 40,520百万円 -15.7%
※コア営業利益 = 営業利益から製品の導出・売却に関わる損益、有形固定資産売却損益、事業再編に伴う解雇給付費用などの将来収益に直接紐づかない一過性の損益項目を除外した指標。
2026年3月期の通期実績は、主力3製品(レケンビ、レンビマ、デエビゴ)の大幅な伸長により、売上収益が前期比4.6%増の825,378百万円となり、過去最高を更新しました。一方で、前年度に計上された一時金収益の反動や、欧州等における構造改革費用の計上、レケンビへの積極的な資源投入により、営業利益は減益となりました。
しかし、一過性損益を除外した本質的な収益力を示す「コア営業利益」は前期比110.7%増の501億円と大幅な拡大を見せており、医薬品事業のオーガニックな成長が確認できます。通期予想に対しても、売上収益104.5%、営業利益81.0%と、概ね順調な進捗を示しました。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:4523_260515.pdf P.12
日本医薬品事業
事業内容:国内における医療用医薬品(レケンビ、デエビゴ、レンビマ等)および一般用医薬品の販売・啓発を行っています。
業績推移:レケンビの大幅増収が牽引し、売上収益2,292億円(前期比6.0%増)、セグメント利益730億円(同1.8%増)と増収増益でした。
注目ポイント:「レケンビ」の浸透や「デエビゴ」の市場シェアNo.1維持に向けた活動が本格化しています。エコナビスタ社の子会社化を通じて、日常と医療をつなぐ認知症エコシステムの構築を進めており、医療機関のみならず介護・自治体等との連携を推進できる人材が活躍できます。
アメリカス(北米)医薬品事業
事業内容:米国を中心とする北米市場で、オンコロジーおよびニューロロジー領域の最先端治療薬を展開しています。
業績推移:「レケンビ」「デエビゴ」の急成長により、売上収益3,004億円(前期比8.0%増)、セグメント利益1,744億円(同10.2%増)と高い成長を見せました。
注目ポイント:米国での「レケンビ」SC-AI(皮下注オートインジェクター)製剤による維持療法の承認・発売や、血液バイオマーカー(BBM)を用いた確定診断の普及など、AD診断・治療パスウェイの革新が進んでいます。グローバル市場を牽引するダイナミックな事業推進に携わることができます。
中国医薬品事業
事業内容:中国市場の特性に合わせ、「レンビマ」「レケンビ」「メチコバール」などの重点品目を展開しています。
業績推移:「レケンビ」の需要拡大により、売上収益1,307億円(前期比13.2%増)、セグメント利益593億円(同3.7%増)と二桁増収を記録しました。
注目ポイント:「レケンビ」が商業健康保険の革新的医薬品リストに収載されるなど、アクセス向上の取り組みが奏功しています。また、「デエビゴ」の新規発売など、ニューロロジー領域での市場開拓が加速しており、現地規制や市場アクセスに精通した人材が求められています。
EMEA(欧州・中東・アフリカ等)医薬品事業
事業内容:多様な医療制度を持つ欧州・中東地域等に対し、抗がん剤や抗てんかん剤を中心とした医薬品を供給しています。
業績推移:「レンビマ」等が牽引し売上収益815億円(前期比2.7%増)と増収でしたが、構造改革費用等の影響でセグメント利益は304億円(同15.4%減)でした。
注目ポイント:「レケンビ」の新規上市国拡大と、各国での保険償還交渉が進行中です。並行して構造改革によるコスト最適化を実施しており、収益基盤の再構築と新製品ローンチを同時に推進できるタフな事業環境でのマネジメント経験が活かせます。
イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業
事業内容:韓国、台湾、アセアン、インド等の新興国市場において、地域の特性に応じた医薬品提供を行っています。
業績推移:主力品の堅調な推移により、売上収益688億円(前期比15.6%増)、セグメント利益302億円(同10.5%増)と大幅な増収増益となりました。
注目ポイント:「レケンビ」のアジア・中南米各国での新発売が相次いでおり、新興国市場の開拓が加速しています。医療アクセスの向上や現地パートナーとの関係構築など、グローバルヘルス課題の解決に直接的に寄与するビジネス展開が特徴です。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:4523_260515.pdf P.7
次期(2027年3月期)の連結業績予想として、売上収益8,835億円(前期比7.0%増)、営業利益700億円(同58.6%増)を計画しています。「レケンビ」のSC-AI製剤承認や血液バイオマーカー(BBM)普及による市場の大幅拡大を見込み、本質的収益力であるコア営業利益の大幅伸長を目指します。
一方で、中長期的な成長に向けて、抗MTBRタウ抗体「E2814」やオレキシン2受容体作動薬「E2086」等の重点パイプラインへの研究開発投資を継続します。また、新たに発行予定の社債(最大3,000億円)を活用し、オンコロジー領域等での製品導入など、積極的な成長投資を推進する計画です。持続的成長の実現に向け、イノベーション創出と変革を牽引する人材が求められています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「健康憂慮の解消」と「医療較差の是正」というhhc理念への共感は不可欠です。それに加え、レケンビに代表される疾患コンティニュアム(連続体)に対するアプローチや、他産業連携によるエコシステム構築において、自身のスキルをどう活かし社会インパクトを創出できるかを具体的に語ることが重要です。
面接での逆質問例
- 「SC-AI製剤やBBM診断の普及により市場拡大が見込まれますが、現場の営業・マーケティング部門が現在最も注力している課題は何でしょうか?」
- 「エコナビスタ社の子会社化など認知症エコシステムの構築が進んでいますが、異業種やスタートアップとの協業プロジェクトに参画する機会はありますか?」
- 「グローバルHRパーパスの実現に向けた取り組みの中で、社員の『自己実現を支える成長機会』として特徴的な制度があれば教えてください。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- エーザイ株式会社 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- エーザイ株式会社 2025年度 決算説明会資料



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