※本記事は、エーザイ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月12日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
エーザイは、医薬品事業を主軸とする企業です。同社グループは、医療用医薬品や一般用医薬品の研究開発、製造、販売をグローバルに展開しています。
エーザイの単体従業員数は2,979名、連結従業員数は10,543名です。同社グループの事業セグメントは、医薬品事業とその他事業の2つです。
主な国内グループ会社は、[連結子会社]エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント、サンプラネット(その他事業・(業務サービス等))、EAファーマ、Arteryexなどです。
2025年5月には、エコナビスタ株式会社へのTOB(株式公開買付け)が成立し、認知症プラットフォームの構築を推進しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
エーザイは製薬業界に属し、グローバルに事業を展開する企業です。同社グループは、社員を重要なステークホルダーと位置づけ、多様な働き方や自己実現を支援する環境整備に力を入れています。社員の健康維持・増進やキャリア形成を重視し、長期的な視点で人財価値の最大化に取り組む姿勢がうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、社員が長期にわたってキャリアを築きやすい環境にあると考えられます。安定した環境で専門性を深めたいと考える方にとって、魅力的な職場である可能性があります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 11,233,821円 |
| 平均勤続年数 | 18.5年 |
| 平均年齢 | 44.5歳 |
| 単体従業員数 | 2,979人 |
| 連結従業員数 | 10,543人 |
| 単体のグループ内比率 | 28.3% |
同社は退職後給付制度として、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。これらの制度は国内グループ会社に適用されています。
退職一時金制度があり、従業員の在職期間中の資格等級、勤続年数及び年齢に応じて付与された累積ポイントに基づいて給付額を算定し、退職一時金及び年金として給付されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、企業理念であるhhc理念のもと、社員を主要なステークホルダーと位置づけ、人権および多様性の尊重、自己実現を支える成長機会の充実、働きやすい環境の整備に努めることを定款に明記しています。全社戦略と人事戦略を融合する「グローバルHRパーパス」を定め、社員一人ひとりのエナジーを解き放ち、組織のシナジーを生み出し、社会的インパクトを最大化することを目指しています。
人事・報酬制度においては、企業戦略の実現を担う主役は従業員一人ひとりであるとの考えのもと、人的資本としての価値向上を目的としています。担う役割の大きさ、行動発揮の状況および成果等を踏まえて、透明性および納得性の高い報酬決定を行うことで、優秀な人財の確保・定着および従業員エンゲージメントの向上を図っています。報酬水準は、安定的な雇用の確保を前提としつつ、経済・物価動向等の外部環境ならびに同社経営状況等の内部要因を総合的に勘案し、市場競争力のある水準を維持・確保することを基本としています。
また、金銭的報酬に加え、従業員の成長や挑戦を後押しする機会提供としての非金銭報酬も重視し、キャリア開発支援等を通じた人財への投資を推進しています。社員の「健康」「働き方」「成長」「事業・組織」の飛躍を目指す「統合人事戦略」を策定し、Well-Being経営を推進するとともに、多様な働き方を実現するためのワーケーション制度や副業制度、裁量労働制の拡大などを導入しています。社員の自己実現に向けた成長機会として、患者様やそのご家族との「共同化」の機会を設けた研修プログラムや、社外への越境体験機会も提供しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。従業員数には、当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含めています。男性育児休業取得率の従業員数には、社外から当社への出向者を除き、当社から社外への出向者を含めています。男女の賃金格差は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、同一労働の賃金に差はなく等級別人数構成の差によるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 14.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 97.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 75.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 76.7% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社サンプラネット
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 26.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 79.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 84.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 63.0% |
▼ EAファーマ株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 11.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 87.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 78.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 86.0% |
グローバルでの多様性の確保
各指標に関する目標及び実績は、当社(本社)の目標及び実績になります。
| 指標 | 目標 | 実績(2025年度) |
|---|---|---|
| 社員の女性比率 | 2030年度:30%以上 | 29.1% |
| 管理職層の女性比率 | 2030年度:30%以上 | 14.3% |
| 30代以下組織長比率 | 2030年度:20%以上 | 7.1% |
| 配偶者出産休暇・育児休職を取得した対象男性社員の比率 | 2030年度:100%(30日以上) | 91.4%(5日以上) |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
エーザイは、医薬品の研究開発、製造、そして販売をグローバルに展開する医薬品事業を主軸としています。人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正に向けたソリューション提供を目指し、他産業との協業によるエコシステムの構築も推進しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、医薬品事業とその他事業に区分されています。医薬品事業では、医療用医薬品や一般用医薬品の研究開発、製造、販売を手がけており、認知症を中心とした神経領域、難治性がんを中心としたがん領域、顧みられない熱帯病を含むグローバルヘルス分野に注力しています。Deep Human Biology Learning(DHBL)研究開発体制のもと、創薬研究を実践しています。
収益は主に医薬品販売によるもので、ライセンス供与による収益やその他の収益も得ています。特にアルツハイマー病治療剤「レケンビ」、抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」といった主要品目が同社グループの成長を牽引しています。同社グループは世界各地で事業を展開しており、海外での売上収益も大きく、為替変動が資産に影響を与えることもあります。
また、特定の顧客への売上集中も見られます。アメリカス医薬品事業ではMcKesson CorporationやCencora,Inc.、日本医薬品事業では㈱メディパルホールディングスが主要な顧客となっています。
日本医薬品事業
医療用医薬品と一般用医薬品の研究開発、製造、販売を行っています。ニューロロジー領域では「レケンビ」「デエビゴ」「フィコンパ」が、オンコロジー領域では「レンビマ」が伸長しています。収益は、医薬品販売による収益、ライセンス供与による収益、その他の収益から得ています。
アメリカス医薬品事業
北米地域を中心に医薬品の研究開発、製造、販売を行っています。ニューロロジー領域の「レケンビ」「デエビゴ」や、オンコロジー領域の「レンビマ」が主要な収益源となっています。収益は、医薬品販売による収益、ライセンス供与による収益から得ています。
中国医薬品事業
中国地域において医薬品の研究開発、製造、販売を行っています。オンコロジー領域の「レンビマ」やニューロロジー領域の「レケンビ」「メチコバール」などが収益に貢献しています。収益は、医薬品販売による収益、ライセンス供与による収益から得ています。
EMEA医薬品事業
欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア地域で医薬品の研究開発、製造、販売を行っています。ニューロロジー領域の「フィコンパ」「レケンビ」や、オンコロジー領域の「レンビマ/Kisplyx」が収益を支えています。収益は、医薬品販売による収益から得ています。
イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業
韓国、台湾、インド、アセアン、中南米、南アフリカ等で医薬品の研究開発、製造、販売を行っています。オンコロジー領域の「レンビマ」、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」、そして「レケンビ」が収益に貢献しています。収益は、医薬品販売による収益から得ています。
| セグメント | セグメント利益(2025年3月期) | セグメント利益(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 日本 | 717億円 | 730億円 |
| アメリカス | 1,583億円 | 1,744億円 |
| 中国 | 572億円 | 593億円 |
| EMEA | 359億円 | 304億円 |
| イーストアジア・グローバルサウス | 274億円 | 302億円 |
| その他の事業セグメント | 296億円 | 45.1億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上収益は、直近5年間で増加傾向にあります。特に当連結会計年度は、主要品目の伸長により過去最高の売上収益を記録しました。一方で、営業利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は、直近の当連結会計年度において前期から減少しています。
この営業利益の減少は、前期に一部製品の権利譲渡や戦略的提携の終結に伴う一過性の利益を計上した反動や、「レケンビ」への積極的な資源投入、欧州の構造改革による販売費及び一般管理費の増加が主な要因となっています。しかし、一過性の損益を除外したコア営業利益は大幅に伸長しており、同社グループの本質的な収益力は向上している状況です。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 7,562億円 | 7,444億円 | 7,418億円 | 7,894億円 | 8,254億円 |
| 当期利益 | 480億円 | 554億円 | 424億円 | 464億円 | 386億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 167.27 | 193.31 | 147.86 | 163.76 | 136.78 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益は、前期と比較して増加しています。これは、同社グループ全体の事業規模が拡大し、従業員一人ひとりが生み出す収益が増加している傾向を示しています。
一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から減少しています。これは、戦略的な研究開発投資や販売費及び一般管理費の増加が影響していると考えられます。事業拡大に向けた投資を積極的に行いながら、生産性の維持・向上に取り組んでいる状況がうかがえます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 72.3百万円 | 78.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.0百万円 | 4.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
エーザイグループは、強固な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しており、事業の持続的な成長に向けた投資を積極的に行っています。本業で得た資金を将来の成長に充てながら、財務の健全性を保っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループは高い自己資本比率を維持しており、財務基盤が安定していることを示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回る水準となっていますが、手元資金は潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる体制が整っています。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると言えます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 8,414億円 | 8,990億円 |
| 自己資本比率 | 60.7% | 62.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.4% | 4.4% |
| 現金及び現金同等物 | 2,656億円 | 2,454億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期に613億円の収入となり、前期から増加しました。これは、運転資本の増加があった一方で、退職給付信託の返還に伴う退職後給付に係る資産の減少が増加要因となったためです。
投資活動によるキャッシュフローは、当期に△418億円の支出となり、前期から支出が増加しました。金融資産の売却による収入があったものの、無形資産の取得や子会社の取得などの資本的支出が増加したためです。
財務活動によるキャッシュフローは、当期に△611億円の支出となり、前期から支出が増加しました。主に配当金の支払いによるものです。
これらの結果、フリーキャッシュフローは当期に195億円の収入となり、本業で得た資金を成長投資に充てつつ、余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を基盤としつつ、将来に向けた投資を継続していることを示しており、長期的な雇用安定性や成長性につながる可能性があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 301億円 | 613億円 |
| 投資CF | △101億円 | △418億円 |
| 財務CF | △578億円 | △611億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 200億円 | 195億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、アルツハイマー病治療剤「レケンビ」と次世代AD治療剤の価値最大化を最重要戦略の一つと定めています。しかし、パスウェイの変革ができない場合や患者様のアクセスが制限される場合、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。
また、各国政府による医療費抑制策もリスクとして認識されています。特に米国ではメディケア薬価交渉プログラムが導入され、「レンビマ」が対象薬に選定されており、将来的に新価格が適用される見込みです。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、企業理念に共感する多様な人材を獲得し、社員一人ひとりが理念実現に向け、中長期的に取り組むことができない場合、イノベーションの創出と企業理念の実現に大きな影響を及ぼす可能性があると認識しています。このため、グローバルリーダー育成プログラムや患者様との共同化セッションを通じて人材育成を強化しています。
④ 雇用安定性・リストラ
欧州における構造改革に係る費用の計上など、該当する記載があります。この費用は事業再編・拠点統廃合・人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
エーザイは、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念としています。この理念に基づき、人々の「健康憂慮の解消」と「医療較差の是正」という社会善の効率的な実現と社会的インパクトの創出を通じて、長期的な企業価値の増大を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
エーザイは、「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献すること」を企業理念としています。同社グループは、このヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念のもと、世界のヘルスケアニーズを充足し、いかなる医療システム下においても存在意義のある企業となることを目指しています。患者様と生活者の皆様の「生ききるを支える」ことを使命とし、hhcエコシステムを通じて社会善の効率的な実現と社会的インパクトの創出を図っています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
エーザイは、ヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念の実現に向けて、患者様、生活者の皆様、株主、社員との信頼関係構築とコンプライアンスの実践を重視しています。社員を重要なステークホルダーと位置づけ、「安定的な雇用の確保」「人権および多様性の尊重」「自己実現を支える成長機会の充実」「働きやすい環境の整備」を定款に明記しています。同社グループは、「社員一人ひとりのエナジーを解き放ち、組織のシナジーを生み出し、社会的インパクトの最大化に貢献する」というグローバルHRパーパスを掲げています。多様な意見や価値観を尊重し、イノベーション創出の源泉とするとともに、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進を重要なテーマとしています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
エーザイは、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」において、認知症領域、がん領域、グローバルヘルス領域での社会善の実現に加え、人財価値の最大化を重要マテリアリティとしています。同社グループは、効率性の追求と収益性向上に向けた構造改革を推進し、グローバル全体のオペレーション最適化と収益構造の変革を図っています。コンプライアンスとリスク管理を経営の根幹に据え、地政学リスクへの対応も検討しています。また、地球環境に配慮した事業活動、人権尊重、情報セキュリティ、知的財産投資を重点テーマとして、各取り組みを推進しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
エーザイは、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離した指名委員会等設置会社として、公正性と透明性の高いガバナンス体制を構築しています。経営の活力を増大させつつ、ステークホルダーズの視点での監督機能を発揮することを目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)と日本カストディ銀行(信託口)が上位を占めており、機関投資家による保有が多い資本構成となっています。特定の事業会社や創業家が上位に複数名を占めるような特徴は見られません。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 18.55% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 9.99% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 5.31% |
| JPモルガン証券 | 2.67% |
| 日本生命保険相互会社 | 2.30% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は28名(男性23名・女性5名)で構成され、女性役員比率は17.9%です。代表執行役CEOは内藤晴夫氏が務めています。社外取締役比率は63.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 内藤 晴夫 | 代表執行役 CEO | 1975年10月同社入社、1983年6月取締役、1988年4月代表取締役社長、2003年6月代表取締役社長兼CEO、2014年6月取締役兼代表執行役CEOより現職。 |
| 池 史彦 | 取締役議長 | 1982年2月本田技研工業株式会社入社、2013年4月同社代表取締役会長、2021年6月同社取締役、2023年6月同社取締役議長より現職。 |
| 三浦 亮太 | 取締役 | 2000年4月弁護士登録、森綜合法律事務所入所、2019年1月三浦法律事務所設立同弁護士法人パートナー、2021年6月同社取締役より現職。 |
| 加藤 弘之 | 取締役 | 1982年4月同社入社、2012年6月執行役、2019年6月常務執行役チーフクリニカルクオリティオフィサー兼チーフプロダクトクオリティオフィサー、2022年6月取締役より現職。 |
| リチャード ・ソーンリー | 取締役 | 1983年9月ウェストランド・ヘリコプターズ社入社、2004年1月ロールス・ロイス社日本支社長、2018年3月ソーンリー・インターナショナル最高経営責任者、2022年6月同社取締役より現職。 |
| 森山 透 | 取締役 | 1977年4月三菱商事株式会社入社、2016年6月三菱食品株式会社代表取締役社長、2023年6月同社取締役より現職。 |
| 安田 結子 | 取締役 | 1985年4月日本アイ・ビー・エム株式会社入社、1996年6月ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・インクマネージング・ディレクター、2023年6月同社取締役より現職。 |
| 金井 沢治 | 取締役 | 1981年4月監査法人朝日会計社入所、1996年8月同監査法人社員、2015年7月同監査法人専務理事、2024年6月同社取締役より現職。 |
| 高橋 健太 | 取締役 | 1983年4月同社入社、2007年6月執行役ゼネラル・カウンセル、2019年6月専務執行役、2024年6月取締役より現職。 |
| 岡田 安史 | 取締役 | 1981年4月同社入社、2005年6月執行役、2017年6月代表執行役、2019年6月代表執行役COO、2025年6月取締役より現職。 |
| 上田 亮子 | 取締役 | 2001年10月みずほ証券株式会社入社、2017年11月みずほインターナショナル(ロンドン)ディレクター、2022年6月SBI大学院大学教授、2025年6月同社取締役より現職。 |
エーザイは指名委員会等設置会社であり、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離しています。取締役会の過半数を独立社外取締役が占めることで、経営の公正性・透明性を確保し、監督機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社では、取締役および執行役の報酬は、全員が社外取締役で構成される報酬委員会によって決定され、客観性と透明性が重視されています。取締役の報酬は定額の基本報酬(現金および株式)のみで構成されています。一方、執行役の報酬は定額の基本報酬に加え、賞与および株式報酬(在任時交付部分と退任時交付部分)からなる業績連動型報酬が組み合わされています。総報酬に占める業績連動型報酬の比率は50%以上を目指しており、職務グレードが高いほどその割合が高くなるように設計されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 社外取締役 | - | 1.4億円 | - |
| 執行役 | - | 10.6億円 | - |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、取締役と執行役の兼務者の報酬等は執行役の欄に記載されています。
個人別報酬が開示されている役員は、内藤晴夫氏(2.35億円)、内藤景介氏(1.16億円)、井池輝繁氏(1.13億円)、ガリー・ヘンドラー氏(5.60億円)、ヤンホイ・フェン氏(2.02億円)、リン・クレイマー氏(3.10億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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