エーザイの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

エーザイの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

エーザイの2026年3月期2Q決算は、営業利益が前年比23.6%増と大幅な成長を遂げ、レケンビの売上も2.5倍に急増。「なぜ今エーザイなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

営業利益が前年比23.6%増の大幅増益を達成しました

2026年3月期中間期の営業利益は344億円に到達し、前年同期比で23.6%の大幅増益となりました。次世代の主力製品であるアルツハイマー病治療剤「レケンビ」や抗がん剤「レンビマ」が伸長し、研究開発費の効率化も寄与しました。通期予想に対する進捗も極めて堅調であり、持続的な成長に向けた利益体質が強化されています。

エコナビスタの完全子会社化によりキャリア機会が拡大します

2025年6月、高齢者見守りサービスを展開するエコナビスタ株式会社を完全子会社化しました。創薬に加え、IT・デジタル技術を活用した「認知症プラットフォーム」の構築を加速させる戦略です。従来の製薬企業の枠を超えたデジタルソリューション分野での新規事業開発や、データサイエンス領域での専門人材に対するキャリア機会が大きく広がっています。

レケンビの売上収益が前年比152.6%の急成長を記録しました

アルツハイマー病治療剤「レケンビ」の売上収益は411億円と、前年同期比で2.5倍以上の急拡大を遂げました。世界51の国と地域で承認を取得し、診断・治療のパスウェイ構築がグローバルで進展しています。特に米国での確定診断用血液バイオマーカーの導入や皮下注製剤の上市準備が進んでおり、グローバル市場を舞台にした専門職の活躍の場が急速に増大しています。

1 連結業績ハイライト

グローバル主力3製品(レケンビ、レンビマ、デエビゴ)の成長が牽引し、増収増益を達成。利益面では研究開発費の適正化や費用コントロールが功を奏しています。
連結業績概要

出典:2025年度第2四半期(中間期)決算説明会資料 P.2

売上収益

4,000億円

+3.9%

営業利益

344億円

+23.6%

親会社所有者帰属利益

246億円

+13.5%

2026年3月期中間期の業績は、売上収益4,000億円、営業利益344億円と増収増益を達成しました。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」のグローバル展開加速に加え、不眠症治療剤「デエビゴ」が日本やアメリカスで2桁の成長を続けています。円高進行の影響を受けたものの、主力製品の数量成長がIRA(米インフレ抑制法)の影響等を相殺し、収益性が向上しています。

通期業績予想(売上収益7,900億円、営業利益545億円)に対する進捗率は、売上収益で50.6%、営業利益で63.2%に達しています。下期には重点開発品への積極的な資源投入やEMEA地域での構造改革費用の発生を見込んでいますが、中間時点の利益進捗は計画を大きく上回っており、業績は極めて順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力の医薬品事業は世界全地域で増収。認知症、がん、不眠症などの重点領域において、地域ごとの特性に合わせた成長戦略を推進しています。
地域別セグメント利益

出典:2025年度第2四半期(中間期)決算説明会資料 P.26

日本医薬品事業

事業内容:レケンビ、デエビゴ、レンビマ等の医療用医薬品および「チョコラBB」等の一般用医薬品の展開。

業績推移:売上収益1,125億円(前年同期比+4.9%)、セグメント利益368億円(同+0.8%)。

注目ポイント:レケンビの売上が117億円(前年同期比176.9%増)と爆発的に伸長。循環型医療連携の構築が進み、疾患認知率も33%まで向上しています。認知症領域での「地域連携MR」や、エコナビスタ社との連携を通じたデジタルプラットフォーム担当など、新しいMRのあり方を追求できる環境です。

注目職種:中枢神経領域MR、地域医療連携コーディネーター、デジタルヘルス事業開発

アメリカス医薬品事業

事業内容:米国・カナダ等でのレケンビ、レンビマ等の販売・マーケティング活動。

業績推移:売上収益1,417億円(前年同期比+3.4%)、セグメント利益832億円(同+4.8%)。

注目ポイント:円高影響を除いた現地通貨ベースでは8.1%の増収。血液バイオマーカー(BBM)の普及や皮下注オートインジェクター製剤の上市により、診断・治療が一般化する「パラダイムシフト」が進行中です。米国市場でのマーケットアクセスや、新製品ローンチの専門性が高く評価されるフェーズにあります。

注目職種:グローバルマーケティング、マーケットアクセス、メディカルアフェアーズ

中国医薬品事業

事業内容:中国市場における主要製品の展開。JD Healthとのオンライン連携も推進。

業績推移:売上収益662億円(前年同期比+10.9%)、セグメント利益321億円(同+5.2%)。

注目ポイント:レケンビの需要拡大に加え、代理店による関税リスク対応の在庫積み増しもあり大幅増収。オンライン健康プラットフォーム「銀髪通」の利用者数が62万人に急拡大するなど、最先端のデジタルヘルスケアが社会実装されています。巨大市場でのダイナミックな事業推進を経験したい人材に最適です。

注目職種:中国市場戦略企画、オンライン診療プラットフォーム開発、サプライチェーン管理

EMEA医薬品事業

事業内容:欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア地域での医薬品販売。

業績推移:売上収益388億円(前年同期比▲1.8%)、セグメント利益171億円(同▲10.3%)。

注目ポイント:2025年8月にオーストリア、9月にドイツ等でレケンビを新発売しました。下期にはさらなる成長に向けた構造改革費用の発生を予定しており、組織の再編・効率化を主導するコーポレート部門や、欧州での新薬上市プロセスの立ち上げを担う人材が必要とされています。

注目職種:欧州マーケットマネージャー、薬事申請エキスパート、組織開発

イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業

事業内容:韓国、台湾、インド、アセアン、中南米等の新興国・成長市場での事業。

業績推移:売上収益341億円(前年同期比+15.7%)、セグメント利益169億円(同+23.0%)。

注目ポイント:全地域中で最高の成長率を記録。レンビマが20.3%増、アリセプトも安定成長。台湾、シンガポール、メキシコ等でレケンビの承認が相次いでおり、多様な規制環境や商慣習に対応しながら事業を急拡大させる海外営業・経営管理のプロフェッショナルが求められています。

注目職種:新興国マーケット担当、海外経営管理、ビジネスディベロップメント

その他事業

事業内容:親会社のライセンス収入および医薬品原料などに係る事業。

業績推移:売上収益67億円(前年同期比▲43.8%)、セグメント利益31億円(同▲62.3%)。

注目ポイント:ライセンス収入の変動により減益となっていますが、エーザイの知的財産戦略を支える基盤事業です。将来の収益源となる戦略的提携やアライアンスマネジメントにおいて、法務や知財のバックグラウンドを持つ専門人材の需要は安定しています。

注目職種:アライアンスマネージャー、知的財産管理、ライセンス法務

3 今後の見通しと採用の注目点

レケンビの普及を加速させる「二大ゲームチェンジャー(血液診断・皮下注製剤)」を武器に、AD診断・治療の身近化を推進します。
レケンビ売上推移と予想

出典:2025年度第2四半期(中間期)決算説明会資料 P.9

2026年3月期の後半に向けて、アルツハイマー病(AD)領域での圧倒的な市場地位確立を狙います。米国では2025年10月にレケンビの皮下注製剤(オートインジェクター付き)を維持療法向けに上市。自宅投与を可能にすることで通院負担を大幅に軽減し、長期継続率の向上を図ります。さらに、2026年1月からは米国で血液バイオマーカー(BBM)の新たな保険償還率が適用される予定であり、診断のハードルが劇的に低下します。

研究開発では、レカネマブとタウ標的抗体「E2814」の併用療法やプレクリニカルAD(無症状期)を対象とした試験も進行中で、次世代治療法の確立を追求しています。採用面では、医療連携を加速させるPCP(プライマリ・ケア医)専門MRの増強や、大規模なエデュケーションプログラムを推進する企画職、さらには認知症プラットフォームのコアとなるSaaS型サービスの開発人材など、多岐にわたる専門性が必要とされています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

エーザイの最大の魅力は、自社のhhc理念に基づき「認知症のトータルソリューション」を自ら創出している点です。エコナビスタ社の買収により、単なる薬の提供者から「早期診断・見守り・治療」を一貫して支える存在へと進化しています。この大きな変革期に、「薬×デジタル」で患者様のQuality of Lifeの向上にどう貢献したいかを具体的に語ることで、経営層の戦略と強く共鳴する志望動機となります。

Q&A

面接での逆質問例

・「レケンビの皮下注製剤や血液診断の普及により、現場のMRにはどのような新しい専門性や活動の質が求められるようになりますか?」
・「エコナビスタ社との統合による認知症プラットフォーム構築において、中途採用者に期待される異業界の視点やスキルは何でしょうか?」
・「EMEA地域で予定されている構造改革は、組織のどのようなアジリティ(機敏性)向上を目的としたものですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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個々のライフスタイルに合わせた働き方ができる

在宅勤務が可能で、個々のライフスタイルに合わせた働き方ができるのが魅力です。 今では社員同士のコミュニケーションも円滑で、働きやすい環境が整っています。 有給休暇の取得も比較的自由で、上司も積極的に休暇を取ることを推奨しているため、プライベートの時間を大切にすることができます。 特に、連休を利用してリフレッシュする社員が多く、仕事とプライベートのバランスを取りやすいと感じています。 全体的に、社員の働きやすさを重視した制度が整っており、安心して働ける職場です。

(30代後半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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年功序列の文化が根強く残っている

年功序列の文化が根強く残っているため、個人の適性によっては合わない場合もあるかもしれません。

(40代前半・コンサルティング営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結) 2026年3月期中間期
  • 2025年度第2四半期(中間期)決算説明会資料 2026年3月期中間期

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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