0 編集部が注目した重点ポイント
① 新京成電鉄の吸収合併を完了
2025年4月にグループの完全子会社であった新京成電鉄の吸収合併を完了し、松戸線として直通運転等の利便性向上や営業力強化を図っています。また、バス・タクシー等の事業においても中間持株会社体制への移行を完了させており、グループ全体の構造改革が着実に進展しています。
② 「イオンモール津田沼 South」を開業
イオンとの資本業務提携における第一弾の取り組みとして、新津田沼駅周辺のランドマークとなる新たな商業施設を2026年3月に開業しました。外部環境変化への耐性が強い事業ポートフォリオの構築に向け、第2の柱である不動産業の強化を力強く推進しています。
③ 成田空港機能強化へ投資を加速
将来の発着枠50万回化や新旅客ターミナル供用を見据え、2028年度運行開始予定の新型有料特急の導入や成田スカイアクセス新線整備の検討など、中長期的な企業価値向上に向けた大型投資を本格的にスタートさせています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会.pdf P.2
営業収益
332,424百万円
前年同期比 +4.1%
営業利益
33,974百万円
前年同期比 -5.6%
経常利益
58,605百万円
前年同期比 -5.1%
親会社株主に帰属する当期純利益
48,023百万円
前年同期比 -31.4%
2026年3月期の通期連結業績は、インバウンド需要の増大に伴い成田空港輸送(スカイライナー等)が増加したほか、不動産業での新規賃貸物件の寄与により、営業収益は前年比+4.1%の増収を達成しました。一方で、人件費の増や事業再編に伴う一時的な費用の増加により、営業利益は減益となっています。
純利益については、昨年度に関係会社株式の売却に伴う特別利益を計上したことによる反動減により大幅なマイナスに見えますが、本業の収益基盤は着実に拡大しており、今後の成長に向けた構造改革も概ね順調に進展していると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会.pdf P.6
運輸業
事業内容:鉄道、バス、タクシーなどの交通ネットワークによる旅客輸送サービスを提供しています。
業績推移:成田空港輸送の増加で営業収益は205,271百万円(+4.3%)と伸長しましたが、人件費・事業再編費用増で営業利益は減益となりました。
注目ポイント:成田空港発着の輸送人員が過去最高を更新しており、環境に配慮した新型車両「3200形」やEVバス・タクシーの導入など、サステナブルなインフラ構築に向けた技術・企画系人材の活躍余地が広がっています。
流通業
事業内容:スーパーマーケット事業(京成ストア)や百貨店業、駅構内の店舗運営等を展開しています。
業績推移:ストア業での新店効果等により営業収益は61,026百万円(+2.3%)の増収でしたが、人件費増や百貨店業の苦戦で営業減益となりました。
注目ポイント:コミュニティー京成と京成トラベルサービスの吸収合併による体制強化を完了しました。今後は店舗オペレーションの効率化や地域ニーズに即した新業態開発を推進できる店舗開発・マーケティング人材が求められます。
不動産業
事業内容:沿線を中心とした不動産賃貸、マンションなどの分譲・販売、物件管理を行っています。
業績推移:新規物件の稼働や中高層住宅の引き渡しが寄与し、営業収益は39,368百万円(+8.1%)、営業利益も増益を達成しました。
注目ポイント:「イオンモール津田沼 South」の開業や新鎌ヶ谷駅周辺の複合開発など、戦略投資枠を活用した大型案件が次々と具現化しています。沿線価値向上を担う不動産開発やプロパティマネジメントのプロフェッショナルが中核として活躍できる環境です。
レジャー・サービス業
事業内容:ホテル業(京成ホテルミラマーレ等)、飲食・映画業を展開し、観光・レジャー需要に応えています。
業績推移:インバウンドの誘致奏功等により営業収益は17,764百万円(+3.7%)と増収を確保しましたが、営業利益は微減となりました。
注目ポイント:アジア圏の旅行代理店への営業強化や、コンセプトルームなどの体験型コンテンツ拡充を進めています。観光振興戦略を企画・推進できる人材が求められます。
建設業
事業内容:鉄道関連の土木工事、駅舎や商業施設などの建築工事を請け負っています。
業績推移:グループ内外からの受注が拡大し、営業収益は43,014百万円(+18.7%)、営業利益も堅調に増益となりました。
注目ポイント:本線荒川橋梁の架替事業や新鎌ヶ谷駅前の商業施設建設など、社会インフラを支える大規模プロジェクトが進行中であり、施工管理や設計人材が長期的に活躍できる基盤があります。
その他の事業
事業内容:鉄道車両や自動車の保守・整備など、交通インフラの安全を後方支援する事業を展開しています。
業績推移:整備需要等を着実に取り込み、営業収益は11,993百万円(+1.7%)、営業利益は+38.0%と大幅増益を達成しました。
注目ポイント:運輸業を足元で支える重要なセグメントであり、安全性向上や業務効率化に寄与する専門性の高い技術を持った人材が評価される領域です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会.pdf P.24
次期(2027年3月期)の通期予想は、営業収益359,800百万円と+8.2%の増収を見込む一方、人件費や電力料等のコスト増を想定し営業利益は減益を予想しています。ただし、これは事業縮小ではなく、むしろ未来に向けた積極的な体質変革の表れと捉えるべきです。
特に注目すべきは、第2の柱と位置づける不動産業の利益比率拡大と、成田スカイアクセス新線整備や新旅客ターミナルに向けた中長期的な投資計画です。これに伴い、不動産開発、沿線まちづくり、交通インフラのDX推進などを牽引できる即戦力人材の需要が極めて高まっており、転職者にとってはグループの歴史的転換期に裁量を持って参画できる魅力的なタイミングと言えます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
面接では、新京成電鉄の統合や各種事業再編によって生まれる「グループ連携のシナジー」にどう貢献できるかを語ることが重要です。特に、成田空港の機能強化に伴うグローバルなインバウンド対応や、不動産業を通じた沿線価値向上に自身のスキル(プロジェクト推進力やデジタル知見など)を掛け合わせるストーリーが面接官の強い関心を引くでしょう。
面接での逆質問例
- 「バス・タクシー事業の中間持株会社化など組織再編が急速に進んでいますが、中途入社者がスムーズにパフォーマンスを発揮するために現場で最も期待されているマインドセットは何でしょうか?」
- 「中期経営計画『D2プラン』で示されている外部環境変化への耐性強化に向け、私の〇〇での経験を新規開発プロジェクトにどう活かせるか、お考えをお聞かせいただけますか?」
- 「新型有料特急の導入に向けた準備など、部署を超えた協働が必要になると思いますが、社内の人事交流や連携体制はどのようになっていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
働いた分に応じてきちんと給料に反映される
働いた分に応じてきちんと給料に反映されるので不満はない。査定についても、スピードは早くないもののある程度は経験年数によって上がっていくので生活設計は比較的たてやすい方だと思われる。
(20代後半男性・物流サービス・正社員) [キャリコネの口コミを読む]大企業なので法定の福利は完備されている
腐っても大企業なので法定の福利は完備されている。だがそれ以外の福利は現在上層部によってどんどん廃止されている。かつてあった保養所や契約病院も廃止され、カフェテリアプランも導入を辞めてしまった。
(20代前半男性・物流サービス・正社員) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算説明会資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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