0編集部が注目した重点ポイント
①自己資本比率16.8%へ前倒しで回復させる
島根原子力発電所2号機の再稼働や電力販売量の増加により、財務基盤の回復が進みました。目標としていた連結自己資本比率15%以上を1年前倒しで達成し、当期末には16.8%まで回復したことで、事業基盤の安定化に向けた大きな前進を示しています。
②2026年度よりROIC経営へ本格移行する
資本効率を意識した経営管理を強化するため、事業別に投下資本利益率(ROIC)目標を設定しました。総合エネルギー事業で3%以上、送配電事業で2%以上を目指し、事業ポートフォリオ最適化や資産効率化の推進を図ります。
③配当方針にDOEの考え方を導入する
2026年度より株主資本配当率(DOE)の考え方を導入し、島根3号機の営業運転開始まではDOE2%を目指す方針を発表しました。2026年度の年間配当予想は1株あたり30円とし、財務回復と安定的な株主還元の両立を目指します。
1連結業績ハイライト
出典:2025年度 決算説明会 P.1
売上高(営業収益)
1,442,302百万円
前年同期比: ▵5.7%
営業利益
90,216百万円
前年同期比: ▵30.1%
経常利益
80,225百万円
前年同期比: ▵37.6%
親会社株主に帰属する当期純利益
68,539百万円
前年同期比: ▵30.4%
※燃料費調整制度の期ずれ影響:燃料価格の電気料金への反映タイムラグによる利益影響(2025年度は+100億円程度)。
2026年3月期通期の連結業績は、小売販売電力量の増加(前年度比8.9%増)があったものの、燃料価格低下に伴う燃料費調整額の減少などにより減収となりました。利益面では、島根原子力発電所2号機の稼働再開や需要獲得による総販売電力量の増(前年度比9.8%増の568.1億kWh)などの好転要因があったものの、卸・小売市場での競争進展や送配電事業の修繕費増加などにより、営業利益・純利益ともに前年度比で減益となりました。
次期(2027年3月期)通期業績予想については、売上高1兆4,900億円(前期比3.3%増)、営業利益520億円(同42.4%減)、経常利益400億円(同50.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益310億円(同54.8%減)を見込んでおり、燃料費調整制度の期ずれ差損(▵260億円程度)や原子力発電所の定期点検による稼働減少を踏まえた計画通りの着実な進捗評価となっています。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 決算説明会 P.6
総合エネルギー事業
事業内容:中国電力、株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス等による発電・電力販売および総合エネルギー供給。
業績推移:売上高1,314,300百万円(前年度比93,700百万円減)、営業利益70,200百万円(同24,900百万円減)。
注目ポイント:島根2号機の稼働や総販売電力量の増加があったものの、燃料費調整額の減少や市場競争進展により減益となりました。瀬戸内コンビナートでの自家発電から系統受電への切替需要獲得や、脱炭素化に向けた島根3号機・柳井新2号機の建設推進など、エネルギー・ソリューション展開と大型電源開発を担う専門人材が不可欠です。
送配電事業
事業内容:中国電力ネットワーク株式会社、株式会社電力サポート中国等による一般送配電事業および関連保守。
業績推移:売上高473,800百万円(前年度比37,600百万円減)、営業利益12,000百万円(同13,100百万円減)。
注目ポイント:基準接続託送収益の減少や物価上昇に伴う修繕費増加により減益となりましたが、次世代ネットワーク整備やダイナミックレーティング等の系統技術高度化を進めています。地域インフラの安定供給とレジリエンス強化を支える技術者が求められています。
情報通信事業
事業内容:株式会社エネコムによる電気通信事業、クラウドサービス、データセンターサービス、DX支援等。
業績推移:売上高49,800百万円(前年度比400百万円増)、営業利益4,800百万円(同100百万円増)。
注目ポイント:受託収益増や新規顧客獲得により増収増益を達成しました。電力バリューチェーンを支えるIT基盤にとどまらず、地域の法人・自治体向けデータセンターやDX支援など、地域社会のデジタル高度化を推進するエンジニアの活躍領域が拡大しています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 決算説明会 P.20
中国電力グループは、2030年度までの実行計画「Action Plan 2030」をスタートさせ、2030年度連結経常利益1,100億円(燃調期ずれ除き)、総販売電力量600億kWh以上を目標に掲げています。島根3号機や柳井新2号機をはじめとする大型電源開発、次世代送配電ネットワークの整備に2026年〜2030年で1.7兆円規模の投資を予定しています。
また、投資回収の予見性を高める「長期脱炭素電源オークション」の活用や、GX推進機構の債務保証を活用したトランジションローンの資金調達など、高度な財務戦略を実行しています。地域需要開拓や脱炭素ビジネス、先端IT技術の導入を進めるにあたり、専門性を持った中途人材の獲得が大きな焦点となっています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
インフラとしての安心・安全な電力供給と、瀬戸内地域の自家発電切り替えなどの地域特有のGX・電化需要の創出にどう貢献できるかを示すことが有効です。「Action Plan 2030」におけるROIC経営への本格移行や脱炭素投資への理解を深め、自身の専門スキル(技術開発、営業戦略、金融・財務、IT等)が中国電力グループの成長変革にどう直結するかを論理的に語りましょう。
面接での逆質問例
- 2026年度からのROIC経営導入にあたり、現場における投資判断や収益管理プロセスはどのように刷新されていますか?
- 瀬戸内コンビナートを中心とした自家発電からの系統切り替えにおいて、総合エネルギー・ソリューション提案で重視している強みは何ですか?
- 「中国電力はもっと変わろうプロジェクト」など企業文化変革が進む中、中途入社者が迅速に馴染み力を発揮できるサポート体制について教えてください。
5転職者が知っておきたい現場のリアル
社宅は安価で借りられます
会社の生協でゴールドカードを作ることができ、飛行機に乗る際にラウンジに入れます。保険も団体保険に加入できるので、お得になります。
(30代前半・営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年度 決算説明会資料



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