0編集部が注目した重点ポイント
① 売上高・営業利益が過去最高を更新
国内の設備市場および北米・アジア市場での需要が堅調に推移し、売上高は前年比13.5%増、営業利益は4.5%増と、共に過去最高を更新しました。特に主力製品である省エネ・高効率のスマッシュポンプの国内外での販売拡大が増収に大きく貢献しています。
② 富士丸産業を完全子会社化し事業基盤を強化
防災分野での排水設備設置事業の強化に向け、2026年3月に富士丸産業を完全子会社化しました。これにより、ポンプのレンタルから施工、保守メンテナンスまでの一貫体制が確立され、拡大するインフラ需要の取り込みと収益性の向上が期待されています。
③ 欧州子会社の構造改革に伴う特別損失を計上
欧州子会社であるZENIT社において、外部環境の悪化や生産性向上に向けた設備投資計画に伴い将来収益性の見通しを修正し、のれん等の減損損失を特別損失として計上しました。今後は新体制の下で構造改革を推進し、日伊の技術シナジーを通じた収益力回復を図ります。
1連結業績ハイライト
出典:鶴見製作所_決算説明会資料_2026年3月期 P.6
売上高
77,227百万円
前年同期比 +13.5%
営業利益
10,715百万円
前年同期比 +4.5%
経常利益
13,603百万円
前年同期比 +29.6%
親会社株主に帰属する当期純利益
5,160百万円
前年同期比 -41.2%
当期(2026年3月期通期)の連結業績は、主力製品であるスマッシュポンプの国内外での販売拡大や円安進行による為替差益が大きく寄与し、売上高および営業利益、経常利益が過去最高を更新しました。一方で純利益については、欧州子会社ZENIT社に関する減損損失等(特別損失)を計上したため減益となっています。
通期の進捗評価としては、事前の事業計画に対して概ね順調に着地したと評価できます。外部環境の変化による一時的な減損リスクを吸収しながらも、本業であるポンプ事業の需要が底堅く推移しており、同社の強固な経営基盤が確認できる結果となりました。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:鶴見製作所_決算説明会資料_2026年3月期 P.10
日本
事業内容: 建設機械市場や設備機器市場、官公庁インフラ向けのポンプ製造・販売を展開。
業績推移: 売上高57,555百万円(前年同期比+2.7%)、セグメント利益8,431百万円(同+9.2%)。
注目ポイント: 労働安全対策や環境配慮へのニーズが高まる中、省エネ・省人化に寄与するスマッシュポンプが高く評価されています。富士丸産業の子会社化により保守・メンテ体制も強化されており、国内インフラを支える技術営業や施工管理の専門人材が求められています。
注目職種: 国内営業、技術サポート、施工管理スタッフ
北米
事業内容: アメリカ・カナダを中心に、鉱山市場や小型建設用ポンプを提供。
業績推移: 売上高15,560百万円(前年同期比+26.9%)、セグメント利益1,466百万円(同+7.0%)。
注目ポイント: 米国での関税措置による一時的な影響はあったものの、民間および自治体双方から防爆規格に対応した汚水ポンプの需要が急拡大しています。北米特有の規格に対応し、高い信頼性を武器にシェア拡大を推進するグローバル営業人材の活躍余地が広がっています。
注目職種: 海外営業、製品企画、品質保証担当
アジア
事業内容: ASEAN諸国のインフラ需要や設備・畜産市場向け製品を展開。
業績推移: 売上高17,290百万円(前年同期比+10.3%)、セグメント利益1,910百万円(同+7.4%)。
注目ポイント: 水インフラ中心の既存領域に加え、タイに新たな駐在員事務所を開設しました。真空ポンプや圧縮機を軸に石油化学・発電分野へ事業領域を拡張しており、東南アジア全域で多角的な市場開拓を牽引できる事業開発人材への期待が高まっています。
注目職種: 事業開発担当、海外マーケティング、セールスエンジニア
欧州
事業内容: トンネル工事等インフラ市場向け建設ポンプを展開。ZENIT社を連結。
業績推移: 売上高6,815百万円、セグメント損失311百万円。(注:前年同期は未連結期間を含むため単純比較不可)
注目ポイント: 降水量の減少や地政学的リスクを受け、特別損失を計上する厳しい局面となりました。しかし、ZENIT社の防爆技術と自社のスマッシュ機構を掛け合わせた高付加価値製品の開発が進んでおり、構造改革とシナジー創出を通じて欧州市場の巻き返しを図る変革人材が求められています。
注目職種: グローバル経営企画、技術開発エンジニア
その他
事業内容: 中国等の現地法人を通じた事業活動。
業績推移: 売上高6,600百万円(前年同期比+1.0%)、セグメント利益989百万円(同+23.3%)。
注目ポイント: 中国市場での不動産不況等の影響を受け売上は微増にとどまりましたが、利益率の高いプロジェクト案件が着実に完了したことで大幅な増益を確保し、堅実な事業運営を維持しています。
注目職種: 現地プロジェクトマネージャー、法人営業
3今後の見通しと採用の注目点
出典:鶴見製作所_決算説明会資料_2026年3月期 P.24
次期(2027年3月期)の連結業績予想は、売上高77,800百万円、営業利益7,300百万円を見込んでいます。中東情勢の長期化による樹脂や塗料等の原材料価格高騰、および調達不安定化リスクを織り込んでおり、微増収・営業減益の慎重な見通しを立てています。しかし、これらは外部環境の変動によるものであり、本業の成長意欲は衰えていません。
成長戦略として、高付加価値製品の拡販やチリ・タイの新拠点を足がかりとした海外市場の開拓を推進するほか、台湾工場での自動化ライン増強など積極的な成長投資を継続しています。また、スキル認定制度や従業員持株会向け株式付与など人的資本の強化にも注力しており、グローバル展開と構造改革を牽引し、同社の変革期を共に乗り越える意欲的な人材が強く求められています。
4求職者へのアドバイス
志望動機作成のヒント
鶴見製作所は、国内トップシェアの水中ポンプ技術を強みに、世界中の社会インフラを支える高い社会貢献性を持つ企業です。「スマッシュポンプ」による環境課題へのアプローチや、チリ・タイなど新拠点を軸としたグローバル展開に参画したいという熱意をアピールすることが重要です。また、生産工程の自動化や保守体制の高度化など、現場の具体的な課題解決に貢献できるスキルやビジョンを示すと、より説得力のある志望動機になります。
面接での逆質問例
「チリやタイでの新拠点開設など海外市場の開拓を加速されていますが、これらの事業拡張において中途採用者が特に期待される役割や、現地チームとの連携で重視しているポイントについて教えてください。」
「富士丸産業の子会社化により、レンタルから施工・保守までの一貫体制を確立されましたが、インフラ・防災分野でのサービス展開における直近の課題と、現場に求められる対応力についてお伺いできますでしょうか。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
単身赴任の場合は100%無期限など、細かく決められている
福利厚生は充実していると思う。ただ企業と契約しているリゾート設備などは誰が利用しているのかというくらい、周囲から利用者の声を聞かなかった。家賃補助もあるが、規定が少々難しい。本拠地(大阪または は東京)から転勤した場合は7年間、8割の補助が出る。(上限額あり)その他にも本拠地に帰ってきたら1年は補助が出るや単身赴任の場合は100%無期限など、細かく決められている。
(30代後半男性・研究開発・正社員) [キャリコネの口コミを読む]会社規模や売上、利益率を考えると、妥当か少し下かと感じる
年収は30代半ばで500万を越えるくらい。高くもなく、低くもなく、会社規模や売上、利益率を考えると、妥当か少し下かと感じる。管理職になったとしても急激に給与が上がるということもない。ただ管理職(課長)および50歳以上は年棒制となる。
(30代後半男性・研究開発・正社員) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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