0 編集部が注目した重点ポイント
① 2026年4月に「環境・都市開発事業本部」を新設し組織を統合する
西松建設は2026年4月より従来の「アセットバリューアッド事業本部」と「地域環境ソリューション事業本部」を統合し、新たに「環境・都市開発事業本部」を設立します。不動産開発と再生可能エネルギー事業の知見を一体化させる組織改編であり、脱炭素・都市開発領域におけるキャリア機会の拡大が期待されます。(注:過年度の事業構造とは管理体制が変更となります)
② 2026年3月期営業利益は280億円で前期比32.8%増を達成する
国内建築工事における「収益改善プラン」の進捗と大型案件での設計変更獲得が寄与し、連結営業利益は前期比32.8%増の280億円へ急伸しました。資材高騰や人件費上昇の局面においても採算性を着実に向上させるなど、本業の稼ぐ力の強靭化が鮮明となっています。
③ 政策保有株式売却等により親会社純利益は前期比37.2%増となる
資本効率の改善に向けて政策保有株式の売却を推進した結果、投資有価証券売却益83億円を特別利益に計上しました。これにより親会社株主に帰属する当期純利益は前期比37.2%増の240億円に達し、自己資本利益率(ROE)も13.1%へ向上しました。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明資料(Fact Book) P.1
売上高
3,960億円 (+8.0%)
営業利益
280億円 (+32.8%)
経常利益
273億円 (+35.4%)
親会社純利益
240億円 (+37.2%)
西松建設の2026年3月期連結業績は、売上高が3,960億30百万円(前期比8.0%増)、営業利益が280億29百万円(前期比32.8%増)と力強い成長を遂げました。特に国内建築事業において「収益改善プラン」が期首計画以上に進捗し、大型案件の設計変更獲得も相まって完成工事総利益率が大きく向上したことが主要因です。
通期業績の評価として、期首時点の連結営業利益予想210億円に対して実績は280億円に達し、計画を大幅に超過達成して極めて順調な着地となりました。政策保有株式売却に伴う特別利益計上も加わり、財務基盤の強化と高い資本効率が両立された事業展開となっています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明資料(Fact Book) P.6
土木事業(国内土木)
【事業内容】
国内における道路、トンネル、ダムなどのインフラ建設工事の請負及び関連事業を総合的に展開しています。
【業績推移】
売上高は1,219億4百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は91億20百万円(前期比3.2%増)と順調に拡大しました。
【注目ポイント】
豊富な手持ち工事の順調な進捗と竣工工事での設計変更獲得が寄与しました。トンネル施工の自動化や覆工再生技術など先端技術の開発を推進しており、実証実験フェーズに伴い技術開発・施工管理人材の需要が急増しています。
■ 注目職種:土木施工管理、自動化技術開発エンジニア、総合評価提案技術者
建築事業(国内建築)
【事業内容】
オフィス、複合施設、大型物流施設、データセンターなどの建築工事の請負および企画・設計を行っています。
【業績推移】
売上高は2,167億39百万円(前期比12.1%増)、セグメント利益は137億90百万円(前期比114.7%増)と大躍進しました。
【注目ポイント】
「収益改善プラン」の徹底により資材・労務価格を適切に反映した工事比率が上昇し、利益率が劇的に改善しました。大型手持工事の着実な進捗に向け、現場を牽引する建築施工管理や設備エンジニアの活躍機会が拡大しています。
■ 注目職種:建築施工管理、構造・設備設計エンジニア、積算・購買担当
国際事業
【事業内容】
東南アジアを中心とする海外市場において、ODA土木インフラ工事や日系・外資顧客向け建築工事を担います。
【業績推移】
売上高は362億90百万円(前期比22.0%減)、セグメント損失23億63百万円(前期は8億2百万円の損失)となりました。
【注目ポイント】
案件の受注期ずれが影響したものの、フィリピンでマニラ地下鉄105工区などの大型案件を獲得しました。タイのエンジニアリング会社との資本業務提携によりワンストップ体制を強化しており、グローバルインフラ・プロジェクト人材を求めています。
■ 注目職種:海外土木施工管理、海外事業開発、グローバル契約管理プロ
アセットバリューアッド事業
【事業内容】
不動産の販売・賃貸、資産価値向上(バリューアッド)型開発、アセットマネジメント事業を手掛けています。
【業績推移】
売上高は254億87百万円(前期比5.9%減)、セグメント利益は77億30百万円(前期比3.4%増)となりました。
【注目ポイント】
(注:2026年4月より環境・都市開発事業本部へ統合)高利益率の物件販売が寄与し増益を達成しました。インフレ耐性の高いアセットへの投資やポートフォリオ刷新を推進しており、不動産開発や資産運用の専門ノウハウを持つ人材が求められます。
■ 注目職種:不動産開発プロデューサー、アセットマネージャー、用地仕入れ職
地域環境ソリューション事業
【事業内容】
再生可能エネルギー(バイオマス、太陽光、小水力)事業や地域課題解決型のまちづくり事業を推進しています。
【業績推移】
売上高は7億48百万円(前期比40.0%増)、セグメント損失は8億5百万円(前期は7億34百万円の損失)となりました。
【注目ポイント】
(注:2026年4月より環境・都市開発事業本部へ統合)発電事業の稼働により増収となった一方、先行投資が継続。熊本県での小水力発電参画など脱炭素事業を本格化させており、GX・エネルギー事業開発人材に注力しています。
■ 注目職種:再エネ事業開発ディレクター、GX推進エンジニア、PPP・まちづくり企画
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明資料(Fact Book) P.12
西松建設の2027年3月期通期業績予想は、連結売上高4,400億円(前期比11.1%増)、営業利益285億円(前期比1.7%増)を見込んでおり、主力の国内建設事業の着実な進捗により増収増益基調を維持する計画です。新たに策定された「西松-Vision 2035」および「中期経営計画2028」では、基盤事業の領域拡大に向けた積極的な投資・M&Aの推進を掲げています。
また、株主還元においては自己資本配当率(DOE)5%程度の方針を継続し、2027年3月期の年間配当金は1株あたり250円(前期比20円増)を予定しています。強固な財務健全性を背景に、建設DXや環境開発分野での外部パートナーシップ・M&Aが進むため、経営戦略や事業拡大を牽引する変革人材の採用強化が期待されます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
西松建設は、資材高騰が続く市場環境下において「収益改善プラン」を成功させ、営業利益280億円(前期比32.8%増)を達成した実効性の高い経営基盤を有しています。また、2026年4月に「環境・都市開発事業本部」を新設するなど、既存の建設枠にとらわれない事業創造へシフトしています。面接では「収益性の高い事業構造への改革ノウハウ」や「脱炭素・都市開発領域でのシナジー創出」に貢献したい姿勢を伝えると強い訴求力になります。
面接での逆質問例
「新設された環境・都市開発事業本部において、アセットバリューアッドと再エネ事業の統合による具体的なプロジェクト展開や、中途採用者に期待されるリード役割について教えていただけますか?」
「『西松-Vision 2035』で掲げる積極的な成長投資やM&A戦略において、現場や事業部門におけるインテグレーション(PMI)や人材育成の取り組み状況を伺いたいです。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
年功序列の文化が根強く残っており
年功序列の文化が根強く残っており、これが安定性をもたらす一方で、柔軟な成長を阻む要因にもなり得ます。
(20代後半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明資料(Fact Book)



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