ハリマ化成グループの転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

ハリマ化成グループの転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

ハリマ化成グループの2026年3月期通期決算は、海外での販売好調や価格改定により大幅な増益を達成。「なぜ今ハリマ化成グループなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

営業利益が前期比57.6%の大幅増を達成

当通期において、連結売上高が1,037億6千3百万円(前期比2.7%増)となったことに加え、営業利益は32億8千3百万円と前期比57.6%の大幅な増益を達成しました。販売数量の増加や販売価格の改定が奏功し、収益性が大きく向上しています。

製紙用薬品が米国での販売先増加で伸長

主力の一つである製紙用薬品事業において、米国での販売先拡大に伴い販売数量が増加しました。国内でも販売価格の改定による効果が現れており、セグメント全体で前期比19.6%増の25億3千8百万円という力強い利益成長を牽引しました。

海外売上高比率が58.9%に達し展開が加速

北米や欧州を中心にグローバルでの製品提供が順調に推移し、海外売上高比率は58.9%に達しました。特に南北アメリカ地域がグループ最大の市場となっており、世界市場を舞台にした専門人材へのキャリア機会が広がっています。

1 連結業績ハイライト

主力事業での拡販と価格改定の効果が表れ、全社的な増収とともに利益水準が大幅に改善しています。
主要財務指標

出典:ハリマ化成グループ_決算説明会資料_2026年3月期 P.1

売上高

103,763百万円

前期比 +2.7%

営業利益

3,283百万円

前期比 +57.6%

経常利益

2,996百万円

前期比 +125.2%

当期純利益

2,345百万円

前期比 +207.5%

当通期の連結業績は、売上高が1,037億6千3百万円となり、前期に比べ27億5千6百万円(2.7%)の増収を達成しました。利益面では、原材料価格高騰による影響を吸収するための販売価格への転嫁や新製品の拡販が進んだことで、営業利益は前期比57.6%増の32億8千3百万円と大幅な増益を記録して堅調に着地しました。海外の経済環境が不透明な中でも北米を中心に好調な需要を取り込んでおり、今後のさらなる収益基盤の強化に向けた成果が表れています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

コアとなる4つのセグメントに加え、グローバルでの事業体制がどのように業績を支えているかを整理します。
部門別売上高・営業利益

出典:ハリマ化成グループ_決算説明会資料_2026年3月期 P.9

樹脂・化成品

事業内容:塗料用樹脂、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、機能性コーティング剤などの製造販売を行っています。

業績推移:売上高は214億2千万円(前期比1.6%増)、営業利益は14億8千9百万円(前期比262.6%増)となりました。

注目ポイント:国内の販売増加や塗料用樹脂の新製品の拡販が大幅な利益改善に貢献しました。また、ディスプレイに使用される機能性コーティング剤など高付加価値領域のニーズが高まっており、技術営業や研究開発の知見が事業成長に直結する環境です。

注目職種:機能性コーティング剤の研究開発、新製品の技術営業

製紙用薬品

事業内容:紙力増強剤、サイズ剤、塗工剤・バリアコート剤など、製紙プロセスに不可欠な薬品の製造販売を行っています。

業績推移:売上高は287億1千6百万円(前期比2.8%増)、営業利益は25億3千8百万円(前期比19.6%増)となりました。

注目ポイント:米国での販売先増加によるサイズ剤の販売数量増が成長の力強いドライバーとなっています。国内外での販売価格適正化も進んでおり、グローバル市場での顧客開拓と関係構築を担う営業人材の専門性が高く評価されるフィールドです。

注目職種:海外市場向け営業担当、グローバル製品開発エンジニア

電子材料

事業内容:はんだ付け材料、熱交換器用ろう付け材料、半導体レジスト用樹脂などの製造販売を行っています。

業績推移:売上高は137億1千8百万円(前期比3.2%増)、営業利益は3億7千4百万円(前期比2.1%減)となりました。

注目ポイント:海外の自動車用熱交換器の需要増や半導体レジスト用樹脂の市況好調により売上は伸長しました。はんだ事業拡大に伴い人員を増加させて体制強化を図っており、車載・半導体分野でのプロセス改善や品質保証のスペシャリストが求められています。

注目職種:車載・半導体向け材料の品質保証、プロセスエンジニア

ローター

事業内容:粘接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、路面標示塗料用樹脂などの製造販売を行っています。

業績推移:売上高は359億3千1百万円(前期比3.1%増)、営業利益は3千8百万円(前期比93.9%減)となりました。

注目ポイント:北米および南米での路面標示塗料用樹脂が好調に推移し増収に寄与しました。一方で、製造コストの上昇が利益を圧迫しており、コスト構造の抜本的見直しが急務です。生産技術の効率化やグローバルサプライチェーンの最適化を推進する人材が活躍できます。

注目職種:生産技術(コストダウン推進)、海外プラント管理

その他・地域別動向

事業内容:主に不動産管理事業などを行っています。地域別では南北アメリカ、欧州、アジア・オセアニアで事業を展開しています。

業績推移:その他事業の売上高は39億4千6百万円。また、海外売上高の比率は全体の58.9%を占めています。

注目ポイント:南北アメリカの売上高が271億8千万円と最大であり、強固な海外事業基盤がグループ全体を牽引しています。北米での販売好調が続く中、各国の現地法人をサポートし、グローバル規模での管理体制を強化できる管理部門・SCM人材の重要性が高まっています。

注目職種:海外現地法人の管理部門、グローバルSCM担当

3 今後の見通しと採用の注目点

次期計画と投資方針から、中長期的に必要とされる人材像を読み解きます。
通期業績計画

出典:ハリマ化成グループ_決算説明会資料_2026年3月期 P.7

次期(2027年3月期)の通期業績については、売上高1,100億円、営業利益35億円というさらなる成長計画を掲げています。地政学的リスクや為替変動、原材料価格の高止まりなど外部環境は不透明な状況が続きますが、同社は安定した経営基盤を背景に、研究開発活動への投資や生産体制の整備充実に向けた資金投下を積極的に継続する方針を示しています。このため採用市場においては、海外事業のさらなる拡大を推進するグローバル営業やSCMのスペシャリストに加え、高付加価値製品を生み出すための研究開発や、製造プロセスの合理化を担うエンジニアなど、高度な専門性を持つ人材への需要が一段と高まると予想されます。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機作成のヒント

海外売上高比率が6割に迫るグローバルな事業基盤や、研究開発・生産体制の強化へ向けた積極的な投資姿勢に焦点を当てることが有効です。特に環境対応製品や高付加価値分野への展開が進んでいるため、自身の技術的な知見や海外ビジネスの経験が、同社の次なる成長ステップにどう貢献できるかを具体的にアピールすると説得力が増します。

Q&A

面接での逆質問例

  • 「米国を中心とした海外での販売が好調ですが、今後のグローバル展開において、各拠点の現地法人と日本の本社部門はどのような連携体制で進められているのでしょうか?」
  • 「原材料価格の変動や製造コストの上昇といった課題に対し、生産現場や技術部門ではどのようなアプローチでコスト競争力の強化に取り組まれていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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知れば知るほど面白い製品を作っている企業

自社の製品の特長を知り、相手に説明するためにたくさん勉強しなければいけないですが、知れば知るほど面白い製品を作っている企業だなと実感し、営業先での説明にも熱が入り、契約がいただけるとその苦労した時間に応じてやりがいを感じます。

(20代前半男性・代理店営業・正社員) [キャリコネの口コミを読む]
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寮と社宅が完備なため、家賃等に関する福利厚生は非常に優秀

場所によっては寮と社宅が完備なため、家賃等に関する福利厚生は非常に優秀であると思う。一方で、その他の福利厚生や社内環境に関しては特筆するものもない。平々凡々な暮らしを求めるのあれば十分であるが、残業が長引くときもあり、部署によっては大変になることも考えられる。

(20代前半男性・空調設備施工管理・正社員) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • ハリマ化成グループ_決算短信_2026年3月期
  • ハリマ化成グループ_決算説明会資料_2026年3月期

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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ハリマ化成グループは東京証券取引所プライム市場に上場し、松から得られるロジンなどを活用したパインケミカル事業を主力とする化学メーカーです。樹脂・化成品、製紙用薬品、電子材料、ローターなどの事業をグローバルに展開しています。直近の業績では、北米での販売好調などにより、増収増益のトレンドとなっています。