0 編集部が注目した重点ポイント
① 連結経常利益が初の500億円超えを達成する
2026年3月期通期決算において、連結経常利益が前期比+44.8%の506億円となり、グループ初となる500億円超えを達成しました。売上高や各段階利益、受注高も過去最高を更新しており、施工プロセスの変革や採算改善の成果が顕著に表れています。
② タイ企業3社の株式取得で海外事業を強化する
2025年6月30日付でタイの現地法人3社(THS INNOVATIONS等)の株式を取得し、第2四半期より新規連結および持分法適用を行いました。東南アジア地域における施工体制と現地ネットワークが強化され、国際事業の売上高が初の900億円を突破するなどグローバルでのキャリア機会が拡大しています。
③ 初の年間受注高5,000億円超えを目指す
次期となる2027年3月期では、受注高予想を前期比+13.0%の5,200億円に設定し、企業初となる5,000億円の大台突破を狙います。半導体やデータセンター向けなど豊富な営業情報を背景に、更なる施工能力の拡充と成長を推進する方針です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度通期 決算説明資料 P.12
売上高
423,923 百万円
前年同期比 +11.1%
営業利益
47,745 百万円
前年同期比 +47.3%
経常利益
50,642 百万円
前年同期比 +44.8%
親会社株主に帰属する当期純利益
37,470 百万円
前年同期比 +35.6%
2026年3月期の通期連結業績は、大型工場建設を中心とする施工の順調な進捗と採算改善の取り組みが奏功し、売上高が前期比+11.1%、営業利益が同+47.3%、経常利益が同+44.8%と大幅な増収増益を記録しました。
期初における業績予想に対しても大きく上回る着地となり、年間を通してきわめて順調な実績を収めました。オフサイト施工拠点「T-Base」の活用による施工能力拡大や全社最適受注の推進により、売上総利益率は22.1%へと大幅に向上しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度通期 決算説明資料 P.39
設備工事事業
事業内容:空調設備の技術を核に、一般ビルや産業用工場の設備設計・施工・保守サービスを全国および海外で展開しています。
業績推移:売上高415,383百万円(前年同期比+11.2%)、セグメント利益46,766百万円(同+47.4%)と大きく伸長しました。
注目ポイント:半導体工場やデータセンター、医療施設などの旺盛な建設需要を背景に受注が好調です。BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やデジタルツインを活用した施工自動化・省人化を強力に推進しており、先進的な技術を駆使できる施工管理・現場マネジメント人材の重要性が一段と高まっています。
注目職種:空調設備施工管理、BIMエンジニア
設備機器の製造・販売事業
事業内容:高砂熱学工業グループの技術力を生かし、産業用・一般空調機器等の設計・製造・販売を行っています。
業績推移:売上高9,350百万円(前年同期比+9.6%)、セグメント利益907百万円(同+56.5%)となりました。
注目ポイント:設備工事事業との連携により顧客の脱炭素・省エネニーズに応える機器開発を強化しています。水素製造装置「Hydro Creator」の実装や工場排熱利用技術など、独自技術の開発と製品化を担える技術者の需要が拡大しています。
注目職種:空調機器開発エンジニア、機械設計職
その他
事業内容:保険代理店事業など、グループの事業運営を補完するサービスを提供しています。
業績推移:売上高125百万円(前年同期比+5.1%)、セグメント利益80百万円(同3.0%減)となりました。
注目ポイント:主力事業の円滑な拡大を支える周辺業務を展開しています。堅実な経営基盤のもと、グループ全体の安定稼働を裏から支える役割を担っています。
注目職種:コーポレートスタッフ、業務管理職
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度通期 決算説明資料 P.25
2027年3月期の通期連結業績見通しは、売上高4,400億円(前期比+3.8%)、営業利益500億円(同+4.7%)、経常利益520億円(同+2.7%)、当期純利益400億円(同+6.7%)と継続的な最高益更新を目指す計画です。受注高も5,200億円と高い目標を掲げており、豊富な繰越工事高と営業情報を背景にさらなる成長を見込んでいます。
これに伴い、人的資本への投資を本格化させており、平均11.7%のベースアップや初任給引き上げ(大卒30万円)、現場手当の拡充などを実施しています。「環境クリエイター」として自律的に現場変革を推進できる施工管理職や技術スペシャリストの積極採用が続いています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
高砂熱学工業は、オフサイト施工拠点「T-Base」やBIM活用による建設プロセスの変革を牽引しています。また、タイ企業の連結化などグローバル展開も加速中です。志望動機では、前職での現場施工や設計経験をいかに同社の生産性向上やグリーンエネルギー事業に展開できるか、具体的な貢献イメージを伝えることが有効です。
面接での逆質問例
「T-Baseをはじめとするデジタルツールやオフサイト施工の導入により、現場労働時間の短縮や効率化が実際にどのような成果として現れているかお聞かせいただけますか?」
「2025年にタイの3社を連結化されるなど海外展開が加速していますが、今後中途採用者が国際事業や海外プロジェクトへ携わる機会はどのように広がっていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2025年度通期 決算説明資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について



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