0 編集部が注目した重点ポイント
① コア営業利益が期初予想を上回る
薬価改定や後発品参入の逆風を受けつつも、費用最適化によりコア営業利益は期初予想を上回って着地しました。レジリエントな収益構造の構築に成果が出ており、安定的な事業運営を維持しています。
② 新市場を創出する新薬上市を加速
近視進行抑制薬「リジュセア」や緑内障薬「セタネオ」の上市に加え、日本で後天性眼瞼下垂薬「アップニーク」を2026年5月に発売予定です。既存の眼科領域に留まらず、新規市場の創出による成長戦略を推進中です。
③ アジア・中国での提携戦略を拡大
韓国での抗VEGF薬の販売提携が通期で貢献したほか、中国ではアッヴィ社との緑内障製品の独占的流通・販売促進権を取得しました。パートナーシップを通じた海外事業の成長が着実に進展しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度決算説明会 P.4
売上収益
2,916億円 (前年比 -2.8%)
コア営業利益
551億円 (前年比 -7.1%)
営業利益
478億円 (前年比 +2.0%)
当期利益 (親会社帰属)
374億円 (前年比 +3.1%)
※コア営業利益 = IFRSによる業績から製品に係る無形資産償却費等のノンコア収益・費用を除外した、事業活動自体の収益性を示す指標
2026年3月期通期の業績は、売上収益が2,916億円(前年比-2.8%)、コア営業利益が551億円(同-7.1%)となりました。日本国内における薬価改定や主力品の市場拡大再算定、後発医薬品参入の影響を受け減収となりましたが、費用の最適化に努めたことでコア営業利益は期初予想を上回る堅調な着地となりました。
次期(2027年3月期)の見通しとしては、新製品の早期最大化や海外事業の成長により、売上収益3,110億円、コア営業利益590億円の増収増益基調への回復を予想しており、中長期的な成長に向けた事業基盤が整いつつあります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度決算説明会 P.17
日本
事業内容:緑内障、角結膜疾患などの医療用医薬品、および一般用医薬品の開発・販売。
業績推移:売上収益は1,468億円(前年比-11.2%)。薬価引き下げ等の影響を受けましたが、費用最適化で減益幅を最小化しました。
注目ポイント:新製品の早期浸透を図る一方、2026年5月には眼瞼下垂治療薬「アップニーク」を発売予定です。疾患啓発を含めた新たな市場創出を牽引するマーケティング・営業人材の活躍機会が拡大しています。
注目職種:プロダクトマネージャー、MR(眼科専門領域)
中国
(注:当期より「香港」をアジアから中国セグメントへ変更しています)
事業内容:医療用点眼薬(クラビット、ヒアレイン等)を中心とした製品展開。
業績推移:売上収益は300億円(為替影響除外で前年比+0.6%)。流通在庫水準の調整を経て回復基調にあります。
注目ポイント:アッヴィ社との緑内障製品における独占的な流通・販売促進契約が寄与しています。製品ポートフォリオ拡充に伴い、現地でのシェア拡大や提携戦略を推進できる事業開発人材が求められています。
注目職種:事業開発(BD)、アライアンスマネージャー
アジア
事業内容:韓国、東南アジア諸国における眼科製品の展開。
業績推移:売上収益は333億円(為替影響除外で前年比+15.2%)。緑内障やドライアイ製品が堅調に推移し増収を牽引しました。
注目ポイント:韓国における抗VEGF薬の販売提携が通期で貢献し、主要市場での成長が加速しています。地域ごとの医療ニーズに適応した販売戦略を実行できるプロフェッショナルが期待されます。
注目職種:海外営業、リージョナルマーケター
EMEA
事業内容:欧州、中東、アフリカ地域における医療用眼科薬の展開。
業績推移:売上収益は801億円(為替影響除外で前年比+0.4%)。緑内障やドライアイ領域の成長により増収となりました。
注目ポイント:近視進行抑制薬Ryjuneaの上市国を拡大するなど、欧州を中心としたリーダーシップポジションの確立に注力しています。グローバルな薬事・事業戦略を担える人材にとって魅力的な環境です。
注目職種:海外薬事、グローバルブランドマネージャー
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度決算説明会 P.37
中期経営計画(2025-2029年度)の達成に向け、参天製薬は中長期の成長を牽引する医療用医薬品ポートフォリオの充実に注力しています。具体的には、シーズ探索やパイプライン開発、海外市場での事業機会獲得に対し、約1,600億円の積極的な資源投下を計画しています。
次期は増収増益の成長軌道を見込んでおり、特に中国・アジアでの販売提携品の貢献や、日本・欧州での新薬立ち上げが鍵となります。こうした環境下では、新たな事業機会の創出を担う事業開発(BD)担当者や、グローバルでの臨床開発を推進するR&D人材など、高い専門性と国際感覚を備えた即戦力への採用ニーズが高まると予想されます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
眼科領域に特化したスペシャリティ・カンパニーとして、既存領域のシェア維持だけでなく「眼瞼下垂」や「近視」といった新たな市場の創出に挑んでいる点を自身の志望動機に結びつけると効果的です。また、グローバルでの販売提携や戦略的アライアンスといった外部パートナーシップの推進に関心を示すことで、会社の成長戦略への理解をアピールできます。
面接での逆質問例
- 「御社は次期において研究開発や事業開発へ積極的な投資を予定されていますが、私が配属される部署では、今後どのような新規プロジェクトや外部提携に関わる機会があるか教えていただけますでしょうか?」
- 「海外事業の成長、特にアジアや中国での展開が加速していますが、国内業務とグローバルチームとの連携において、現場で求められるコミュニケーションの課題はどのようなものがありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
安定した事業基盤があります
長年の経験とノウハウが蓄積されており、ブランドイメージも確立されているため、安定した事業基盤があります。
(30代後半・コンサルティング営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2025年度決算説明会資料



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