0 編集部が注目した重点ポイント
①次期は半導体市況回復で過去最高業績を予想
2027年3月期は、半導体関連の需要回復が見込まれる高機能製品事業をはじめ各セグメントで堅調な推移を見込み、売上高2,700億円、営業利益450億円と過去最高の更新を予想しています。新基幹システム構築費用を含みつつも高い利益水準を計画しています。
②自動車部品・建材セグメントの収益性が改善
自動車部品事業における生産・販売拠点の集約と効率化、および建材事業における不採算製品の撤退・縮小などの事業構造改革が進展し、両セグメントにおいて営業利益率が約10%台に改善するという明確な成果が出ています。
③戦略投資による成長基盤の強化を推進
中期経営計画の2ndステージにおいて、業務の標準化を図る新基幹システムの構築や、次世代ショールームの開設、さらにはR&D体制を強化する中央研究所構想など、未来に向けた積極的な投資枠を活用して事業基盤を強固にしています。
1 連結業績ハイライト
出典:決算説明会資料 P.8
売上高
2,519億円
前年同期比: -1.8%
営業利益
370億円
前年同期比: -6.8%
経常利益
393億円
前年同期比: -5.6%
親会社株主に帰属する当期純利益
316億円
前年同期比: -1.4%
2026年3月期通期の連結業績は、半導体製造装置向けの需要軟調等の影響を受け、売上高・各段階利益ともに前期比で微減となりました。しかしながら、プラント向けやインフラ向けの需要が下支えしたことに加え、自動車部品や建材事業における構造改革の進展によって収益力の改善が実を結び、概ね堅調な着地となりました。
また、当期は子会社の債権放棄等に伴う税負担の軽減要因もあり、最終的な当期純利益のマイナス幅は小幅にとどまっています。自己資本比率も77.7%と高水準を維持しており、盤石な財務基盤を誇っています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明会資料 P.41
プラント向け工事・販売
事業内容: 各種プラントの保温・保冷・耐火工事等の設計施工や、設備用シール材等の販売。
業績推移: 石油精製・石油化学向け需要が堅調に推移し、売上高795億円(+1.3%)、営業利益120億円となりました。
注目ポイント: 原子力発電所の再稼働に向けた安全対策工事が増加しています。さらに、社会実装が進むLNGやアンモニア、液化水素などの新エネルギー分野への技術展開が活発化しており、大規模プロジェクトを牽引する施工管理や設計エンジニアの需要が高まっています。
注目職種:施工管理エンジニア、プラント設計、新エネルギー関連の技術開発職
工業製品
事業内容: 幅広い産業向けのシール材(ガスケット等)、無機繊維製断熱材、ふっ素樹脂製品の製造・販売。
業績推移: 国内のインフラ向けシール材需要が堅調で、売上高533億円(+0.3%)、営業利益101億円となりました。
注目ポイント: 電子部品製造やAIサーバー向け投資の拡大に加え、フュージョンエネルギー(核融合)や水電解装置向けの先端技術開発パートナーとしての参画が進行中です。特殊環境下での材料技術に関する高い専門性が求められるフィールドです。
注目職種:材料開発エンジニア、技術営業(エレクトロニクス・環境・エネルギー領域)
高機能製品
事業内容: 半導体・液晶製造装置用のふっ素樹脂製部品、無機繊維製断熱製品等の製造・販売。
業績推移: 半導体製造装置向けの需要軟調により、売上高390億円、営業利益69億円と前期比で減少しました。
注目ポイント: 当期は踊り場となりましたが、生成AIの拡大等を背景とする半導体市況の回復を見据え、生産能力を600億円体制へ拡大する設備投資を各拠点で推進しています。差別化製品(クリーンチューブや省エネヒータ)の創出を担う人材が不可欠です。
注目職種:生産技術エンジニア、製品開発、品質保証
自動車部品
事業内容: エンジン等周辺機器用シール材や防音・防熱用機能材などの製造・販売。
業績推移: 国内需要が堅調に推移し、売上高515億円(+0.6%)、営業利益53億円(+17.0%)の増収増益となりました。
注目ポイント: 生産・販売拠点の集約と効率化といった事業最適化活動が大きく進展し、営業利益率が10%台に向上しています。成長市場への的確な資源配分と原価低減活動を推進できるプロセス改善人材の活躍機会があります。
注目職種:生産管理、工程改善エンジニア、法人営業
建材
事業内容: 不燃内装材等の製造・販売および耐火被覆工事等の設計施工。
業績推移: 一部大型物件の工程遅延により売上高は284億円と微減でしたが、営業利益は27億円(+91.8%)と大幅増益を達成しました。
注目ポイント: 不採算製品の撤退や縮小、集約といった事業構造改革が結実し、物流改善等の効果も現れています。収益性が劇的に改善しているフェーズであり、安定した事業基盤の上で営業や施工管理に取り組むことができます。
注目職種:建材営業、施工管理(フリーアクセスフロア・耐火被覆)
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明会資料 P.19
2027年3月期は、中期経営計画「しくみ・130」の第2ステージにあたります。半導体市況の回復など事業環境の好転を見込み、売上高2,700億円、営業利益450億円という過去最高業績の達成を予想しています。この計画には、経営の意思決定迅速化や業務標準化を目的とした「新基幹システム構築プロジェクト(NXプロジェクト)」の関連費用25億円も織り込まれており、盤石な未来への投資を惜しみません。
さらに、「次世代ショールーム」の開設や、技術の中核拠点として「中央研究所構想」の検討を進めるなど、将来のイノベーション創出に向けた布石を打っています。このように全社的な変革期にあるため、DX人材や研究開発のスペシャリストなど、幅広い領域で新しいキャリアを築くチャンスが広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社の「断つ・保つ」というコア技術が、半導体製造装置の高度化や、核融合・水素・アンモニアといった新エネルギー社会の実装に直結している点に注目してください。環境負荷低減や先端産業を裏方から支え、サステナブルな未来を創るという同社の理念と、自身のキャリアビジョンをリンクさせると説得力が増します。
面接での逆質問例
「現在、業務標準化に向けた新基幹システム(NXプロジェクト)の運用開始が控えていますが、配属予定の部署ではどのような変革や業務の効率化が期待されていますか?」など、中期経営計画で掲げられている具体的な施策に触れつつ、現場のリアルな課題や変化への対応について質問すると、意欲と理解度の高さをアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
社員の事を家族の様に考えてくれる
アットホームな雰囲気の中、仕事を任せてもらえる。失敗をしても次の仕事につなげるように上司から言われる。社員の事を家族の様に考えてくれる上司、同僚、部下が多い。雰囲気は非常に良いので、息子さんや娘さんを入社させる人が多い。
(50代前半・海外営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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