0 編集部が注目した重点ポイント
①中東事業を完全売却し経営資源を集中させる
2026年2月に中東事業(スルブカンパニー等)の株式譲渡を完了しました。一時的な損失を計上したものの為替換算調整勘定222億円を取り崩し、リスク資産の整理とグローバルでの経営資源の最適配置を完了させています。
②米国事業好調で経常利益652億円を達成する
米国持分法適用関連会社(ニューコア・ヤマト・スチール)がデータセンター需要や関税強化策を背景に高収益を維持しました。持分法投資損益が474億円へ伸長し、経常利益は前期比19.9%増の652億円と大幅な増益を達成しています。
③タイ拠点の出資比率を70%へ引き上げる
2026年3月にタイ連結子会社(サイアム・ヤマト・スチール)の株式を追加取得し、出資比率を64.18%から70.00%へ拡大しました。中国材に対するアンチダンピング関税の追風を生かし、ASEANでの主力的ポジションを一層固めています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.6
売上高
1,603億円
前年同期比: -4.7%
営業利益
44億円
前年同期比: -60.9%
経常利益
652億円
前年同期比: +19.9%
親会社株主に帰属する当期純利益
623億円
前年同期比: +96.0%
2026年3月期通期の連結業績は、国内やタイにおける鋼材マージン縮小等の影響で営業利益は前期比マイナスとなりました。しかし、米国の持分法適用関連会社の好調により持分法投資損益が474億円(前期比+71.0%)へと大幅に拡大し、経常利益は652億円(前期比+19.9%)に到達しました。
また、投資有価証券売却益168億円の計上や中東事業の株式譲渡に伴う為替換算調整勘定222億円の取崩しなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は623億円(前期比+96.0%)となりました。経常利益予想600億円を大きく上回り、進捗および着地評価としては非常に好調な業績を維持しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.13
鉄鋼事業(日本)
事業内容: ヤマトスチール等によるH形鋼、溝形鋼、鋼矢板等の建築・土木用形鋼の製造・販売。
業績推移: 建設需要停滞や諸コスト高で売上高529億81百万円(前期比-11.0%)、セグメント利益14億94百万円でした。
注目ポイント: 圧延設備の大型更新を計画するとともに、JFEスチールグループとのH形鋼事業における協業を強化しています。マザー工場としての技術基盤を高めるため、生産プロセス改善や製造技術エンジニアの役割が重要視されています。
注目職種:製造技術エンジニア、設備保全、生産管理、提案型営業
鉄鋼事業(タイ)
事業内容: サイアム・ヤマト・スチール(SYS)によるASEAN向けH形鋼・山形鋼等の製造・販売。
業績推移: 国内需要回復で販売数量増加も価格下落で売上高685億20百万円(前期比-0.9%)、セグメント利益42億36百万円でした。
注目ポイント: 中国材に対するアンチダンピング関税の発効で市場環境が改善傾向にあります。株式の追加取得により出資比率を70%へ引き上げており、ASEAN市場での展開を主導する人材への期待が高まっています。
注目職種:海外事業管理、グローバル営業、品質管理企画
鉄鋼事業(インドネシア)
事業内容: PTガルーダ・ヤマト・スチール(GYS)による建築鋼材の製造・販売。
業績推移: 民間投資の停滞や価格競争で売上高250億33百万円(前期比-10.5%)、セグメント利益10億25百万円を確保しました。
注目ポイント: 耐震建築鋼材の拡販や大型圧延ライン増強投資を推進中です。新興国市場における構造的収益力の回復や高付加価値化を現場で牽引するプロジェクト人材の活躍機会が存在します。
注目職種:プラント施工・技術指導、製品マーケティング、オペレーション改善
軌道用品事業
事業内容: 大和軌道製造等による鉄道用分岐器類、伸縮継目、タイプレート等の製造・販売。
業績推移: 堅調な鉄道インフラ需要を捉え、売上高96億74百万円(前期比+10.9%)、セグメント利益17億31百万円(前期比+21.0%)でした。
注目ポイント: 鉄道インフラの安全性維持に不可欠な高粗利ビジネスとしてグループの底固めを担っています。高いシェアと信頼性を背景に安定した環境で専門性を深めることができます。
注目職種:軌道用品技術開発、保守設計、提案営業
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算補足説明資料 P.17
2027年3月期の通期連結業績見通しは、売上高1,660億円(前期比+3.5%)、営業利益45億円(前期比+0.1%)、経常利益680億円(前期比+4.2%)を見込んでいます。中東情勢の緊張や中国材の流入継続といった外部リスクがあるものの、米国のデータセンター・AI関連投資に支えられた旺盛な需要が全体を力強く牽引する見通しです。
さらに、設備投資額として前期比52億円増の180億円を計画しており、国内での圧延ライン更新やインドネシアでの大型圧延ライン増強など、強固な事業基盤の構築を加速させています。自己資本比率85.5%という極めて強固な財務体制のもと、グローバルに挑戦できるフィールドが整備されています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は海外経常利益比率が81%に達しており、電炉による環境配慮型鋼材を世界各拠点で供給する独立系グローバル鉄鋼メーカーです。地産地消のビジネスモデルや電炉ならではのCO2排出削減優位性に共感し、国境を越えた事業成長に貢献したい意欲を示すことが効果的です。
面接での逆質問例
「タイでの持分引き上げやインドネシアでの設備増強などASEAN市場への投資が活発ですが、配属予定部署において現地法人との連携やグローバルなプロジェクトに関わる機会は具体的にどのようにありますか?」といった質問で、グローバルな事業変革への積極性をアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
各人に影響を与えていける意義のある職業
自分を表現しながら、時代をひっぱっていくという使命感があり、各人に影響を与えていける意義のある職業だと思う。
(20代後半・フランチャイズオーナー・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算補足説明資料



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