0 編集部が注目した重点ポイント
①売上高1,186億円・営業利益32.2%増で中期目標を達成する
2026年3月期の連結業績は、売上高1,186.11億円(前年比6.8%増)、営業利益94.04億円(同32.2%増)となり、増収増益を達成しました。営業利益率は7.9%に達し、第7次中期経営計画で掲げたKPI(7.0%以上)を前倒しでクリアしています。
②受注残高757億円を背景に2027年3月期も売上高1,240億円を目指す
期末時点で757億円の豊富な受注残高を保持しており、2027年3月期も売上高1,240億円(前期比4.5%増)、営業利益95億円の計画を立案しています。北米での大型印刷機や証券印刷機、次世代デジタル印刷機の好調な納入が成長を力強く牽引する見通しです。
③コンタクトセンター新設とサービス統合で顧客基盤を再構築する
国内拠点を集約した「コンタクトセンター」の開設や、独現地法人「Komori Germany GmbH」の設立により、販売・サービス体制の強化を強力に推進しています。スマートファクトリー化の推進とともに、保守やサポート領域(PESP事業)でのキャリア機会が大きく拡大しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.5
2026年3月期の通期連結業績は、売上高が前期比6.8%増の1,186億1,1百万円、営業利益が同32.2%増の94億4百万円となり、売上原価率の改善や価格転嫁の進展によって大幅な営業増益を記録しました。円安に伴う為替差益の発生も加わり、経常利益は同40.8%増の107億1,8百万円を達成しています。
通期計画に対する進捗評価としては、売上高が計画(1,245億円)に対して95%となったものの、営業利益は当初計画の91億円を上回り計画比103%と達成しました。第7次中期経営計画の主要KPIである営業利益率7.0%以上に対し、実績は7.9%に達しており、計画を大きく超える高い収益性を獲得しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.19
日本
【事業内容】
国内の印刷機械製造・販売および海外代理店地域・海外証券印刷機の直接販売を担当。
【業績推移】
売上高87,044百万円(前年比5.2%増)、セグメント利益9,637百万円(同37.0%増)。
【注目ポイント】
省力化や合理化投資を背景としたオフセット枚葉印刷機の需要が底堅く推移し、大幅な増益を達成しました。国内サービス体制強化に向けて開設した「コンタクトセンター」の運用本格化に伴い、カスタマーサポートやフィールドエンジニアの役割がより高度化しています。
北米
【事業内容】
米国現地子会社のKomori America Corporationを中心に北米市場での販売・サービスを担う。
【業績推移】
売上高12,740百万円(前年比37.1%増)、セグメント利益625百万円(前期は8百万円)。
【注目ポイント】
強みを持つ証券印刷機や大型オフセット枚葉印刷機の納入が順調に進み、売上高・利益ともに急伸しました。トレーディングカード等の高付加価値パッケージ印刷需要に応える技術力と提案型営業体制の拡大が求められています。
欧州
【事業内容】
欧州子会社群、紙器印刷機械(Komori-Chambon)や印刷後加工機(MBOグループ)等の製造販売。
【業績推移】
売上高28,476百万円(前年比13.0%増)、セグメント損失1,919百万円(前期は損失778百万円)。
【注目ポイント】
紙器・パッケージ印刷分野の受注増加を背景に増収を記録したものの、受注増に伴う人的資本への積極投資や構造改革費用により損失が拡大しました。新会社「Komori Germany GmbH」設立による統合シナジーの創出や収益性改善を推進できる人材が不可欠です。
中華圏
【事業内容】
香港、台湾、中国(南通市等)の販売・製造子会社を通じて印刷機械装置の開発・販売を展開。
【業績推移】
売上高13,601百万円(前年比14.9%減)、セグメント利益133百万円(同48.6%減)。
【注目ポイント】
不動産市場の停滞や景気減速の影響を受け減収減益となりましたが、デジタル印刷機「J-throne 29」の投入やパッケージ分野向け施策を進めています。厳しさを増す市場環境下で高付加価値戦略を遂行するスキルが求められています。
その他地域
【事業内容】
インド、シンガポール、マレーシア等の販売子会社を通じたアジア・新興国市場での営業・保守。
【業績推移】
売上高7,133百万円(前年比21.1%増)、セグメント利益492百万円(同19.8%増)。
【注目ポイント】
人口増加や経済成長に伴いパッケージ印刷需要が拡大し、インドやアセアン市場を中心に好調を維持しています。新興国市場での認知度向上やサービス網拡充を主導するグローバル人材の重要性が一段と高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.26
2027年3月期の通期業績予想として、売上高1,240億円(前期比4.5%増)、営業利益95億円(同1.0%増)を見込んでいます(為替前提:1ドル=145円、1ユーロ=165円)。地政学リスクや為替動向などの懸念材料が存在するものの、豊富な受注残高を背景に着実な納入・検収を進める計画です。
第7次中期経営計画の最終年度に向け、商業印刷での「J-throne 29」本格投入、パッケージ分野での「LITHRONE GX29 advance」展開、さらに証券印刷機でのハイセキュリティ領域開拓を加速させています。最先端のDXやスマートファクトリー技術を結集したソリューション開発、グローバルな技術支援を行える先進人材の積極採用が継続して行われています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
小森コーポレーションは、世界的な印刷機械メーカーとして脱炭素や生産性向上に応える省エネ型枚葉機やデジタル印刷機「J-throne 29」、KP-Connectを通じたスマートファクトリー構想を意欲的に展開しています。 面接では、「高付加価値印刷やスマートファクトリー化を推進する技術力・顧客対応力の強化に、自身の経験(エンジニアリング、グローバル営業、サービス企画等)をどう還元できるか」を具体的に提示することが有効なアプローチとなります。
面接での逆質問例
「国内コンタクトセンターの新設や欧州『Komori Germany GmbH』の設立など、顧客サポート体制が強化されていますが、中途入社者がサービスの品質均一化や効率化に貢献するために求められる役割について教えてください。」
「『KP-Connect』を中心としたハイブリッドワークフローやスマートファクトリー構想の具現化に向け、異業界(IT、FA、エレクトロニクス等)出身者が即戦力として期待されている領域は何ですか。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
賞与額は業績にもよる
賞与額は業績にもよるが、だいたい4〜5ヶ月分であることが多い。査定については評価基準が不透明であり、査定結果を伝えられるのみでフィードバックがないため、どう活かせばよいかわからない。
(経理・20代後半・男性) [キャリコネの口コミを読む]若手は様々な経験を積ませるという方針
40代以上がほとんどを占めており、ここ数年新卒で管理部門にも人を取り始めているが、若手の退職者は多い。30代がほとんどおらず、活気はない。若手は様々な経験を積ませるという方針であり、頻繁に管理部門内での部署異動が行われる。飲み会は歓送迎会と忘年会があるくらい。
(経理・20代後半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 小森コーポレーション 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 小森コーポレーション 2026年3月期 決算説明会資料



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