0 編集部が注目した重点ポイント
①全主要利益指標で過去最高益を更新する
2026年3月期通期決算において、売上高1,281億97百万円(前年比+7.6%)、営業利益184億64百万円(前年比+17.4%)を達成し、受注高・売上高・各段階利益の全てで過去最高値を更新しました。半導体市場の回復や防衛・航空宇宙向け需要の堅調な拡大が業績を大きく牽引しています。
②航空宇宙新工場建設へ98億円の投資を実施する
防衛力整備計画に伴う急速な需要拡大に応えるため、設備投資額を前期の37.5億円から98.4億円へと162.4%大幅増額しました。2027年1月の航空宇宙事業における新工場稼働をはじめ、製造キャパシティの倍増に向けたインフラ整備を急速に推進しており、エンジニアや生産管理職の活躍機会が大きく広がっています。
③連結範囲を最適化しポートフォリオ改革を進める
当期より米国子会社のSINFONIA TECHNOLOGY (AMERICA) INC.を新規連結対象に含める一方、大崎電業社の全株式を売却して連結除外とするなどグループ事業の再編を実行しました。事業の選択と集中を進めることでコア領域へのリソース集中を図っており、グローバル事業の拡大や新組織での採用加速が期待されます。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度 決算説明資料 P.10
シンフォニアテクノロジーの2026年3月期通期連結業績は、受注高が1,589億32百万円(前年比+10.7%)に達し、豊富な受注残高1,456.6億円(前年比+27.2%)を背景に売上高・営業利益とも過去最高を記録しました。製品ミックスの改善や売上増加に伴う操業度の向上により、売上高営業利益率は前期の13.2%から14.4%へと一段と改善しています。
期初公表の通期予想(売上高1,250億円、営業利益165億円、当期純利益113億円)に対しても、売上高で102.6%、営業利益で111.9%、当期純利益で128.3%と全項目で予想を大幅に上回る着地となりました。半導体市場の回復と防衛関連の需要増が強力な推進力となっており、企業成長の勢いが非常に強い評価状況です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 決算説明資料 P.12
クリーン搬送システム事業
【事業内容】
半導体製造装置向けの各種ウェーハ搬送装置(ロードポート、EFEMシステム等)の開発・製造・販売を展開。
【業績推移】
売上高は280億29百万円(前期比+11.5%)、営業利益は47億97百万円(前期比+19.2%)の増収増益。
【注目ポイント】
好調なメモリー需要を背景に半導体製造メーカーの増産投資が回復基調にあり、世界シェア50%超を誇るロードポートをはじめ主力機器の出荷が大幅増加しました。同社は年間600億円規模までの供給体制確立を目指しており、EFEM等のシステム化製品や中・後工程向け新規装置の開発を強力に推進しています。半導体装置業界で最先端技術開発に関わりたい機械・制御・システム設計エンジニアにとって非常に魅力的なポジションです。
モーション機器事業
【事業内容】
防衛・航空宇宙向け電装機器および半導体製造装置向けダイレクトドライブモーター(DDモーター)等の製造・販売。
【業績推移】
売上高は507億31百万円(前期比+17.1%)、営業利益は68億64百万円(前期比+41.6%)の大幅増益。
【注目ポイント】
国の防衛力整備計画に基づく高水準な航空宇宙向け需要が継続しており、豊富な受注残を着実に売上に結びつけたことで利益率が著しく改善しました。また、半導体装置向け高精度DDモーターや後工程向けAMR(自動搬送ロボット)システムなどの先端アクチュエータ領域も伸長しています。2027年1月の新工場完成に向けた生産技術、品質保証、電気回路設計などの専門人財が急務となっています。
パワーエレクトロニクス機器事業
【事業内容】
下水道等公共インフラ向け重電機器、自動車用試験装置、産業用振動機器の開発・製造・販売。
【業績推移】
売上高は250億90百万円(前期比4.5%減)、営業利益は32億80百万円(前期比3.6%減)の減収減益。
【注目ポイント】
EV向けの自動車用試験装置が端境期となり減収となりましたが、下水道施設向け電気設備や海外向け大型振動機器の案件受注入札に成功し、受注高は295億44百万円(前期比+9.9%)と回復に転じています。水素・アンモニアなど次世代エネルギー領域での高電圧・高効率パワーエレ技術の開発を進めており、インフラの脱炭素化を担う電源回路設計・電力システムエンジニアの需要が非常に高い状態です。
エンジニアリング&サービス事業
【事業内容】
電気設備工事、半導体工場向け天井搬送設備の設置工事、メンテナンスおよびエンジニアリングサービス。
【業績推移】
売上高は243億46百万円(前期比0.2%減)、営業利益は36億97百万円(前期比+8.5%)の利益率改善。
【注目ポイント】
国内電気設備工事での大型案件受注により、受注高は348億3百万円(前期比+44.3%)と飛躍的に拡大しました。半導体工場の新設・増設に不可欠な天井搬送ライン施工の案件増加に対応するため、工期や要員配置の最適化を推進しています。施工現場を支える電気工事施工管理技士や設備施工技術者のニーズは極めて強く、確固たる安定基盤のもとでキャリアを構築できるフィールドです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 決算説明資料 P.29
2027年3月期の通期連結業績予想として、売上高1,400億円(前期比+9.2%)、営業利益210億円(前期比+13.7%)、当期純利益150億円(前期比+3.5%)を掲げています。想定為替レートを1ドル=145円と置いた上で、継続的な半導体市場の回復と防衛関連需要の継続を前提に置いた力強いシナリオです。
特に注目されるのは、研究開発費を前期の41.6億円から66億円へと58.7%大幅に増額する方針です。半導体中・後工程向けのEFEMやAMRシステム開発、次世代パワーエレクトロニクス技術の確保に注力します。また、中期経営計画(目標売上高1,600億円)および2030年長期ビジョン(目標売上高2,000億円)に向けて進捗は順調であり、研究開発、設計、施工管理などあらゆる職種で即戦力人財の採用活動が本格化しています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
シンフォニアテクノロジーは「半導体搬送装置(ロードポート)」で世界シェア50%超を保持しつつ、防衛力整備計画に伴う航空宇宙事業の急拡大という2大成長エンジンを有しています。
志望動機を作成する際は、単に製品力を評価するだけでなく、研究開発費を前年比58.7%増とするなどの積極的な先行投資フェーズにおいて、自身の技術力や実務経験(メカ設計、制御ソフト、施工管理など)をどう活かして新製品開発や製造能力拡大に貢献できるかを具体的にアピールすることが非常に効果的です。
面接での逆質問例
面接では、同社が掲げる中長期ビジョンと自身のキャリアプランをリンクさせた質問を展開しましょう。
①「2027年1月の航空宇宙事業向け新工場稼働に向けて、生産ラインの立ち上げや品質保証体制の構築において中途採用者に期待される役割は何でしょうか?」
②「研究開発費が66億円へ大幅に増額される中で、半導体中・後工程向け製品(EFEMやAMR)の開発チームにおいてどのようなスキルを持った人物が求められていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
意識的に女性を営業職で採用する傾向
近年、意識的に女性を営業職で採用する傾向にあり、その結果、各ビジネスユニットごとに1,2名が営業として頑張っている。人事担当に人を見る目があるのだと思うが、男性営業課員ばかりの中でも、度胸があり、気負うことなく、個性を発揮している。なので、社内はもちろん、社外でも客先や代行店と上手く渡り合い、仕事をこなしている。
(法人営業・40代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]よくも悪くも昔ながらの保守的な社風
よくも悪くも昔ながらの保守的な社風であり、新卒入社のプロパーが重宝される傾向にある。これは、入社以来、体系的な能力開発の研修を受け、管理職に昇格するのに必要な要件をクリアしているためでもある。もちろん、実績を残していれば、正当に認められる。 出世コースにのると、管理職養成の私塾のメンバーに選出され、会長直々に英才教育を受けることになる。
(法人営業・40代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年度 決算説明資料 2025年度決算概要および2026年度通期見通し



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。