0編集部が注目した重点ポイント
①期末決算よりIFRS会計基準へ任意適用する
2026年3月期期末決算より、国際財務報告基準(IFRS)を適用することを発表しました。これに伴いのれん償却の負担が軽減され、通期営業利益見通しは従来の240億円から295億円へと大幅に向上する見込みです。国際的な会計基準への移行により、グローバル展開を担う人材の活躍領域が一段と拡大します。
②海外市場で営業利益が前年比33.3%増を達成する
当第3四半期累計の海外市場において、米国での保守原価改善や欧州での販売増加が奏功し、営業利益が60億円(前年同期比+33.3%の好調な伸び)を記録しました。買収したFlooid社とのシナジーにより英国大手スーパー「Waitrose」から大口受注を獲得するなど、海外事業が成長の牽引役となっています。
③新紙幣反動減のなか非現金事業へシフトする
国内市場は前期の20年ぶりとなる新紙幣発行特需の反動により減収減益となったものの、売上高は特需前の2023年3月期を上回る水準を確保しました。セルフ化ニーズや非現金ソリューションへの転換を着実に進めており、収益体質の強化による安定した事業基盤が構築されています。
1連結業績ハイライト
出典:グローリー 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.11
売上高
2,423億円 △13.5%
営業利益
143億円 △52.6%
経常利益
102億円 △56.2%
親会社四半期純利益
43億円 △67.4%
※のれん償却前営業利益 = 営業利益 + のれん償却額(当3Q累計:208億円、M&Aに伴う会計上の影響を除いた本業の収益力を示す指標)
当期は2026年3月期第3四半期累計(3Q)の実績です。売上高は国内での新紙幣発行対応に伴う特別需要の反動減により、前年同期比△13.5%の2,423億円となりました。営業利益につきましても、国内における高利益率製品や改造売上の減少により143億円(同△52.6%)と減益を余儀なくされました。
しかしながら、海外市場の営業利益は60億円(同+33.3%)と順調に回復しており、全社の売上高も新紙幣特需が発生する前の2023年3月期3Q実績を大きく上回っています。通期売上高予想(3,400億円)に対する進捗率は71.2%となっており、特需収束後の想定の範囲内で概ね順調に進捗していると評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:グローリー 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.13
海外市場
事業内容:海外の金融機関、リテール(小売)、飲食店舗等に向けた通貨処理機、セルフ精算機、POSソフトウェア等の提供を行っています。
業績推移:売上高は1,535億円(前年同期比0.2%増)、営業利益は60億円(同33.3%増)となりました。
注目ポイント:欧州での販売増加や米国での保守原価改善が貢献し、大幅な増益を達成しました。買収したFlooid社とのシナジーにより英国スーパー大手Waitroseから紙幣硬貨入出金機285台を受注するなど、買収子会社との連携も成果を上げています。グローバル市場での更なるシェア拡大に向け、海外営業やシステム構築を担う人材が強く求められています。
金融市場
事業内容:国内の銀行や信用金庫等の金融機関向けに、オープン出納システムや窓口用各種通貨処理機器等を提供しています。
業績推移:売上高は250億円(前年同期比41.2%減)、営業利益は25億円(同68.8%減)となりました。
注目ポイント:前年の大口受注および新紙幣特需の反動減により一時的な減収減益となりましたが、期初計画に対する利益進捗率は167%と計画を大きく上回る推移を見せています。店舗の省人化に応えるセルフ化ソリューションや非現金処理事業の開拓に向け、提案型営業のプロフェッショナルが求められています。
流通・交通市場
事業内容:スーパー、コンビニ、交通機関等に向け、レジつり銭機や売上金入金機、セルフ決済システム等を提供しています。
業績推移:売上高は408億円(前年同期比26.8%減)、営業利益は11億円(同89.1%減)となりました。
注目ポイント:新紙幣対応の製品更新・改造需要の一巡や一部納入時期の延伸で減収となりましたが、深刻な人手不足を背景としたセルフ化需要は根強く推移しています。単なる機器販売からソフトウェアや運用保守を組み合わせたトータルソリューションへの進化を図っており、施工管理やソフトウェア開発職の貢献領域が広がっています。
遊技市場
事業内容:パチンコホール等の遊技場向けに、カードシステムや両替機、スマート遊技機関連製品等を提供しています。
業績推移:売上高は172億円(前年同期比25.5%減)、営業利益は49億円(同36.4%減)となりました。
注目ポイント:新紙幣対応の改造作業一巡により前年同期比では減少したものの、営業利益率は28.5%と極めて高い収益性を維持しています。スマートパチンコ等の新基準導入に伴う需要を取り込むため、製品の利益率維持向上と迅速なサポート体制を担う技術人材が不可欠です。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:グローリー 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.24
2026年3月期の通期連結業績予想は、日本基準において売上高3,400億円(前期比△7.9%)、営業利益240億円(同△34.7%)を見込んでいます。新紙幣特需の反動減があるものの、海外市場の営業利益は140億円(同+53.8%)と大幅な増益を見込んでおり、グローバル事業が全体の成長を牽引する構造となっています。また、期末決算よりIFRS基準へ移行することで、IFRSベースの営業利益は295億円を計画しています。
さらに、約98億円に上る自己株式取得(上限150億円)を着実に進めるなど、株主還元と資本効率の向上を両立させています。新紙幣特需を通過し、国内外で店舗DXやキャッシュレス・セルフ化ソリューションへのパラダイムシフトが進む同社において、グローバル事業やソフトウェア開発を主導する人材の重要性が高まっています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
新紙幣特需後の安定期において、通貨処理機器の「ハードメーカー」から店舗DXやセルフ化を支える「トータルソリューションプロバイダー」への変革にどう貢献できるかを伝えることがポイントです。特に、海外市場の収益拡大や買収シナジーの創出、非現金領域へのアプローチなど、自らの専門スキルを活かしてグローバルな事業成長にどう寄与できるかを具体的に論じましょう。
面接での逆質問例
- 「2026年3月期末からのIFRS任意適用に伴い、海外事業の拡大やM&A戦略において、現場の管理体制やプロジェクト推進方法にはどのような変化が期待されていますか?」
- 「新紙幣特需の反動減が一段落した後、国内金融・流通市場において非現金ソリューションや店舗DXを提案していく上で、現在最も注力している技術・職種領域は何でしょうか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
多数の国に製品を展開している
世界中に製品が出荷されており、この会社よりも多数の国に製品を展開している企業はそうそう無いと思うので、そういった意味で貢献感は感じると思います。
(30代後半・マーケティング・男性) [キャリコネの口コミを読む]新しいことにチャレンジしにくい社風
なかなか広い視野で物事を見れる人がおらず、企画ごとも上の人が納得できるようなものでないと通らないので、結果的に新規事業が育ちにくい風土になっているように感じます。
(30代後半・マーケティング・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料



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