0編集部が注目した重点ポイント
①日本精工と共同持株会社の設立で経営統合する
2026年5月12日、NTNと日本精工は共同株式移転により2027年10月に共同持株会社を設立し、経営統合を行う基本合意書を締結しました。両社の強みを結集してグローバルな事業基盤と国際競争力を強化する計画であり、転職者にとっては統合による新たな事業機会やキャリア領域の拡大が期待されます。
②親会社当期純利益128億円を計上し大幅黒字化する
前期の赤字(△238億円)から大きくV字回復し、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は128億円と大幅な黒字転換を達成しました。売価転嫁の推進や不採算取引の整理、変動費・固定費の削減といった構造改革の効果が実を結んでおり、安定した収益体質への変革が進んでいます。
③CVJアクスル事業の営業利益が188億円へ倍増する
CVJ(等速ジョイント)アクスル事業において、不採算ビジネスの整理や北米での構造改革、売価転嫁が奏功し、営業利益が前年比+102.4%の188億円へと大幅増益を達成しました。「DRIVE NTN100 Final」のもとで収益性の改善が急速に進んでおり、事業の稼ぐ力が向上しています。
1連結業績ハイライト
出典:NTN 2026年3月期 決算説明会資料 P.3
売上高
8,263億円 +0.1%
営業利益
310億円 +35.2%
経常利益
235億円 +124.2%
親会社当期純利益
128億円 黒字転換
※営業利益率 = 3.8%(前年比+1.0pt)。売価転嫁や事業構造改革の推進により本業の収益性が大幅に改善しています。
当期は通期実績の報告です。売上高は自動車OEM向け需要の低迷が見られたものの、アフターマーケットおよび産業機械向け需要の増加や円安影響により、前年比+0.1%の8,263億円となりました。営業利益は売価転嫁やコスト削減が寄与し、同+35.2%の310億円と大幅な増益を達成しています。
親会社株主に帰属する当期純利益についても、経常利益の増加や税効果の影響等により128億円を計上し、前期の赤字から鮮やかな黒字転換を果たしました。公表予想(売上高8,050億円、営業利益260億円)を大きく上回る着地となっており、構造改革の成果が出ていることから順調な進捗と評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:NTN 2026年3月期 決算説明会資料 P.18
軸受他事業
事業内容:産業機械、自動車、アフターマーケット(補修・交換用)向けに各種ベアリング(軸受)や精密機器の開発・製造・販売を行います。
業績推移:売上高は3,489億円(前年比2.4%増)、営業利益は123億円(同10.4%減)となりました。
注目ポイント:産業機械アフターマーケット向けや鉄道車両向け等の需要増加により増収を確保しました。航空・宇宙分野での生産能力増強や、中国での樹脂モールド絶縁軸受の量産体制構築を進めています。即納在庫の拡充やサービスソリューションの強化に伴い、グローバルマーケティングや専門技術者の採用可能性が広がっています。
CVJアクスル事業
事業内容:自動車の駆動力をタイヤに伝える等速ジョイント(CVJ)やハブベアリング等の自動車用駆動系部品を展開します。
業績推移:売上高は4,775億円(前年比1.5%減)、営業利益は188億円(同102.4%増)となりました。
注目ポイント:不採算ビジネスの整理や世界的な顧客需要低減により減収となったものの、北米を中心とする生産再編と売価転嫁の完了により営業利益が倍増しました。インド市場への重点投資や、世界最高水準の高効率・低振動CVJ(CFJ・PTJ)等の新商品開発を加速させており、次世代自動車向け設計・生産技術人材の需要が高まっています。
地域別拠点動向(日本・米州・欧州・アジア他)
事業内容:日本、米州、欧州、アジア他の主要4地域において製造・販売ネットワークを展開しています。
業績推移:米州営業利益は54億円(前年赤字から黒字化)、欧州赤字は10億円へ大幅縮小、アジア他営業利益は175億円(同19.1%増)となりました。
注目ポイント:米州では北米生産再編とコスト削減により黒字転換を達成し、アジア他でも高い収益性を維持しています。全社で3年間・350億円の構造改革を前倒し実行しており、メキシコでの新会社設立(NTN MEXICO)やインド市場攻略など、海外事業基盤を主導する人材の活躍舞台が整備されています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:NTN 2026年3月期 決算説明会資料 P.4
2027年3月期(通期予想)は、売上高8,100億円(前年比△2.0%)、営業利益330億円(前年比+6.3%)、親会社当期純利益150億円(前年比+16.5%)を見込んでいます。米国や欧州での自動車需要減による減収を見込むものの、構造改革効果(+51億円)や売価転嫁の浸透により増益を確保し、配当も年間13円(前年比2円増配)を予想しています。
中期経営計画「DRIVE NTN100 Final」の完遂に加え、日本精工(NSK)との2027年10月共同持株会社設立に向けた統合プロセスの推進、そして2035年に向けた営業利益率10%超(アフターマーケット比率40%以上)を目指す長期戦略が進行中です。手首関節モジュール「i-WRIST」や微細塗布装置「X-CELList」、移動型独立電源「N3 エヌキューブ」等の新規事業・新商品創出を進めており、歴史的統合と事業構造改革を推進する人材にとって非常に魅力的なフェーズを迎えています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「DRIVE NTN100 Final」における構造改革の成果や、2027年10月に予定される日本精工(NSK)との経営統合による変革期への共感を述べる事が効果的です。また、EV化・ロボティクスに対応する新商品開発や、アフターマーケット拡大といった高付加価値領域へのシフトに対し、自らの専門スキルをどのように還元できるかを具体的に提示しましょう。
面接での逆質問例
- 「2026年5月に合意された日本精工(NSK)との経営統合基本合意を受けて、現場の製品開発やグローバル生産再編において今後どのようなシナジー創出を想定されていますか?」
- 「2035年に向けた営業利益率10%超の達成に向けて、アフターマーケット事業の拡大やロボティクス・新事業領域において、中途採用者に期待される役割について教えてください。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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