編集部が注目した重点ポイント
①コーエンを譲渡し中高価格帯へ集中を推進
2026年3月に連結子会社であったコーエンの全株式を譲渡しました。低価格カジュアル領域から撤退し、高いブランド力と収益性を持つ中高価格帯事業へ経営リソースを集中させる戦略転換を実行しています。ターゲット層の明確化により、高付加価値MDや新規ブランド開発におけるキャリア機会が一段と拡大します。
②持株会社体制へ移行し多角化を加速する
2026年10月を効力発生予定日として吸収分割を実施し、「TABAYAホールディングス」を中心とする持株会社体制へ移行することを決議しました。アパレル既存事業の拡張に加え、非アパレルやライフスタイル領域への進出、機動的なM&Aを推進する体制を整えることで、グループ全体の成長速度を引き上げる構えです。
③新中期経営計画で売上高最大1,950億円を狙う
2029年3月期を最終年度とする新中期経営計画を策定し、連結売上高1,850億円〜1,950億円、営業利益115億円〜125億円を目指す目標を発表しました。「高感度・高付加価値」を軸に、国内既存事業の収益性改善と中国大陸・台湾を中心とした海外出店の拡大を重点施策に掲げています。
連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 通期決算説明会 P.8
連結売上高は164,603百万円(前年同期比+9.1%)、営業利益は9,126百万円(前年同期比+14.3%)となり、公表していた修正予想を上回る増収増益を記録しました。商品のクオリティ向上に伴う販売単価の適正化や精緻な価格コントロールにより、売上総利益率は52.4%(前期比+0.3pt)と改善基調を継続しています。子会社コーエンの株式譲渡に伴い特別損失1,974百万円を計上しましたが、税金効果等もあり当期純利益は大幅なプラスとなりました。
通期業績予想に対する進捗・達成状況については、修正後の業績計画を全項目ですべて超過達成して着地しており、高価格帯シフトへの取り組みはきわめて「順調」に進展していると評価できます。
事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 通期決算説明会 P.18
トレンドマーケット事業(ユナイテッドアローズ、ビューティー&ユース等)
【事業内容】
フラッグシップであるユナイテッドアローズやビューティー&ユースなどを中心とした高価格帯セレクトショップ事業。
【業績推移】
売上高83,970百万円(前期比+8.8%)。実店舗とネット通販の双方で定価販売が堅調に推移し、成長を牽引。
【注目ポイント】
気候変動に応じたMD(商品構成)の高度化や定価販売の維持により高水準の粗利益率を確保しています。さらに「ATTISESSION」や「conte」、「OSOI」などの新規高感度ブランドを相次いでローンチしており、20代〜30代の若年顧客層の獲得が進んでいます。ブランド価値を高める商品企画、MD、VMDや高品質な接客を体現するスペシャリストが強く求められる領域です。
ミッド・トレンドマーケット事業(グリーンレーベル リラクシング、CITEN等)
【事業内容】
グリーンレーベル リラクシング(GLR)やCITENなどを展開する、質の高い日常着を提案するセレクトショップ事業。
【業績推移】
売上高45,775百万円(前期比+12.0%)。積極的な販促施策とCITENの新規出店強化により二桁増収を達勢。
【注目ポイント】
GLRの安定成長に加え、Web発ブランドであるCITENの実店舗展開が急速に進んでいます。価格とクオリティのバランスを重視する幅広い客層を確実に捉えており、OMO(オンラインとオフラインの融合)施策の推進と在庫配分の適正化が成果を上げています。デジタルマーケティング、EC運用、データ分析を活用した店舗展開を推進できるWeb・デジタル人材の需要が急増しています。
海外事業(台湾・中国大陸・タイ等)
【事業内容】
台湾、中国大陸、タイなどアジア圏における店舗開発、フランチャイズ展開、およびグローバルEC事業。
【業績推移】
台湾現地法人が売上高22.2億円(前期比+9.6%)と増収増益。上海旗艦店も客単価5万円超と高水準を維持。
【注目ポイント】
アジアの中高価格帯市場の拡大を見据え、海外展開を本格強化しています。上海での旗艦店出店に加え、深圳や杭州への出店、自社越境ECサイト「ユナイテッドアローズ グローバル オンライン」の開設など販路を広げています。現地ニーズを捉えた商品調達、グローバルサプライチェーンの構築、海外フランチャイズ管理を担える国際経験豊かな人材の必要性が高まっています。
今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 通期決算説明会 P.46
新中期経営計画 2026-2028「日本が誇る世界に向けた高感度・高付加価値グループになる」を立ち上げ、2029年3月期に連結売上高1,850億円〜1,950億円、営業利益115億円〜125億円の達成を目指します。国内アパレル既存店のシェア拡大に加え、中国大陸や台湾などの海外店舗拡大、M&Aや新規事業開発を通じたライフスタイル・非アパレル領域への進出を加速させる方針です。
2026年10月に予定される「TABAYAホールディングス」への持株会社体制移行にともない、グループ全体の経営管理、M&A推進、新規事業立案を主導できる本社機能プロフェッショナルの採用ニーズが一段と高まっています。従来の枠組みにとらわれない事業成長に関わりたい転職者にとって絶好の機会と言えます。
求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
コーエンの譲渡により「高感度・高付加価値戦略」へのシフトを鮮明にした点や、新規ブランド立ち上げ・グローバル展開・持株会社化という大きな変革期にあることが志望動機の核心となります。「ブランド価値と粗利益率を高めるMD・価格戦略を推進したい」「海外市場や非アパレル領域での新規事業開発・M&Aに挑戦したい」など、自身の専門性と企業の成長テーマを合致させたアピールが効果的です。
面接での逆質問例
質問例①:持株会社体制への移行に伴い、非アパレル領域や海外展開における意思決定スピードや組織構造はどのように進化する見通しでしょうか?
質問例②:新中期経営計画で掲げられている新規ブランド開発やM&A推進において、中途採用者に特に期待される役割やスキルセットについてご教示いただけますでしょうか?
転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
和やかな雰囲気が魅力的
役職に関係なく、社員同士の距離感が近く、和やかな雰囲気が魅力的です。特に、先輩方は親しみやすく、仕事の後に食事に誘ってくれることも多々ありました。プライベートと仕事をしっかり分けてくれるので、オフの時間もリラックスして過ごせます。
(システムエンジニア・30代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]キャリアの進展が見えにくいと感じる
地方の店舗で働いていると、キャリアの進展が見えにくいと感じることがあります。上のポジションが埋まっているため、昇進の機会が限られており、誰かが辞めたり異動したりしない限り、状況が変わることは少ないです。
(システムエンジニア・30代後半・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ユナイテッドアローズ 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- ユナイテッドアローズ 2026年3月期 通期 決算説明会資料



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