【平均年収502万円】ユナイテッドアローズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収502万円】ユナイテッドアローズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ユナイテッドアローズは、紳士服・婦人服等の衣料品および関連商品の企画・販売事業などを傘下に持つ持株会社です。専門店として複数のストアブランドやアウトレットを展開し、海外にも事業を広げています。業績は過去5期にわたり増収増益を続けています。


目次

※本記事は、株式会社ユナイテッドアローズ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ユナイテッドアローズは持株会社であり、単体従業員数は3,825名、グループ連結従業員数は3,904名です。

同社グループは、紳士服・婦人服等の衣料品および関連商品の企画・販売を主な事業としています。新しい日本の生活・文化の規範となる価値観を創造提案する専門店を目指し、複数のストアブランドとアウトレットを展開しています。連結子会社は台湾聯合艾諾股份有限公司、悠艾(上海)商貿有限公司の2社を中心に事業を展開しています。

国内においてはユナイテッドアローズが生産・販売を一手に担い、海外2社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

同社グループは、前連結会計年度末に連結子会社であった株式会社コーエンの全株式を2026年3月2日付で譲渡したことにより、同社を連結の範囲から除外しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ユナイテッドアローズグループは、持株会社としてグループ全体の人材戦略を重視し、従業員を「メンバー」と呼び、その育成と働きやすい環境整備に注力しています。多様な価値観を持つメンバーが共通の経営理念を目指し、企業の成長と人的資本経営の実現を目指す企業文化が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、比較的安定した人材構成であることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,020,000円
平均勤続年数 10.2年
平均年齢 35.7歳
単体従業員数 3,825人
連結従業員数 3,904人
単体のグループ内比率 98.0%


同社は、2002年2月より確定拠出年金制度を採用しています。退職給付制度の適用範囲は国内グループ会社です。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、長期ビジョン「美しい会社ユナイテッドアローズ」の実現に向け、「人材」を最も重要な経営資本と位置づけています。従業員エンゲージメントを重要な経営指標として定点観測し、その向上に影響を与える要因を継続的に分析しながら人事戦略へ反映しています。特に「経営との対話」と「教育機会」を重視し、これらの領域へ重点的に人的資本投資を行っています。

事業成長を支える人材のリテンションおよび採用競争力の強化において、報酬は極めて重要な要素であると考えています。人的資本投資の成果をエンゲージメント向上のみならず、「一人当たり売上総利益」の向上による生産性改善として捉え、その成果を適切な報酬改善へ還元することで、人材への投資と企業価値向上が相互に循環する持続的な成長サイクルの構築を目指しています。

「メンバー」と呼ぶ従業員の意思と個を尊重した人事戦略の実践を通じ人材育成に努め、企業の成長、人的資本経営の実現を目指しています。年次で行うエンゲージメント調査を中心に人事戦略を立案し、エンゲージメント向上に繋がるものへ優先的に投資を割り当て、調査結果は社内に公開しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社および国内連結子会社の法定開示データを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 27.9%
男性労働者の育児休業取得率 71.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 77.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 80.9%

ヒューマニティ(健やかに働く、暮らす)


提出会社を対象とした集計値です。

指標 数値
行動規範同意書の取得率 77.2%
従業員エンゲージメントスコア(eNPS) -45.6
従業員意識調査 肯定的回答率 73.8%
管理職に占める女性労働者の割合 28.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ユナイテッドアローズは、紳士服・婦人服等の衣料品および関連商品の企画・販売を主な事業として展開する持株会社です。お客様の多様なテイストに応える複数のブランドと店舗形態を通じて、収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、新しい日本の生活・文化の規範となる価値観を創造提案する専門店を目指し、衣料品小売事業の単一セグメントで事業を展開しています。主力ブランドとして「ユナイテッドアローズ」「ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」を展開し、その他にも複数の小型ストアブランドやアウトレットを有しています。

収益は主に小売販売とネット通販から得ており、一部卸売やその他の事業も行っています。同社グループは、既存事業の成長拡大、ブランド力の強化、事業開発やグローバル展開の拡大、OMO(Online Merges with Offline)の推進とサプライチェーンの最適化を戦略として推進しています。具体的には、気候変動を前提としたMDの進化や、新業態ブランドの展開、中国大陸や台湾、タイへの出店、越境ECサイトのオープンなどにより、価値提供の領域を広げ、顧客層の拡大を図っています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益ともに一貫して増加傾向を示しています。特に直近の当連結会計年度では、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期を上回る結果となりました。雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の取り込み、定価販売の強化や精緻な価格設定が売上総利益率の改善に寄与しています。

一方で、広告宣伝費の強化、賃上げや人員増に伴う人件費、出店増や本社移転に伴う減価償却費、システム償却費などにより販売費及び一般管理費は増加しています。当連結会計年度においては、関係会社株式売却損を特別損失として計上したものの、税務上の損金算入により親会社株主に帰属する当期純利益は大幅に増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,184億円 1,301億円 1,343億円 1,509億円 1,646億円
経常利益 28.3億円 69.0億円 74.9億円 85.4億円 93.1億円
経常利益率 2.4% 5.3% 5.6% 5.7% 5.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.3億円 43.4億円 48.8億円 42.8億円 61.1億円
1株当たり当期純利益(円) 25.71 152.37 175.43 155.13 221.34

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、直近の当連結会計年度において前期から増加しています。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上していることを示しており、効率的な事業運営が進んでいる傾向が見られます。この生産性の向上は、同社グループの収益体質の強化に寄与していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 36.8百万円 42.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.9百万円 2.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、自己資本比率が高水準を維持しており、本業で資金を生み出しつつも、将来に向けた成長投資を積極的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から改善し、プライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準にあります。ROEもプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用が示されています。手元資金である現金及び預金は減少していますが、安定した事業運営を支える基盤は維持されています。これらの財務状況は、事業の継続性や従業員の雇用・給与の安定性につながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 378億円 421億円
自己資本比率 53.9% 58.9%
ROE(自己資本利益率) 11.8% 15.3%
現金及び預金 66.7億円 34.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度におけるキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが55.5億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益や減価償却費、賞与引当金の増加額が主な収入要因である一方、売上債権や棚卸資産の増加が支出要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは96.3億円の支出となり、店舗の出店による有形固定資産の取得や関係会社株式の売却による支出が増加しました。財務活動によるキャッシュフローは8.4億円の収入となり、短期借入金の純増加が主な要因です。

これらの結果、フリーキャッシュフローは40.8億円のマイナスとなりました。本業で資金を生み出しつつも、店舗出店などの成長投資に積極的に資金を投じている状況が示されています。これは将来の事業拡大に向けた投資フェーズにあることを意味し、中長期的な成長への期待が持てる一方で、短期的な手元資金の減少につながっています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 71.0億円 55.5億円
投資CF △62.4億円 △96.3億円
財務CF △7.0億円 8.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.6億円 △40.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、国内アパレル事業が中心であり、国内アパレル市場の長期的な縮小が想定されています。また、世界各国で生産された商品を仕入れており、為替相場の変動、特に円安によって仕入価格が高騰するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、時代対応のための変革に応じて、顧客属性や嗜好に適合した人材配置、適材適所での人材確保と育成が必要であると認識しています。特に、新しい時代に求められる優秀な人材を惹きつけることや、労働需給の逼迫および人件費の高騰下での店舗人材の確保が重要課題となっています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ユナイテッドアローズは、日本の生活文化のスタンダードを創造し、高感度・高付加価値なライフスタイルを提供するグループを目指しています。すべてのステークホルダーの価値向上とサステナブルな社会の実現を重視する企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ユナイテッドアローズは1989年の創業以来、「日本の生活文化のスタンダードを創造することで社会に貢献する」という「設立の志」を経営理念として掲げています。この理念は、全取締役・従業員の職務執行上の拠り所とされています。

同社グループは「お客様価値」「従業員価値」「取引先様価値」「社会価値」「株主様価値」の「5つの価値創造」を経営理念に包含し、すべてのステークホルダーの価値を高めることを会社の使命としています。

2033年3月期を最終年度とする長期ビジョンとして、「美しい会社ユナイテッドアローズ、真善美を追求し続けることでサステナブルな社会の実現に貢献し、お客様に愛され続ける高付加価値提供グループになる」を掲げています。長期ビジョン達成時には、ファッションを軸とした既存事業の成長に加え、非アパレル領域への進出も通じて、高感度・高付加価値ライフスタイル提供グループとなることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「5つの価値創造」を基本に、サステナビリティ課題への取り組みを推進しています。具体的には、「サプライチェーン」「資源」「コミュニティ」「人材」「ガバナンス」の5つのテーマを設定しています。

さらに、「サーキュラリティ(循環するファッション)」「カーボンニュートラリティ(カーボンニュートラルな世界へ)」「ヒューマニティ(健やかに働く、暮らす)」の3つのカテゴリーに紐づく目標を設定し、具体的な取り組みを進めています。

同社グループは「従業員」を「メンバー」と呼び、経営理念に共感し、共に実現を目指す仲間であり、理念実現に必要な人的資本と捉えています。多様な価値観、経験、個性を持つメンバーの意思と個を尊重した人事戦略の実践を通じて、人材育成と人的資本経営の実現を目指す方針です。

社内環境整備においては、年次のエンゲージメント調査を中心に人事戦略を立案し、メンバーのエンゲージメント向上に繋がる要素へ優先的に投資を割り当てています。また、メンバーとの直接対話や経営層からのメッセージ発信を重視し、透明性の高い人事戦略の実践と説明責任を果たすことで、信頼関係を構築し、多様な人材が活きる活気ある社内環境の整備を進めています。

同社グループは、感動を提供する高い接客力、高付加価値商品の調達・開発力、好立地な実店舗網と機能的なネット通販基盤という3つの競争優位性を強みとしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画の初年度にあたる2027年3月期の経営方針として、「Quality First ~商品・販売・運営の質を高めて高付加価値を提供する~」を掲げています。この方針のもと、中期経営計画で掲げた3つのテーマに沿って施策を推進しています。

具体的には、「高感度顧客満足No.1ブランドになる」として既存事業の成長を通じた市場シェア拡大と収益性改善に取り組んでいます。

また、「高感度顧客を世界に広げる」として海外事業における売上高、店舗数、顧客数の拡大を図っています。さらに、「高感度顧客との新たな接点を築く」としてM&Aや事業開発を通じて高感度顧客層との接点を拡大し、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の向上を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ユナイテッドアローズは監査等委員会設置会社であり、取締役会は社外取締役を含む複数の取締役で構成されています。これにより、経営の透明性と監督機能の強化を図る体制が構築されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ユナイテッドアローズの株主構成を見ると、上位には信託銀行が名を連ねており、機関投資家が主要な株主として同社を支えていることがわかります。また、創業者の重松氏も大株主の一人として名を連ねており、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 12.01%
日本カストディ銀行(信託口) 11.87%
重松 理 8.34%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長執行役員CEOは松崎善則氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
松崎 善則 代表取締役社長執行役員 CEO 1998年4月同社入社、2005年10月同社UA本部UA販売部部長、2012年7月同社執行役員第一事業統括本部BY本部本部長、2021年4月同社代表取締役社長執行役員CEOより現職。
中澤 健夫 取締役専務執行役員 CFO 2004年7月同社入社、2010年4月同社管理本部財務経理部部長、2021年4月同社執行役員CFO管理本部本部長、2026年4月同社取締役専務執行役員CFO管理本部本部長より現職。
田中 和安 取締役専務執行役員 COO 2008年11月同社入社UA本部副本部長兼UA本部ウィメンズ商品部部長、2013年4月同社執行役員第一事業統括本部第一SBU本部本部長、2026年4月同社取締役専務執行役員COO開発本部本部長より現職。


社外取締役は、西脇徹氏(株式会社サローアドバイザリー代表取締役・常勤監査等委員)、倉橋雄作氏(倉橋法律事務所代表弁護士・監査等委員)、鷹野志穂氏(株式会社エトワ代表取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役で構成されています。これにより、経営の透明性と監視・監査機能の独立性が確保されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ユナイテッドアローズの役員報酬は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を基本方針として設計されています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬、短期業績を反映する役員賞与、そして中長期的な企業価値向上に資する株式報酬(株式給付信託)の3つの要素で構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 2.1億円 53.2百万円
社外役員 3名 35百万円 11.7百万円


なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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