0 編集部が注目した重点ポイント
①2026年4月より新経営体制へ移行する
ゼビオホールディングスは2026年4月1日付で組織・ガバナンス体制および役員体制の見直しを実施しました。2027年3月期を「新たなガバナンス体制の起点」と位置づけ、グループ内での機能・人材の集約や事業インフラの統合を本格化させており、組織再編に伴う本部機能やデジタル領域でのキャリア機会が拡大しています。
②構造改革に伴い73億円超の特損を計上する
資本効率向上に向けた経営構造改革の一環として、不採算事業や低効率資産の見直しを進め、当期に減損損失36億10百万円や固定資産処分損23億66百万円など、合計73億72百万円の特別損失を計上しました。不採算資産の整理を一気に進めることで、翌期以降の収益性改善に向けた膿出しを完了させています。
③翌期営業利益は70億円へV字回復を見込む
2027年3月期の通期業績予想では、売上高2,646億円(前期比4.9%増)、営業利益70億円(前期比195.2%増)と大幅な業績回復を計画しています。売上総利益率の改善や固定費構造の見直し、EC販売の強化を通じて中長期的な資本効率向上を目指す躍進フェーズに入ります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算発表資料 P.2
2026年3月期の通期業績は、国内小売事業においてシューズやウェルネス関連商品が堅調に推移し、EC売上も伸長したことから売上高は2,523億31百万円(前期比0.7%増)と増収を確保しました。しかし、暖冬影響による冬物商材の低調や経年品の早期圧縮に伴う値下げ、ECシステムリリースに伴う減価償却費の増加、店舗コストの上昇により営業利益は23億70百万円(前期比66.2%減)にとどまりました。
さらに、不採算店舗の減損損失やゼビオアリーナ仙台の施設寄附に伴う処分損など特別損失73億72百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は21億64百万円の赤字となりました。一連の構造改革コストを出し切ったことで、次期以降の劇的な業績V字回復に向けた基盤が整ったと評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算発表資料 P.6
一般競技スポーツ・シューズ部門
事業内容:ランニングシューズ、各種競技用スパイク、ウェルネス関連商品などの販売を担う基幹部門。
業績推移:売上高は894億48百万円(前年同期比4.6%増)となり、構成比35.4%を占める最大部門へ成長。
注目ポイント:スポーツイベントの回復や健康志向の高まりを背景にランニング関連が堅調推移。EC販売の伸長も大きく寄与しており、デジタルマーケティングやオムニチャネル戦略を推進するマーケターやMD(商品企画)の需要が高まっています。
ゴルフ部門
事業内容:ヴィクトリアゴルフやゴルフパートナーを展開し、新品・中古クラブや用品を販売。
業績推移:売上高は801億85百万円(前年同期比0.7%減)と、市場環境の影響を受け横ばい圏で推移。
注目ポイント:高単価商材の販売が伸び悩んだものの、第4四半期には持ち直しの傾向が見られました。中古ゴルフ市場におけるゴルフパートナーの強みを活かしたリユース事業の推進や、接客・フィッティング技術に長けた専門人材が求められています。
スポーツアパレル部門
事業内容:トレーニングウェアや各種スポーツウェア、ライフスタイルアパレルの企画・販売。
業績推移:売上高は282億45百万円(前年同期比3.9%減)と、天候不順の影響を受け低調。
注目ポイント:暖冬や気温推移の不安定さから季節商材が伸び悩みましたが、ファッション業態「X’tyle」のインショップ展開(既存店舗内展開81店舗含む)など業態拡大を本格化。トレンドに合わせた商品調達やVMD(視覚的店舗演出)のスペシャリストの育成・採用が急務となっています。
アウトドア・その他部門
事業内容:エルブレス(L-Breath)を中心にキャンプ用品やトレッキングギア等を展開。
業績推移:売上高は312億88百万円(前年同期比0.0%減)と、前年並みの水準を維持。
注目ポイント:キャンプブームの一巡や市場の成熟化といった外的要因がありながらも、堅調な業績を確保。アクティビティ提案型店舗への改装や新業態開発において、深い商品知識と顧客体験を設計できる人材が力を発揮できます。
ウィンタースポーツ部門
事業内容:スキー・スノーボード用品および冬物防寒ギアの販売。
業績推移:売上高は72億45百万円(前年同期比15.2%減)と大幅な減少傾向。
注目ポイント:暖冬の影響や需要期の変動による厳しい環境が続いており、在庫効率の最適化とシーズン変動に左右されない売り場作り、効率的な発注・在庫管理システム構築が求められています。
その他事業
事業内容:クレジットカード事業(ゼビオカード)、スポーツマーケティング、WEB運営等。
業績推移:売上高は159億18百万円(前年同期比5.4%増)と安定した成長を記録。
注目ポイント:グループ店舗と連携した顧客ポイントプログラムやファイナンシャルサービスの拡充を進めており、店舗網を活用した新規ビジネス開発やデジタルIT分野での中途採用機会が広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算発表資料 P.15
ゼビオホールディングスは2027年3月期を「経営構造改革の締め括りの年」と明確に位置づけています。売上高2,646億円(前年同期比4.9%増)、営業利益70億円(前年同期比195.2%増)、当期純利益75億円と、一気に黒字化および大幅増益を図るシナリオを描いています。
具体的な成長施策として、①国内スポーツ小売における販売力強化とビジネスモデル転換、②業務の標準化とインフラ統合による投資効率向上、③バックオフィス業務の統合集約とデジタル技術活用による経営効率化を推進しています。これに伴い、単なる店舗スタッフにとどまらず、全社的な業務プロセス改革(BPR)やデジタル移行、データ駆動型の在庫最適化を推進できる専門人材の採用ニーズが非常に高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は現在、組織・ガバナンス体制の見直しとインフラ統合を進める変革期にあります。志望動機を作成する際は、「スポーツ小売の店舗網という強固なアセットを活用し、どのように収益性向上やデジタル化(EC連携)に貢献できるか」という視点を盛り込むのが有効です。特に「機能集約・標準化の推進」や「データに基づく在庫効率・売上総利益率の改善」といった全社課題に対し、自身のこれまでのキャリア(BPR、EC推進、MD、店舗改革など)が即戦力としてどう還元できるかをアピールしましょう。
面接での逆質問例
質問例1:「2026年4月からの新ガバナンス体制のもとで、貴部署において優先的に取り組んでいるインフラ統合や機能集約の課題は何でしょうか?」
質問例2:「2027年3月期に向けた売上総利益率の改善にあたり、ECと実店舗を連携させたオムニチャネル戦略で期待されている具体的成果を教えてください。」
面接官に対し、決算資料や経営構造改革の方向性を深く理解している姿勢を示すとともに、自身の任用イメージを明確化させることができます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
優しい人が多かったので働きやすい雰囲気
男性女性問わず、優しい人が多かったので働きやすい雰囲気でした。でも子育て中の女性などは、どうしても販売スタッフとしては、働き方が偏ってしまうのでしんどさを感じるだろう。また役職者も私の勤めていた店舗では断然男性の方が多かったが、女性も発言しやすさなどはありました。自分次第な部分が大きいと感じます。
(マーチャンダイザー・20代前半・女性) [キャリコネの口コミを読む]スポーツに携われる
スポーツに携われる。ワールドカップはオリンピックなどシーズンに応じてスポーツを盛り上げていくことができるので、スポーツが好きな人にはやりがいを感じるだろう。またスポーツを通して、いろんなお客様とお話しをしたり、仲良くなれることもあるので、コミュニケーションをとって働きたい人には楽しいと思います。
(マーチャンダイザー・20代前半・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ゼビオホールディングス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- ゼビオホールディングス 2026年3月期 決算発表資料



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