0 編集部が注目した重点ポイント
①営業利益が前期比51.0%増と大幅伸長を達成
株式市場の活況を捉えた委託売買代金の増加により、受入手数料が213億50百万円(前期比14.9%増)へ伸長しました。販管費の増加を吸収し、営業利益は53億75百万円(前期比51.0%増)と大幅な増益を達成しており、収益基盤の回復が鮮明となっています。
②子会社吸収合併に伴い単独決算へ移行完了
2026年3月期より連結子会社の吸収合併を実行し、完全な単独決算体制へと移行しました。経営資源の集約と効率化を進める中で、抱合せ株式消滅差益5億33百万円を特別利益に計上するなど組織再編が完了し、一体的な営業推進体制の強化というキャリア機会が広がっています。
③信託報酬が過去最高を更新し販管費カバー率51.7%に到達
預り資産営業へのシフトが加速し、投資信託の期中平均残高拡大を背景に信託報酬が84億25百万円(前期比10.6%増)と過去最高を更新しました。投信信託報酬による販管費カバー率は51.7%に達し、市況変動に左右されにくい安定した収益基盤の構築が進んでいます。
1 連結業績ハイライト
出典:決算説明資料 P.4
営業収益
21,725百万円
前期比 +15.3%
営業利益
5,375百万円
前期比 +51.0%
経常利益
5,923百万円
前期比 +44.0%
当期純利益
5,010百万円
前期比 +10.8%
当事業年度における丸三証券の業績は、国内株式市場の上昇基調と活発な売買を背景に株式受入手数料が大きく伸長したほか、残高連動型の信託報酬が着実に積み上がったことで、純営業収益は216億74百万円(前期比15.3%増)となりました。ベースアップや店舗改修等による販管費の増加があったものの、営業利益は前期比51.0%増の大幅増益を達成しています。
当社は証券市場の変動要因が大きく事前の業績予想を開示しない方針を採用していますが、期首からの好環境を的確に捉えた営業推進により、通期業績の着地は極めて堅調な業績水準を記録しました。自己資本比率58.0%、自己資本規制比率576.9%と強固な財務健全性も維持されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明資料 P.6
株式部門
事業内容
国内外の株式委託売買仲介、新規上場(IPO)企業の株式引受け、推奨銘柄の調査・情報提供を実施。
業績推移
株式受入手数料は72億98百万円(前期比36.3%増)。うち委託手数料が72億74百万円(同36.6%増)。
注目ポイント
生成AI・半導体関連や工場自動化など独自の目利き力を活かした提案が奏功し、委託売買代金が拡大しました。また引受業務では新規上場企業19社の株式引受けを行い、中期経営計画における日本株純増額は523億円(達成率130.8%)を記録しました。主幹事案件獲得の拡大に向け、法人リレーションやアナリストの高度な専門知識が求められています。
注目職種:リテール営業担当(対面コンサルティング)、引受審査・公開引受担当、企業調査アナリスト
投資信託・ファンドラップ部門
事業内容
公募投資信託の募集・販売、アフターフォロー、および独自ファンドラップによる資産運用サービスを提供。
業績推移
投資信託受入手数料は138億48百万円(前期比6.2%増)。信託報酬は84億25百万円(同10.6%増)。
注目ポイント
2025年7月より開始した「丸三ファンドラップサービス」が新たな資産導入ルートとして定着し始めています。3月末の株式投資信託残高は1兆2,104億円(前期比19.6%増)へ伸長し、残高連動型の信託報酬による販管費カバー率は51.7%へ向上しました。顧客のゴールベース資産管理を支える専門アドバイザーの役割が一層高まっています。
注目職種:ファンドラップ資産運用アドバイザー、投信商品企画・マーケティング担当、FPコンサルタント
債券部門
事業内容
国債、地方債、個人向け社債などの募集・売出しの取扱および為替取引等の付随業務の展開。
業績推移
債券受入手数料は93百万円(前期比8.8%減)。引受募集手数料は90百万円(同9.3%減)。
注目ポイント
債券の募集・売出取扱高は332億7百万円(前期比1.5%増)と増加したものの、個人向け社債の引受額減少が響き手数料は減収となりました。しかし金利ある世界の復活に伴い国内金利が上昇傾向にある中、固定金利商品を組み合わせた資産提案の重要性は再評価されており、総合提案型人材の価値が向上しています。
注目職種:債券トレーディング担当、債券セールス担当、資産ポートフォリオ設計担当
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明資料 P.17
丸三証券は、「売買手数料依存から脱却し、残高連動報酬をベースとした収益構造の確立」を中期経営計画の柱に据えています。2025年7月にスタートした「丸三ファンドラップサービス」の拡大や「引受主幹事案件の獲得拡大」を注力分野として掲げており、預り資産残高は2兆8,566億円へと着実に積み上がっています。
また、2026年3月には新たな経営理念として「お客様本位の金融サービスで、確かな信頼を育み、ともに想いを実現する」を制定しました。資本コストを上回るROE(当期実績10.13%)の達成を継続目標に掲げており、従来のフロー営業から顧客本位のストック型資産形成コンサルティングへ転換できる人材を積極的に歓迎する環境が整っています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
丸三証券への志望動機では、系列に属さない「自主独立」の精神と、顧客本位の資産形成を追求する姿勢への共感を明確に言語化することが有効です。同社は売買手数料を追う営業から、投信信託報酬やファンドラップを通じた残高連動型の資産管理営業へと明確にビジネスモデルをシフトしています。2026年3月に刷新された新経営理念に基づき、「顧客のライフプランやゴールに寄り添い、中長期的な信頼関係を築きながら資産形成を支援したい」という実務イメージを具体的なエピソードと共に提示することが差別化に繋がります。
面接での逆質問例
・「投信信託報酬による販管費カバー率が51.7%に到達しましたが、現場の営業担当者の評価制度においてストック収益への貢献度はどのように反映されていますか?」
・「2025年7月に開始された『丸三ファンドラップサービス』において、従来のリテール提案と比較してどのような顧客層の開拓が進んでいるかお聞かせください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
実店舗を持つことで信頼感を得やすい
年配の方々には、実店舗を持つことで信頼感を得やすいと感じます。メールでの勧誘よりも、直接顔を合わせることで安心感が生まれるのは大きな利点です。
(人事・20代後半・女性) [キャリコネの口コミを読む]数年ごとの転勤が避けられない環境
転職を決意した理由は、結婚を機に他県へ移住することになったためです。現在の職場では異動の選択肢もありましたが、将来的な成長の限界を感じていました。職場の人間関係や給与面では特に不満はなく、むしろ良好でしたが、数年ごとの転勤が避けられない環境であることが、ライフイベントを考慮した際に大きな障害となりました。もし転勤がなければ、退職を考えることはなかったかもしれません。
(人事・40代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)(丸三証券株式会社)
- 2026年3月期 決算説明資料(丸三証券株式会社)



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