0 編集部が注目した重点ポイント
①経常利益40億円を突破し16.0%増益を達成する
純営業収益は8,193百万円(前期比3.6%増)、経常利益は4,006百万円(前期比16.0%増)と大幅な増益を達成しました。活況な株式市場を背景に委託手数料が前年比55.1%増と大きく伸長したほか、投資信託の販売手数料も堅調に推移し、業績拡大を力強く牽引しています。
②富裕層シフトで預り資産6,052億円へ拡大する
預り資産1千万円以上の顧客が全体の約91%を占めるなど、富裕層・シニア層に特化した対面コンサルティングが奏功しました。新規開拓においても既存顧客からの紹介が約65%を占めており、高い信頼関係を基盤に預り資産残高6,052億円を達成し、安定したビジネス基盤を強固にしています。
③自己資本投資が31億円超の売却益を創出する
自己資本比率65.1%という盤石な財務基盤を活用し、自己資本による中長期投資を積極的に推進しています。当期は投資有価証券売却益3,128百万円、受取配当金727百万円を計上し、自己資本当期純利益率(ROE)9.2%の達成に大きく貢献しました。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会 P.13
当連結会計年度の業績は、営業収益8,317百万円(前期比4.1%増)、純営業収益8,193百万円(同3.6%増)、営業利益3,039百万円(同12.9%増)となりました。受入手数料が4,155百万円(同35.0%増)と大幅に伸長したことに加え、販売費・一般管理費が5,154百万円(同1.2%減)と抑制されたことが営業増益をもたらしました。
証券業界特有の市場環境変動により同社は業績予想を開示していませんが、前年同期との比較において経常利益16.0%増・当期純利益7.7%増と堅調な決算を達成しています。特別損益において投資有価証券売却益3,128百万円を計上したことも寄与し、ROEは中期事業計画の目標値である8%を上回る9.2%に達しました。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会 P.7
顧客向けリテール営業(受入手数料)
【事業内容】
極東証券の各店舗において、対面(Face to Face)で富裕層・シニア層の顧客に対し株式・投資信託等のコンサルティング提案を行います。
【業績推移】
受入手数料合計は4,155百万円(前期比35.0%増)。株券委託手数料が1,816百万円(同55.7%増)、投信取扱手数料が1,412百万円(同15.9%増)と大幅伸長しました。
【注目ポイント】
顧客満足度を示すCX指標が6.52(前回5.51)へ向上しており、親切・丁寧な対面営業が強固な参入障壁となっています。預り資産残高の91%を1千万円以上の富裕層が占める中、単なる金融商品の販売にとどまらず、顧客ニーズに寄り添った「プラスαのアドバイス」を提供できる提案力を持った人材の重要性が極めて高まっています。
トレーディング業務(債券・株式・為替)
【事業内容】
債券および株式、デリバティブ取引を通じて、顧客への「特色ある旬の商品」の供給と自己ディーリング収益の獲得を担います。
【業績推移】
トレーディング損益は2,306百万円の利益(前期比29.0%減)。債券等トレーディング損益が2,545百万円(同27.2%減)となったものの、安定した利益貢献を維持しました。
【注目ポイント】
金利動向や地政学リスクの高まりにより債券損益は前年比で減少したものの、依然として23億円超の収益を稼ぎ出す同社のコア領域です。金融市場の激変期においても、リスク管理を徹底しながら顧客向けに競争力ある債券商品を組成・供給できる専門性が継続して求められています。
自己資本投資・グループ投資業務
【事業内容】
自己資本を活用し、長期的な収益確保を目的とした中長期投資や、子会社FEインベスト等を通じた投資ファンド運営を展開します。
【業績推移】
投資有価証券売却益として特別利益3,128百万円を計上したほか、営業外収益で受取配当金727百万円、投資事業組合運用益220百万円を獲得しました。
【注目ポイント】
証券仲介手数料だけに依存せず、保有する自己資本を活用して継続的な利益を創出する独自のビジネスモデルが確立されています。投資有価証券残高261億円のポートフォリオを管理し、オルタナティブ投資や中長期成長企業への投資を拡大するための投資プロフェッショナルの採用意欲が存在します。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会 P.10
同社は2024年度から2026年度までの中期事業計画において、「収益基盤の拡大・充実」「人的資本の充実」「コンプライアンスの徹底」を最重要課題と位置づけています。対面営業における強みである顧客対応力(CX指標)をさらに引き上げるため、人材育成プランの強化や、営業事務の効率化による提案活動への集中環境づくりに取り組んでいます。
市場の不確実性を背景に業績予想の開示は行わない方針をとっていますが、決算期末から約10営業日を目途に速報値を開示するなど透明性の高い経営を維持しています。自己資本規制比率は453.8%と健全な高水準を維持しており、オルタナティブ投資の拡大やデータ分析を活用した提案高度化を推進する即戦力人材にとって、大きな裁量を持って活躍できるフィールドが広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
極東証券の最大の特徴は、ネット証券とは一線を画す「Face to Faceの親切・丁寧な対面コンサルティング」と「自己資本を活用した安定的な投資収益」の融合にあります。新規開拓の約65%が既存顧客からの紹介という実績は、顧客満足度(CX指標6.52)の高さと深い信頼関係の証拠です。
志望動機を構築する際は、単に金融商品を販売するのではなく、「富裕層顧客の生涯パートナーとして質の高いアドバイスを提供したい」という姿勢や、同社が強みとする債券・旬の商品を活用した提案への意欲をアピールすることが有効です。また、連結自己資本比率65.1%という盤石な経営基盤のもとで長期的なキャリアを築きたいという論理構成も説得力を持ちます。
面接での逆質問例
面接では、中期経営計画に掲げられている「CX指標の更なる推進」や「営業事務効率化」に関する具体的な取り組みについて質問することで、事業戦略への理解の深さを示せます。
- 「中期事業計画で掲げられている『営業事務の効率化とデータ分析・活用』に関して、現場の営業担当者にはどのようなデジタルツールやサポート体制が導入されつつありますか?」
- 「富裕層顧客への紹介営業が新規獲得の約65%を占めていますが、中途採用者が早期に既存顧客や新規富裕層と信頼関係を構築するための育成・サポート体制について教えてください。」
- 「伝統的な債券・株式に加えてオルタナティブ投資の拡大を進められていますが、顧客向け提案商品として今後注力される分野はどこでしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
昔ながらの証券会社
昔ながらの証券会社でありオンライン対応を行わない姿勢を見ても 経営方針や会社の急成長といった面には期待できません。いい意味でも 悪い意味でも変わらない。
(営業マネージャー・30代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]いかに人間関係が良い状態で働けるかが大きなポイント
詰める文化が残っており、労働時間も長時間に及ぶため いかに人間関係が良い状態で働けるかが大きなポイントとなる気がします。 それを考慮した上で上席者の人事なども考えて欲しいと思います。
(営業マネージャー・30代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 極東証券株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月24日発表)
- 極東証券株式会社 2026年3月期 決算説明会資料(2026年4月発表)



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