0 編集部が注目した重点ポイント
①事業利益1,000億円を1年前倒しで達成する
国内事業の成長戦略と構造改革が進展し、連結事業利益は前期比8.9%増の1,019億円を記録しました。現中期経営計画の最終年度目標であった1,000億円を1年前倒しで突破し、2期連続で過去最高益を更新しています。収益基盤の強靭化が進み、次期に向けた事業拡大フェーズへ突入しています。
②アミューズメント事業を売却し構造改革を進める
連結子会社コンチェルト社のアミューズメント事業からの撤退を決定し、2026年4月1日付で会社分割および株式譲渡を実施しました。これによりエンタテインメント事業区分を廃止し、経営資源を中核事業へ集中させます。事業ポートフォリオの見直しが進むことで、中核金融領域でのキャリア機会が一段と拡大しています。
③グローバル事業でインドが利益牽引を果たす
グローバル事業では、Kisetsu Saison Finance(India)Pvt. Ltd.が有担保アセットの拡大により通期利益51億円と計画を上回る着地を達成しました。次期には単独で100億円規模を目指す方針であり、海外展開を担うグローバル金融人材やリスク管理スペシャリストの活躍環境が急速に広がっています。
1 連結業績ハイライト
出典:FY2025 決算説明会 P.4
※純収益は収益から原価を控除した指標であり、事業利益は当社グループが定める経常的な事業の業績を測る利益指標(税引前利益から持分法投資損益の一部、その他の収益・費用、実効金利法適用調整額などを調整)です。
当連結会計年度の連結業績は、ペイメント、ファイナンス、不動産関連各事業の伸長により純収益が前期比11.8%増、事業利益が前期比8.9%増となり、過去最高益を更新しました。一方で、関係会社株式売却に伴う損失26億円や、コンチェルト社のアミューズメント事業撤退に伴う減損損失63億円などの一過性要因を計上したため、親会社の所有者に帰属する当期利益は617億28百万円と減益着地となっています。
通期目標に対する達成状況としては、事業利益の当初計画900億円および最終目標1,000億円に対し、実績は1,019億円に達しており、極めて順調な利益進捗を示しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:FY2025 決算説明会 P.39
ペイメント事業
【事業内容】 クレジットカード事業を中心とし、ゴールド以上のプレミアム層や法人(中小企業)向け決済、提携パートナーとの決済基盤構築を展開しています。
【業績推移】 純収益は2,772億29百万円(前期比9.7%増)、事業利益は306億25百万円(前期比1.9%増)と増収増益を維持しました。
【注目ポイント】 ショッピング取扱高は6兆1,860億円に拡大し、リボ手数料改定や未稼働会員向け手数料導入などの収益適正化が寄与しています。アプリ内製化や最短0秒審査の導入などDX化を加速させており、会員LTV(顧客生涯価値)向上を牽引できるプロダクトマネージャーやマーケターの需要が高まっています。
リース事業
【事業内容】 事務用機器や通信機器を中心としたファイナンスリース、厨房機器のメンテナンス付きリースなどを全国の事業者向けに提供しています。
【業績推移】 取扱高が1,881億円(前期比25.0%増)と急伸し、純収益は147億82百万円(前期比10.8%増)、事業利益は46億70百万円(前期比13.6%増)となりました。
【注目ポイント】 既存主力販売店への営業深化に加え、新たに大型販売店との取引を開始したことで取扱高が大幅に伸長しています。料率改定による収益性改善も進んでおり、加盟店開拓や法人向け設備投資ファイナンスに精通したソリューション営業人材が求められています。
ファイナンス事業
【事業内容】 信用保証事業(フリーローン・住宅ローン・不動産担保ローン)、フラット35や資産形成ローン等のファイナンス関連事業を運営しています。
【業績推移】 純収益は827億15百万円(前期比14.0%増)、事業利益は473億6百万円(前期比21.5%増)と高水準な成長を実現しました。
【注目ポイント】 提携金融機関の拡大に伴い、保証残高は1兆655億円(前期末比42.8%増)へと急拡大しました。連結子会社セゾンファンデックスや持分法適用のスルガ銀行との連携強化に加え、変動金利商品の適用金利上昇が寄与しています。審査AIモデル導入やローンDXを推進できる金融エンジニアの活躍の場が豊富です。
不動産関連事業
【事業内容】 セゾンリアルティグループなどを通じた不動産開発、販売、および不動産賃貸事業を展開しています。
【業績推移】 純収益は312億60百万円(前期比10.5%増)、事業利益は192億40百万円(前期比18.2%増)の2桁増益を達成しました。
【注目ポイント】 堅調な不動産市況を背景に販売用不動産の売却が想定を上回って進捗し、利益を大きく押し上げました。優良な投資不動産のポートフォリオ運用と売却益獲得のバランスを重視しており、不動産アクイジションやアセットマネジメントの専門人材に対するニーズが継続しています。
グローバル事業
【事業内容】 インド、東南アジア、中南米にてアンダーサーブド層向けデジタルレンディングやスタートアップ投資を展開しています。
【業績推移】 純収益は624億38百万円(前期比21.2%増)と拡大したものの、事業損失14億28百万円(前年は利益33億84百万円)となりました。
【注目ポイント】 インド現地法人(Kisetsu Saison Finance India)は債権残高が3,730億円(前期末比21.7%増)へ伸長し、51億円の事業利益貢献を果たしました。一方、インドネシアでの貸倒引当金計上(約50億円)や投資評価損によりセグメント全体は一時的な赤字となりました。タイ撤退やインドネシア撤退協議など不採算拠点の整理と重点地域への集中を主導できる国際金融人材が不可欠です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:FY2025 決算説明会 P.47
2027年3月期の通期連結業績予想は、純収益5,075億円(前期比7.3%増)、事業利益1,100億円(前期比7.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益755億円(前期比22.3%増)と連続最高益の更新を計画しています。国内事業の安定成長に加え、前期に引当金を計上した海外事業の正常化とインドの事業利益100億円規模への拡大が牽引役となります。さらに、全社的なAI活用戦略「CSAX」を本格化し、OpenAIのChatGPT Enterprise導入を起点とする全社業務の再設計を進めています。次期中計(FY27~)でのROE10%超達成に向け、金融ビジネスの構造転換とデジタル化を一体で推進できる変革人材の採用が一段と加速する見込みです。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
クレディセゾンは従来のクレジットカード会社から、レンディング、信用保証、不動産金融、グローバル展開を包括する総合生活サービスグループへの転換を果たしています。志望動機を構築する際は、「事業利益1,000億円超の強固な顧客基盤」と「全社を挙げたAI活用(CSAX戦略)」の掛け合わせに着目するのが効果的です。
特に、インド市場での急速な成長や、スルガ銀行との資本業務提携を通じた非金利収益の拡大など、事業領域が急速に広がっています。自身の専門性(ITエンジニアリング、リスク審査、法人営業など)が、同社の掲げる「セゾン・パートナー経済圏の確立」においてどのように貢献できるかを具体的に言語化することが選考通過のカギとなります。
面接での逆質問例
質問例1: 「決算説明会資料において全社業務をAI前提に再設計する『CSAX戦略』が強調されていましたが、配属予定部門では具体的にどのような業務フローの再構築やサービス改善が進んでいるのでしょうか。」
質問例2: 「インドを中心とするグローバル事業において、有担保ローンの拡大によるポートフォリオの質向上と残高成長が示されていました。国内と海外の拠点間におけるノウハウ共有や人材交流の現状について教えていただけますでしょうか。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
将来性が見えにくい状況での業務は難しい
クレジットカード部門に多くの人員が配置されているため、将来性が見えにくい状況での業務は難しいと感じることがあります。
(人事・20代後半・女性) [キャリコネの口コミを読む]新しい顧客獲得方法を模索することが課題
対面でのカード受付が縮小している今、インターネットを活用した新しい顧客獲得方法を模索することが課題です。
(人事・40代前半・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(一部訂正後・2026年6月5日公表)
- FY2025 決算説明会資料(一部訂正後・2026年6月5日公表)



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