0編集部が注目した重点ポイント
① 固定資産売却益を計上し純利益が13.1%増益
品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などにより、197億円の固定資産売却益を計上しました。営業利益は減益となったものの、この特別利益の貢献により親会社株主に帰属する当期純利益は前年比で増益を確保しています。大規模開発に伴う資産入れ替えが着実に進んでいます。
② 京急タクシーグループ6社の株式譲渡を完了
2026年3月31日付で、京急タクシーグループ6社の全株式をnewmo株式会社へ譲渡しました。これは持続可能な交通サービス提供に向けた事業構造変革であり、今後は事業パートナーと連携した新たな移動プラットフォームの企画など、戦略的なキャリア機会が生まれると予想されます。
③ 不動産回転型事業の本格化で大幅増益を予想
2027年3月期は、私募リート組成に向けた物件売却など不動産回転型ビジネスが本格化し、営業収益4,015億円、営業利益450億円の大幅な増収増益を見込んでいます。不動産価値の顕在化を軸とした資本収益性の改善が次期経営計画の大きな柱となります。
1連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.4
営業収益
3,041億円 +3.5%
営業利益
335億円 △5.9%
経常利益
288億円 △17.5%
当期純利益
274億円 +13.1%
交通事業における国内移動需要の拡大や、レジャー・サービス事業における宿泊需要の増加により、営業収益は前年比で増収となりました。一方で、前期に計上した事業用地の持分売却の反動や、昇給等に伴う人件費の増加が影響し、営業利益は減益となっています。ただし、品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡などにより、固定資産売却益を計上したことで、最終的な純利益は2桁増益を確保しました。
通期決算としての着地ですが、期中の11月時点の業績予想に対して営業収益・営業利益ともに超過達成を果たしており、全体として堅調に推移したと評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.8
交通事業
事業内容:鉄道事業、バス事業を中心に展開。(注:タクシー事業は当期末で株式譲渡により連結除外)
業績推移:営業収益は1,215億円(前年比+2.6%)、営業利益は186億円(同△1.0%)。移動需要増で増収も人件費増により微減益。
注目ポイント:羽田空港駅の旅客増や運賃改定が業績を牽引しました。現在はホームドア設置や全駅へのタッチ決済導入など、次世代型オペレーションへの転換を急ピッチで進めています。安全性向上と業務効率化を両立させるためのDX推進や、パートナー企業と連携した沿線モビリティの再構築を担う企画・ITエンジニア職での専門性が高く求められています。
不動産事業
事業内容:分譲マンション等の不動産販売業および、オフィスビル・商業施設の不動産賃貸業。
業績推移:営業収益は509億円(前年比△5.5%)、営業利益は46億円(同△32.4%)。前年の事業用地売却の反動で減収減益。
注目ポイント:足元は減益ですが、今後は不動産回転型ビジネスへの完全移行により事業の主軸が大きく変化します。私募リートの組成(2026年度下期運用開始予定)に向けた物件のバリューアップや、「高輪3丁目開発」など成長トライアングルゾーンでの大規模複合開発が本格稼働しており、不動産流動化やアセットマネジメントの実務経験者が活躍できる環境が整っています。
レジャー・サービス事業
事業内容:京急EXホテル等のビジネスホテル業、ボートレース平和島等のレジャー関連施設業。
業績推移:営業収益は345億円(前年比+9.1%)、営業利益は55億円(同+12.4%)。稼働率上昇などで増収増益。
注目ポイント:国内宿泊需要の回復により客室単価・稼働率ともに想定を上回る好調な推移を見せています。「京急EXホテル 高輪」の改装リニューアルや、三浦半島での「ふふ城ヶ島 海風のしらべ」誘致など、観光拠点の整備を加速しており、インバウンド対応を含む宿泊施設のマーケティングや施設運営ノウハウを持つ人材のニーズが高まっています。
流通事業
事業内容:京急百貨店等の百貨店業、ショッピングセンター業、スーパーマーケット等のストア業。
業績推移:営業収益は848億円(前年比+4.5%)、営業利益は21億円(同+3.5%)。新規子会社化の影響等で増収増益。
注目ポイント:株式会社エフ・クライミングの新規連結による売上寄与に加え、既存店のリニューアル効果が表れています。さらに2026年3月からはPatience Capital Groupとの協業を開始し、商品戦略の高度化やデータ活用による収益性改善に着手しているため、リテール領域のDXやデータサイエンティストの知見が求められる変革期にあります。
その他の事業
事業内容:建設・土木・電気設備の工事、輸送用機器の修理・改造、ビル管理業務など。
業績推移:営業収益は577億円(前年比+19.6%)、営業利益は38億円(同+4.7%)。完成工事の増加で増収増益。
注目ポイント:京急建設株式会社や京急電機株式会社による、鉄道のホームドアをはじめとした安全対策工事等が堅調に推移しています。グループ全体のインフラ基盤を支える重要な役割を担っており、今後の連続立体交差事業などの大型案件に向けて、確かな技術力を持つ土木・建築・電気設備エンジニアの安定的な採用ニーズが見込まれます。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.37
2027年3月期の業績予想は、営業収益4,015億円(前年比+32.0%)、営業利益450億円(同+34.1%)と大幅な増収増益が掲げられています。この成長ドライバーとなるのが不動産回転型ビジネスであり、2026年度下期からの私募リート運用開始に向けた物件売却益や分譲マンション販売が大きく寄与する見通しです。
また、トヨタ自動車と共同で進める「高輪3丁目開発」や「品川駅付近連続立体交差事業」など、品川・羽田・横浜エリアの大型プロジェクトが本格的な建設フェーズに移行します。投資家からは不動産流動化による達成確度や品川開発の利益貢献度に高い関心が寄せられており、今後の京急グループは従来の「鉄道会社」から「総合ディベロッパー」的な側面を強めていくため、不動産戦略や新規事業開発におけるプロフェッショナル人材の採用が一段と強化される見込みです。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
京急グループは現在、不動産回転型ビジネスや大規模開発(高輪3丁目計画など)を通じて事業ポートフォリオの抜本的な変革を進めています。志望動機では、単なる安定志向ではなく、「成長トライアングルゾーン」の価値向上や、モビリティDXといった新しい事業モデルの創出に自らのスキルでどう貢献できるかをアピールすることが極めて有効です。
面接での逆質問例
・「不動産事業において私募リート組成に向けた外部知見の取り込みが進んでいますが、中途入社者が早期に裁量を持てる環境はありますか?」
・「交通事業における次世代型オペレーションへの転換にあたり、IT部門と現場部門間の連携において現在最も注力されている課題は何でしょうか?」
・「Patience Capital Groupとの協業等、外部企業とのパートナーシップが増加していますが、連携プロジェクトを推進する上で社員に求められるマインドセットは何ですか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
福利厚生面は満足
福利厚生においては京急グループにおけるホテルが割引があったり、社バスで品川、横浜、羽田空港に行けるのはいい。バスも乗れる。スーパー銭湯や温泉に力を入れており、それが割引で利用できるのは、仕事の疲れを癒すのにちょうど良い。
(20代前半・物流サービス・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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