0編集部が注目した重点ポイント
① 海外法人の譲渡を完了し、国内投資へ資源を集中した
2025年10月31日にアジア法人JIAP、2026年1月6日に米国法人Iconの譲渡を完了し、日本国内にリソースを完全集中する体制へ移行しました。当第3四半期(3Q)より単体決算に移行しており、前年数値は海外分を含むため単純比較できません。今後のキャリア機会は国内のベンチャー投資・バイアウト投資が中心となります。
② 3年半ぶりの基幹ファンド「SV8シリーズ」を設立した
2025年12月に設立し、現在約580億円、総額1,000億円規模を目指して募集を継続中です。前回のSV7シリーズ(978億円)を上回る目標で、当社出資比率は20%を目指します。新設ファンドの管理報酬は2027年3月期以降に寄与する予定で、ファンド募集に携わる人材の役割も高まっています。
③ 中途17名を採用し、組織人事部を新設した
2026年3月期は新卒2名・中途17名を採用し、国内従業員数は133人(2020年3月期は102人)に拡大しました。組織人事部の新設や報酬制度の見直しも実施しています。管理職中途比率は57.0%と目標(1/3以上)を上回る一方、女性比率は27.1%で目標(1/3以上)に向けた途上にあります。
1業績ハイライト(単体)
出典:ジャフコ グループ株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.7
売上高
216.1億円
前期比 -23.3%
営業利益
56.0億円
前期比 -53.5%
経常利益
59.0億円
前期比 -55.1%
当期純利益
65.7億円
前期比 -31.7%
※キャピタルゲイン = 営業投資有価証券売上高 − 営業投資有価証券売上原価(同社がファンドへ出資した自己資金分の運用資産の売却損益)。同社の売上は主に、管理報酬(外部出資約束金額×年約2%)、成功報酬(ファンド利益×外部出資割合×20%)、キャピタルゲインの3つで構成されます。※前期比は個別業績との比較です。
当期は投資先の新規IPO(新規株式上場)が2社にとどまり、キャピタルゲインが減少したことで、売上高は前期比23.3%減、営業利益は同53.5%減となりました。一方、国内投資分のキャピタルゲインは94.6億円(前期比91.2%)となり、投資倍率は2.76倍と前期の2.15倍を上回りました。当期純利益が営業利益を上回ったのは、海外法人の譲渡に伴い営業外収益・特別利益が約27億円発生したためです。
なお、同社は事業特性から業績予想を開示していないため、進捗率での評価は行えません。中期目標(経常利益200億円)に対し当期の経常利益は59.0億円で、目標達成に向けた途上にあります。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:ジャフコ グループ株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.30
ベンチャー投資(ベンチャー投資チーム 43名)
事業内容:シードからレイターまでの未上場スタートアップに投資し、IPOやM&AによるEXIT(投資回収)を目指します。当期は4,028社と新規面談を行いました。
業績推移:投資実行額は133.7億円・40社(前期170.2億円・44社)。未上場投資残高は1,145.6億円に増加し、ミラティブがIPOを果たしました。
注目ポイント:投資方針「厳選集中投資」のもと、新規面談4,028社からパートナー関与・投資検討428社、新規投資16社へと徹底的に絞り込み、早期フェーズ企業への投資の「成功の再現性」を高めることを目指しています。起業準備前・直後まで視野に入れたシード案件開拓や、IPOに限らないEXITの推進も掲げており、案件を見極める目利き力と投資後に伴走する力を持つ人材が求められています。
バイアウト投資(バイアウト投資チーム 22名)
事業内容:企業の株式を取得して経営に関与し、企業価値を高めた上でEXITを目指す投資です。事業承継ニーズも投資機会となります。
業績推移:投資実行額は59.9億円・5社(前期109.9億円・8社)。伊澤タオルがIPO、PAPABUBBLE JAPANとウォーターフロントがM&AによるEXITを実現しました。
注目ポイント:同社は投資運用力向上の取り組みとして「バイアウト投資の拡大」と「ベンチャー投資とバイアウト投資のシナジー創出」を掲げています。資料では、中小企業経営者の高齢化が進む中で半数以上が後継者不在であり、事業承継の加速が見込まれるとしています。経営課題に踏み込んで企業価値を高める専門人材の活躍の場が広がる領域です。
投資先支援(ビジネスディベロップメントチーム 15名)
事業内容:投資チームと連携し、投資先の人材採用・組織開発、顧客獲得、バックオフィス構築を支援して価値向上とEXITを後押しします。
業績推移:当期は組織人事課題への支援74社、ビジネスマッチング403件、上場準備支援42社の実績を上げました。
注目ポイント:未上場企業の最重要課題への深いコミットメントが投資先の事業成長加速に貢献するとの考えから、支援体制を年々強化しています。支援内容はCXO・幹部人材紹介、エグゼクティブコーチング、リード獲得支援、POC(概念実証)案件紹介、上場準備コンサルティング、管理部門立ち上げ支援など多岐にわたり、人事・営業・管理部門の実務知見を生かせる領域です。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:ジャフコ グループ株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.41
SV8シリーズの管理報酬は2027年3月期以降に寄与する予定です。企業価値向上の基本方針では、2028年3月期〜2030年3月期に経常利益200億円・ROE(自己資本利益率)10〜15%、2031年3月期〜2033年3月期にROE15〜20%を目標に掲げ、国内ファンドの目標投資倍率を3倍としています。
一方、グロース市場のIPOは前期の59社から32社に減少しており、東証によるグロース市場の上場維持基準変更の影響も引き続き注視するとしています。当期ROEは4.8%と、同社が認識する株主資本コスト(概ね7%)を下回っており、資本効率の改善が課題です。なお、2026年10月1日付で「株式会社JAFCO」への社名変更を予定しています(資料公表時点)。
4求職者へのアドバイス
HINT志望動機のヒント
・Purpose「挑戦への投資で、成長への循環をつくりだす」に共感し、国内投資への集中という経営判断のもとで、日本のスタートアップや中小企業の成長に深く関わりたいという軸で語ると説得力が増します。
・投資方針「厳選集中投資」と、人材採用・顧客獲得・バックオフィス構築まで踏み込む投資先支援の姿勢に触れ、自身の経験をどう生かせるかを具体的に示しましょう。
・3年半ぶりの基幹ファンド「SV8シリーズ」の設立という成長局面に、組織の一員として貢献したいという意欲も伝えやすいポイントです。
Q&A面接での逆質問例
・「ベンチャー投資とバイアウト投資のシナジー創出について、現場ではチーム間でどのような連携が行われていますか」
・「SV8シリーズの募集にあたり、出資者層の拡大に向けて現場の投資担当者にはどのような役割が期待されていますか」
・「組織人事部の新設や報酬制度の見直しによって、キャピタリストの育成や評価の仕組みはどのように変わりましたか」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
会社全体のスケールアップを実現する経験は貴重
事業の仕組みづくりやミドルマネジメントの役割を担うことで、経営者と密接に連携しながら、会社全体のスケールアップを実現する経験は貴重です。また、社内のキャリアアカデミーを通じて自己成長の機会が多く、常に新しい知識やスキルを身につけることができる点も魅力です。
(コンサルタント・40代後半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ジャフコ グループ株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
- ジャフコ グループ株式会社 2026年3月期 決算説明資料



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