セブンイレブン vs. ローソン 働きがいがある・働きやすいのはどっち?【口コミ分析】

セブンイレブン vs. ローソン 働きがいがある・働きやすいのはどっち?【口コミ分析】

セブン-イレブン・ジャパンとローソンの社員は自社の働きやすさについてどう感じているのでしょうか。ライバル関係にある企業との比較でどの項目で違いは? 口コミ投稿者の主観による点数付けと、投稿された口コミから読み取れる本質的な満足度の分析を通じて企業を評価します。


就職活動と同様に転職先候補として、仕事の内容が似通っている同業他社を選択肢にする場合も少なくありません。待遇面を見比べるのは容易だとしても、勤務先の状況や雰囲気など内情を比較することはなかなか難しいものです。そういう場合にもっとも有効的なのは口コミを活用すること。今回は日本を代表するコンビニエンスストア経営のセブン-イレブン・ジャパンとローソンの2社を比較します。

コンビニエンスストア業界二大メーカー「働きやすさ」は互角の評価に

【図1】働きやすさ評価チャート(キャリコネに掲載されている各社のチャートを編集部にて合成)

グラフがほぼ重なるほど、両社の口コミ評価は拮抗しています。「働きやすさ」の総合評価では両社ともに2.9と、全く差が出ませんでした。

個別に見ていくと、セブン-イレブン・ジャパンは「給与の満足度」で0.1ポイント上回っています。ローソンは「労働時間」「企業のホワイト度」で0.1ポイント上回っています。

しかし、両社ともに「仕事のストレス度の低さ」「休日数」「企業のホワイト度」など、3ポイントを下回る項目が多い事から、休日の自由度の低さや、タフネスな社風がうかがえます。


実際の口コミのポイントではローソンが優勢

【図2】独自口コミ分析結果(提供:キャリコネ働き方研究所)

続いて、実際に投稿された口コミを分析していきます。

同じく投稿者の主観的な目線での情報ですが、アメリカの臨床心理学者、フレデリック・ハーズバーグが提唱した二要因理論を応用し口コミを分析、数値化しました。

二要因理論にならい、動機づけ要因に「達成」「承認」「仕事」「責任」「昇進と成長」、不満誘発要因に「経営方針」「監督」「人間関係」「作業環境」「賃金と雇用の安定」を設定し、1つの口コミに対し、プラス評価なのかマイナス評価なのかを判断してポイントを加算していきます。そうして算出された結果が【図2】のグラフで、各項目が獲得した数値は左の表に記載しました。

2社を比較したところ、動機づけ要因(モチベーション)ではセブン-イレブン・ジャパンが4.5ポイント、ローソンが9.0ポイントと、2社ともプラスになっていますが、4.5ポイント分ローソンの方がプラスに寄っています。

これは、セブン-イレブン・ジャパンよりも、ローソンのほうが、仕事に対する「やる気」「意欲」を維持しやすい、すなわち積極的な動機付けが行われている環境である、ということを意味しているのでしょうか。

動機づけ要因のポジティブ意見/ネガティブ意見をみながら、両社の違い、そして共通点を類推していきましょう。


動機付け要因

【図3】

まず、モチベーションを高めたポジティブ要因を分析します。

両社とも「達成」が少なく、かつ「承認」と「仕事」は他のどの項目より抜きん出ている、という共通点が見出せました。

この場合の「達成がゼロ」ということは、「達成感がゼロ」という意味ではありません。「可もなく不可もなく」のニュートラルな状態といえるでしょう。過剰なノルマがあるわけでもないが、かといって目標達成が仕事のやりがいになる、というほどのものではない、という状態だと思われます。

また「承認」は、自分のした仕事に対して会社から正当な評価を受けている、ということのへの評価です。したがって、両社とも、頑張れば頑張っただけのインセンティブなり出世なりといった評価の指針や制度が適切に機能している、ということがうかがえます。

実際の口コミでは、セブン-イレブン・ジャパンの「プロパー社員と中途入社の社員に違いはほとんどなく、平等に取り組みを評価して頂けるような環境が出来上がっている。」「業績に応じて評価が決まります。風通しはとても良く、過不足なく評価される印象。」、ローソンの「店舗売上のノルマを達成するなど、数字の結果が良い社員は出世しやすい。」「査定制度はいろいろな指標で判断され、若干わかりにくい面もあるが、妥当性はあると思う。」と、両社ともに数字を出すことで評価される社風が伺えます。


「仕事」は、仕事内容への興味や充実度を示します。任される仕事の面白さや、社会や会社に貢献している実感など、やりがいを感じている場合にポイントが高くなります。ローソンがセブン-イレブン・ジャパンを大きく上回るスコアになっていることから、ローソンのほうが、仕事にやりがいや面白みを感じられる職場であると感じる社員が多いようです。

実際、ローソンには「自分の考えた売上対策が功を奏して売上向上に結び付くとうれしいです。」「店舗を良くするためにはどうしたらよいか、経営者と近い距離で一緒に考えるので、目標があり達成感を味わいたい人はとても向いていると思います。」、セブン-イレブン・ジャパンでも「店舗の利益が増え、オーナーから感謝されるのはこの仕事の醍醐味かもしれません。」「自分のアドバイス、仕事が成果に結び付いたことが日々の売上という形でダイレクトに実感できます。」といった口コミが多くあります。両社については、共通点や類似点が少なくないといえるでしょう。


「責任」は仕事の責任と権限についての項目です。多くなるにつれて裁量の幅が広くなります。プレッシャーもありますが、その分、遣り甲斐があります。両社ともにプラスの評価になっている為、程よいプレッシャーの仕事内容といえます。

セブン-イレブン・ジャパンでは「上司が常に一緒ではないため、間違ったことがあってもその場では叱責は受けずに、従業員の育成や採用も店長あるいは副店長の権限にある。基本的に自分の裁量で出来る。」、ローソンでは「オーナーは生活が懸かっているので、お店が利益を上げる為にどうしたら良いか、戦略を練る必要がある。根気と積極性と体力があれば、ゆくゆくは自分のやりたい仕事をさせてもらえるチャンスがある会社。」と、裁量の幅の広さをうかがえます。

セブン イレブン・ジャパン社員の口コミ(キャリコネ)

仕事の喜びについて

「店舗配属からOFCとなるが、そこに至るまでに経営手法を身に付けられ、 その後OFCとして経営アドバイスを行っていくという流れが確立されているため……

【図4】

それでは、モチベーションを下げたネガティブ要因を見ていきます。

「達成」のスコアが、ローソンはセブン-イレブン・ジャパンよりも約3ポイント低くなりました。ポジティブ意見vsネガティブ意見のカウントで比べると、ローソンはネガティブな口コミがポジティブな口コミの4倍となっています。

実際にローソンの口コミを見てみると、「達成」に不満を感じている職種は店長・店長候補が多く、「期間限定で販売している商品に売上ノルマがあるため、半強制的に商品を購入させられる。」「ノルマも根拠のないノルマが多い。」というものが多くありました。


「承認」に関しては両社ともにポジティブな意見も多いですが、ネガティブ意見も多く出ています。

セブン-イレブン・ジャパンイレブンでは「営業職からさらに上のステップは非常に狭き門。数値と社内人脈の両方を伸ばさなければ出世は難しい。」ローソンでは「本社の人間関係を良くして行かないと、ほぼ出世は無いと思います。」という口コミが見られました。

ポジティブな口コミでの意見も加味すると、数字と人間関係の両方を満たした時に評価されるといえるでしょう。


ネガティブ意見のスコアで注目すべきは「仕事」でしょう。「仕事」について、セブン-イレブン・ジャパンはポジティブな口コミとネガティブな口コミが拮抗しているのに対し、ローソンのネガティブな口コミは非常に少なくなっています。

実際にセブン-イレブン・ジャパンでは「とにかく仕事内容がハードで忙しい。本社と店舗勤務では仕事内容は違いますが、基本的に体育会系で忙しい仕事です。」といった口コミがありました。

ローソン社員の口コミ(キャリコネ)

出世しやすい人について

「売り上げ数字とか結果に関心が強く、どんな身を削ってもかまわないようなメンタル、 尚且つ、体力に自信のある人は向いていると思う。一般人には……

満足度要因

【図5】

続いて、満足感を高めたポジティブ要因を見てみましょう。

「経営方針」「監督(上司の監督スキル)」「人間関係」「作業環境」「賃金と雇用の安定」という5つの要因がありますが、これらの要因について「不十分である」と感じたときに、人は不満足感を覚えます。ただし、これらの要因がたとえ満たされたとしても、いわば当たり前であるべきことなので、積極的な満足感をもたらすとは限りません。

両社ともに「人間関係」に関しては満足しているという結果です。

セブン-イレブン・ジャパンでは「社内は意外と大きい割にはギスギスした環境ではない。」「明るく活発な人が多い印象です。皆さんいい人ばかり。」、ローソンでは「職場での人間関係は良いと思う。どこの支店でも大体仲が良い。」「年に一度スポーツ大会が開催され、社内での交流も活発であるのを感じる。」といった、仲の良さがうかがえる口コミが目立ちました。


「作業環境」に関してはポジティブな口コミとネガティブな口コミのどちらも多く意見が集まっています。ここではポジティブな口コミを紹介します。

セブン-イレブン・ジャパンでは「残業は多い。しかし、働き方によっては減らすこともできる。」「サービス残業はある程度ありますが、基本的に自分の裁量で出来るので、休み希望も通りやすかった。」という口コミがありました。ローソンでは「業務の調整がつけば、有給を消化したり、勤務時間を調整することができる。」「社員の健康維持向上の取り組みに力を入れている。」「産休や育休を取得する人は、必ずと言っていいほど復職をしている。」と、福利厚生や産休・育休に関する口コミが多くありました。


一方、「賃金と雇用」に関してはローソンの方がセブン-イレブン・ジャパンよりもポイントを獲得しています。しかし口コミの中身を見ると、両社共に給与に関しては満足している意見が多くなっています。

実際にセブン-イレブン・ジャパンでは「年齢や業務内容にしてはもらいすぎているくらいに多い。」「1年目から、賞与がかなりよかった。こんなにもらっていいのかと思うくらい。」、ローソンでは「評価については業績連動ですが、生活する上で不自由な年収ではないです。」「借り上げ社宅制度がある。出張手当て、引越し手当てなど・明確な基準が定まっている。」という口コミが見られました。ローソンでは給与と共に各種手当てによって満足度が更に高くなっているようです。

ローソン社員の口コミ(キャリコネ)

社員の健康について

「健康診断や再検査の受診は、担当部署が進捗を追っていて、未受診だと本人だけでなく 管理職も賞与に影響する。また、部署ごとに……

【図6】

それでは最後に、不満足を感じるネガティブ要因を見ていきましょう。

両社共に作業環境での不満足感が非常に強くなっています。職種別に分けながら実際の口コミを見ていきましょう

セブン-イレブン・ジャパンの店長・店長候補は「いきなり休む子、無断欠勤する子たちの穴を埋めなければいけない。」「休みがないのと想像以上に大変でやることが多い。」、その他の職種では「残業は非常に多く、担当しているお店の状況によって変わってくる。」「店舗指導員(OFC)になったとしても、店舗のオーナーのスケジュールに合わせて仕事をするしかない。」

ローソンの店長・店長候補は「また、アルバイトが突然辞める事が多くあり、休日が安定して取れることは無い。」「携帯は常にチェックせねばならず、休んだ気があまりしない。」、その他の職種では「支店配属の運営系の場合、状況によるが夜遅くまで働く社員が多い。本社勤務の場合、配属部署によって異なるがきちんと管理されている。」「非常に長い残業時間を全員がこなしていて怖くなった。」といった口コミが目立ちました。両社共に臨機応変な対応と迅速な業務処理が求められるようです。


ネガティブ要因で更に特筆すべきは「経営方針」についてです。セブン-イレブン・ジャパンは-5.5と大きくマイナスとなっています。

実際には「隔週で全国から集まって会議をしている。(最近は遠方エリアはテレビ会議参加)」「社員の大半をしめるスーパーバイザーは月に2回本社会議で出張しなければならない。」と、頻度の高い全国規模の会議へ不満感が高まっているようです。

セブン イレブン・ジャパン社員の口コミ(キャリコネ)

残業について

「残業は多い。しかし、働き方によっては減らすこともできる。 また会社としても残業に厳しくなっている。会議の日などは……

やりがいがあり、世間への影響力が大きな二社

セブン-イレブン・ジャパン、ローソンというコンビニエンスストアのツートップ。常に比較され、売り上げを競い合ってきたライバル同士であり、世間への影響力も多大な人気企業です。口コミを見てみると、自分の働きにより売り上げが左右されるという仕事内容にやりがいを感じている方が多くいました。24時間営業というコンビニの性質上、労働時間の課題は否めませんが、世の中への貢献度は非常に高い会社です。

実際の口コミから分析したグラフではローソンの方が働きやすいと出ています。一方、セブン-イレブン・ジャパンも「評価が正当」という口コミが多く、頑張った分だけ評価されるシステムが確立されているようです。

転職という岐路に立った時こそ、経験者の口コミをぜひ参考にしていただけたら幸いです。  


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