【20年3月期】デジタルハーツHD、第二創業期として「ゲーム以外のシステムテスト」の事業拡大に注力

【20年3月期】デジタルハーツHD、第二創業期として「ゲーム以外のシステムテスト」の事業拡大に注力

ゲームのデバッグやウェブシステムのテストを提供するデジタルハーツグループ。企業向けにソフトウエアに潜む不具合をユーザー目線で検出します。主力のエンターテインメント事業は16期連続増収となり、売上高は過去最高を更新。第2創業期として新たな収益の柱の確立にも注力しています。財務諸表等を基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):増収も営業利益は減少

デジタルハーツホールディングスの2020年3月期決算は、売上高が前期比9.8%増の211億3800万円、営業利益が同13.2%減の13億9400万円と増収減益となりました。

売上の増加に伴い、売上原価は前期比12.9%増の155億6600万円と大きく増加し、売上総利益は同2.0%増の55億7200万円と増えたものの、粗利率は同2.0pt減の26.4%と悪化しています。売上原価の増加要因は、ITサービスの外注費の増加などによるものです。

販売費及び一般管理費も前期比8.3%増の41億円7800万円と増加し、営業利益率は同1.7pt減の6.6%となっています。販管費の増加要因は、主にM&A関連費用や人件費など強固な経営基盤の構築費用などによるものです。

なお、20年3月期は、米国で25年間ソフトウェアテストの専門企業としてテスト自動化などのノウハウを有するLogiGear(ロジギア)グループを連結子会社化しています。

このほか、特別利益として前期に計上されていた投資有価証券売却益7億3300万円の反動や、コロナ禍の影響で拠点集約費用などの特別損失7500万円を計上したことなどもあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比49.7%減の7億9200万円の大幅減益となっています。

2021年3月期の業績予想は、新型コロナウィルス感染症による影響を合理的に算定することが困難であることから開示されておらず、明らかになり次第、速やかに開示するとしています。

 

セグメント分析:ゲーム・パチンコ業界向け事業が売上の4分の3超占める

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