アニコム損害保険の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
ペット保険に窓口清算を取り入れ、ペット保険の普及率を飛躍的に高めたことから、ペット保険の開拓者とも言われるアニコム損害保険。一度全額を支払ってあとから保険金を請求するのではなく、窓口で自己負担分だけを支払うという使い勝手のよさは、今では当たり前のものとなっています。
働く人からは「動物好きのお客さんと会話がはずみ一時間近く話し込んでしまうことも」「病気の動物を応援してあげることにやりがいを感じる」など、やはり動物好きの人がほとんど。「取引先のペットショップで動物と触れ合える」「動物の医療向上に貢献できる」などは動物好きの方にとっては素晴らしい環境といえます。
一方で経営陣に対し「ワンマン、理不尽」「社長の鶴の一声は絶対」という声も目立ちます。方針がコロコロ変わることに振り回されるため臨機応変に対応する力も必要なのだとか。「大手損保に比べるとボーナスが圧倒的に低い」という声からは、仕事において「稼ぐ」よりも「動物に貢献するという思いを実現する」という側面を重視する志向が必要であることが分かります。
同社は経営理念として「命+相互理解=無限大」。「一つの目標に向かって力を合わせることで不可能を可能にすること」を掲げています。実際に日本に存在しなかった市場を開拓しサービスを定着させるというのは、経営陣と社員の熱い思いとそれに見合う努力がなければ到底成し遂げられなかったでしょう。
「動物に貢献する」という思いを軸に力を合わせ、不可能を可能にする。このような社風の中で活躍できる人材が求められています。
■選考は何次まで?
同社の求人は転職エージェントまたはアニコムホールディングスのHPに掲載されています。ただ、HPの募集情報では、グループ会社のうちどこに配属されるかが不明瞭なため、不安な場合は転職エージェント経由の募集情報を確認してください。キャリコネにも2020年6月現在、26件の募集情報が掲載されています。
中途採用の採用説明会も開催されています。3月の開催はコロナの影響で延期となりましたが、緊急事態宣言が解除されたため、新たな開催日程が今後発表される見込みです。中途採用ページをこまめにチェックして、情報を入手してください。説明会後にグループ面接がおこなわれ、発言内容をチェックされることもあるので、最低限の企業研究は行ったうえで参加しましょう。
新卒採用ページでは、ホールディングスの社長のメッセージや、活躍している社員紹介、グループが行っている社会貢献活動などが紹介されています。中途採用であっても共通する部分があるので、ぜひ書類を書く前に目を通してみてください。
選考プロセスは書類選考後面接2回という口コミがあり、一次はグループ面接となることも。選考期間は2週間程度が多いようです。
■面接内容の傾向は?
ジョブローテーション制度があるため、「希望以外の職種に就くことに抵抗はないか」を確認されることがよくあるようです。「ジョブローテーションがあって、色々な経験が積める」ことを志望理由に述べた人が合格した例があることから、ジョブローテーションがある場合それをどのように捉えているのかが採用の鍵を握る場合もあると考えられます。前向きに捉え、その理由までしっかりと答えられるようにしておきましょう。
経営戦略の感想について聞かれたという人も。「きちんと対策しておかないとお祈りされる」という口コミからも、企業研究が大切な面接であることがわかります。後述の経営戦略や競合他社研究もしっかりと行って挑んでください。
「人間の保険とどのように違い、何が課題となっているのかを整理しておくとよい」「面接は10分から15分と短く、短時間で説明できるようにしておくことが大事」というアドバイスも寄せられています。商品についての知識をできるだけ仕入れておき、自分のスキルや貢献できる内容については、端的にまとめておきましょう。
アニコム損害保険の面接攻略法(面接対策)
■アニコムホールディングスの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
同社の面接対策として、アニコムホールディングスの経営戦略を理解しておきましょう。そして同社の進むべき方向性を推測し、自己PRに役立ててください。
同社の事業は、アニコムホールディングスの経営戦略に沿って進んでいきます。これを理解することで今後同社でどのような人材が必要とされるのかを把握することができます。しっかりと読みこんで、経営戦略に貢献できることを示せるような自己PRをまとめておきましょう。
アニコムホールディングスの中期経営計画によると、病気を扱いながら顧客満足度の向上と収益増加を図るためにまず重要なのは「事務の効率化」と「PR強化」。システム化などの業務効率化を図り、マーケティングやPRの方法を見直すとのことです。
次に「新規事業」による「病気の予防」。繁殖犬の遺伝子検査事業を発足し、避けられる遺伝病の発生を防いで保険金の削減を図るとしています。遺伝子検査を中心とした営業活動を開始するため、営業先は個人よりもペットショップやブリーダー、譲渡団体などを想定しているとのこと。業務の効率化やPR強化に貢献した経験、個人事業主やボランティア団体を対象とした営業経験などがあればぜひアピールしたいところです。
同社の「経営方針」や「社長メッセージ」でも「遺伝病の撲滅」「けがや病気の予防促進」といったことが強調されています。これに対する自分自身の考えもまとめておきましょう。
■「なぜアニコム損害保険に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
「なぜ当社に応募したのか」は、同社の面接で頻出する質問の一つです。「やりたい仕事ができるから」「今までの経験を活かして御社に貢献できるから」などの理由はもちろん重要です。しかし面接官はそれ以上に、この質問を通して「どれくらい当社のことを調べてきたか」を審査しているのです。
やりたい職種・興味のある業界の中で、なぜ同社を志望したのか、面接官を頷かせる回答を準備するためには、同業他社と比較して、同社の魅力は何なのかを整理しておくことが重要です。以下の企業について社風・経営理念・経営戦略を調べ、同社と比較してみましょう。同社に共感した部分、やりたいと思える部分が明確になるはずです。
ペット保険を主要事業としている競合は「アイペット」。ほかにはアクサなどの損害保険会社が提供するペット保険、楽天やauなど他業種から参入した事例もあります。
- アイペット損害保険株式会社
- アクサ損害保険株式会社
- au損害保険株式会社
アニコム損害保険の採用面接で実際に聞かれた質問内容
同社の面接対策として重要なのは、経営戦略を踏まえて自己PRの内容を充実させること、そして競合他社と比較して志望動機を明確にしておくことです。
面接当日は「『動物に貢献する』という思いを軸に力を合わせ、不可能を可能にする」という社風にマッチするような言動を心がけて、「業務の効率化」「PR強化」「病気の予防」といった経営戦略にどのように貢献できるのか、端的に説明できるようにしておきましょう。
「動物関連職からの転職希望が多いが、パソコンスキルは必須」という口コミもあることから、前職がアナログ系の場合は、パソコンスキルを磨いておくことも有効な対策となりそうです。
実際の面接でどのような質問が出されるのか、面接経験者の体験談をいくつかご紹介します。自分ならどのように答えるかを考えながら読み進めてください。
[30代前半・女性/カスタマーサポート] 【結果:二次面接で不採用】
[30代後半・女性/カスタマーサポート] 【結果:入社】
[40代後半・男性/その他] 【結果:2次面接で不採用】
[30代後半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[20代後半・女性/代理店営業] 【結果:一次面接で不採用】
アニコム損害保険の採用面接に向けて
同社の面接対策の上で、重要となる事項をご紹介してきました。下記の4点について重点的に準備をしておきましょう。
- 「『動物に貢献する』という思いを軸に力を合わせ、不可能を可能にする」という社風に沿った発言・ふるまいを心がける。
- アニコムホールディングスの経営戦略を理解し、それにどのように貢献できるかがわかりやすいよう、自己PRを整理する。
- 競合他社についても研究し、説得力のある志望動機を語れるよう準備する。
- 面接時間が短いことを考慮し、言いたい内容を端的にまとめておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。